8件が見つかりました。

並び替え
解説記事
JSME維持規格及び原技協炉内構造物点検評価ガイドラインの適用例と課題
著者:
堂﨑 浩二,Koji DOZAKI,山本 祥司,Shoji YAMAMOTO,山本 幸司,Koji YAMAMOTO,片岡 武司,Takeshi KATAOKA
発刊日:
公開日:
1.まえがき東海第二発電所(1978年11月営業運転開始)は、第21回定期事業者検査中の2005年(平成17年)5月、図1に示すシュラウドサポートシリンダ軸方向溶接継手(以下「V8」という)3箇所に応力腐食割れ(SCC)と推定される割れが確認され、(社)日本機械学会(以下JSME)の維持規格、及び(社)日本原子力技術協会(以下原技協)の炉内構造物点検評価ガイドライン(以下ガイドライン)を適用した評価により一定期間内の構造健全性を示し、割れを補修することなく継続使用し、3年、7年、10年経過後の最初の定......
解説記事
PWR炉内構造物点検評価ガイドラインの概要[原子炉容器炉内計装筒及びクラス1容器管台セーフエンド異材継手部]
著者:
吉田 有佑,Yusuke YOSHIDA
発刊日:
公開日:
1.緒言平成21年8月に日本原子力技術協会よりPWR炉内構造物点検評価ガイドライン[原子炉容器炉内計装筒]及び[クラス1容器 管台セーフエンド異材継手部]が発行された[1],[2]。それぞれのガイドラインの概要を紹介する。原子炉容器炉内計装筒においては、同様の構造である原子炉容器蓋用管台において損傷が国内外で報告されている。また、クラス1容器の管台セーフエンド異材継手部においては、近年国内外で損傷事例が散見されている。そのため、それぞれ今後の発生が否定できない状況にあり、技術的合理性に基づいた点検手法......
解説記事
「原子力発電所に対する津波を起因とした確立論定リスク評価に関する実施基準」の策定
著者:
桐本 順広,Yukihiro KIRIMOTO
発刊日:
公開日:
1.津波PRAについて2011年3月11日14時46分に東北地方太平洋沖地震が発生,40分後から津波が相次いで襲来し,福島第一原子力発電所では全交流電源喪失及び最終ヒートシンクが喪失した後,交流電源の復旧に時間を要したため,炉心損傷,燃料溶融,放射性物質の放出に至った。日本原子力学会の標準委員会ならびにリスク専門部会では,津波のリスク評価(PRA: Probabilistic Risk Assessment)を実施することが喫緊の課題であるとの判断から平成23年5月に津波PRA分科会を設置し,津波P......
解説記事
原子力発電所の安全性確保とプラント稼働率向上の両立性に関する米国の考え方(3)
著者:
青木 孝行,Takayuki AOKI,西本 隆直,Takanao NISHIMOTO
発刊日:
公開日:
1.はじめに平成22年11月に日本保全学会と東北大学GCOE「流動ダイナミックス知の融合教育研究世界拠点」の主催で開催された仙台国際セミナー において、米国NRC及び米国原子力産業界の専門家3名による招待講演が行われ、米国ではプラントの安全性確保と稼働率の向上は「両立する」との見解を持っていることが示されるとともに、原子力発電所のリスクに対する大変重要な考え方が示された。これらの講演は、世界中の原子力発電所で保全作業を合理的に実施する方法として考案され、実用化されてきた各種方策(下図)の中から「運転中......
解説記事
原子力発電所の火災防護規程(JEAC4626-2010)の制定及び原子力発電所の火災防護指針(JEAG4607-2010)の改定
著者:
奈良間 雄,Takeshi NARAMA,牛島 厚二,Koji USHIJIMA,田中 勤,Tsutomu TANAKA
発刊日:
公開日:
1.はじめに(日本電気協会における火災防護に係る指針制定の変遷)昭和50年(1975年)3月22日に、米国テネシー渓谷公社のブラウンズ・フェリー原子力発電所において、ローソクの火から火災が発生、大規模な火災に発展し、消防隊員が消火するまで7時間燃え続けた。これを契機に、日本の火災防護の在り方を見直すことになり、昭和40年(1965年)6月に制定された「発電用原子力設備に関する技術基準を定める省令」(通商産業省令62号)に、新たに「第4条の2 火災による損傷の防止」が昭和50年12月に追加された。我が国......
解説記事
米国原子力発電所の大規模損傷事故時の緩和方策(B.5.b項)
著者:
伊藤 邦雄,Kunio ITO
発刊日:
公開日:
c 1.はじめに今回、福島で経験したようなシビアアクシデント時の影響緩和方策の重要性が認識されている。ここでは、米国で9.11テロ以降取られてきた、いわゆる「B.5.b」と呼ばれる緩和方策(Mitigating Strategies)について解説する。2.B.5.b要件の発行2001年9月11日の同時多発テロを受けて、米国NRC(原子力規制委員会)は直ちに、大型の商用航空機による故意の原子力施設への攻撃の可能性とその際の物理的衝撃、環境への放射性物質の放出の可能性を、最新の構造解析と火災解析の技術を用......
解説記事
長期停止後の高速増殖原型炉「もんじゅ」の試運転再開について
著者:
仲井 悟,Satoru NAKAI,金子 義久,Yoshihisa KANEKO,向 和夫,Kazuo MUKAI
発刊日:
公開日:
1.はじめに高速増殖原型炉「もんじゅ」は、平成7年12月の2次主冷却系ナトリウム漏えい事故以降、約14年半の長期にわたり停止状態であった。長期停止状態にある「もんじゅ」の試運転再開に向け、社会的な受容の確立、トラブル時の迅速な対応を含めた運転管理の向上、透明性の向上をはじめとした各種取り組みを行ってきた。保全の分野においては、ナトリウム漏えいに係る安全性の向上を目的とした改造工事、長期間停止しているプラントを再開するための設備の健全性確認、停止期間中の各種トラブル発生で顕在化した保守管理の問題を解決す......
解説記事
関西電力大飯発電所3号機における安全性に関する総合評価について
著者:
浦田 茂,Shigeru URATA,西川 嘉人,Yoshito NISHIKAWA
発刊日:
公開日:
1. ストレステスト導入の経緯と実施状況1.1 ストレステスト導入の経緯政府から、平成23年7月11日に、「我が国原子力発電所の安全性の確認について(ストレステストを参考にした安全評価の導入等)」が公表され、それを受け、原子力安全・保安院から7月22日に電力事業者に対し、福島第一原子力発電所事故を踏まえた、安全性に関する総合評価(ストレステスト)を指示された。1.2 ストレステストの内容ストレステストでは、原子力発電所が想定を超える地震や津波等に襲われた場合を想定し、安全上重要な施設や機器等がどの程度......