概要
1. はじめに何かに「反対」する行為は人間の社会的行動に常に見られる現象である。それは、個人間の意見の相違といった小さな問題から、憲法改正といった国家の運命を左右する大きな問題にまで及ぶさまざまな社会現象である。このように人間社会ではいつでも、そしてどこでも見られる「反対」、それがどのような原理に従っているのか、その構造は一体どうなっているのか、紐解いてみたいと思うが、「反対」現象は横に広いだけでなく縦にも深く、構造が複雑すぎるため、そう簡単に統一的に取り扱えるようには見えない。そのようなもろもろの「反対...