解説記事
原子力発電所機器のシール部からの漏えいに関する管理ガイドラインについて
著者:
漏えい事象評価研究分科会
発刊日:
公開日:
1.はじめに平成16年9月、日本保全学会「保全研究会」の傘下に「漏えい事象評価研究分科会(主査:東大 関村直人教授)」が設置された。本分科会では、設備機器からの冷却材等の漏えい事象を対象とし、合理性を有する分かりやすい標準的な漏えい管理のルールを策定し公表することを目的とした研究が行われ[1]、「原子力発電所機器のシール部からの漏えいに関する管理ガイドライン」案を策定するに至った。以下、その検討内容について述べる。2.漏えい事象管理ガイドラインの必要性一般に、いかなる構造物であっても時間の経過とともに経年......
解説記事
漏えい事象評価研究分科会の活動
著者:
漏えい事象評価研究分科会
発刊日:
公開日:
1.はじめに近年、米国の原子力発電所は原子炉安全に係わるような大きな事故も無く、高い設備利用率と経済性を誇っている。これは、規制の考え方や内容を大幅に変更してきた米国規制当局(NRC)の規制と電気事業者の施策が功を奏した結果であると考えられる。すなわちNRCは、原子炉安全確保の重視に加え、パフォーマンスベース規制、リスクベース規制などへ規制方針を転換し、電気事業者はNRCの規制に従って原子炉安全の確保を前提に、合理性を追及した結果として運転中保全や状態監視保全などの大幅導入、プラント停止期間の短縮などを実......