原子力発電所の安全性確保とプラント稼働率向上の両立性に関する米国の考え方(2)
概要
1.はじめに一般に産業プラントの保全は、必要最小限の保全作業を必要最小限の陣容・体制で実施するのが合理的であり、また、保全作業量が年間を通じて一定もしくは大きく変動しないように計画されることが望まれる。このため、世界の原子力発電所では一時期に大量の保全作業が集中しないように、各種の方策が考案され、実行されている(下図)。昨年11月に日本保全学会と東北大学GCOE「流動ダイナミックス知の融合教育研究世界拠点」の主催で開催された仙台国際セミナー において、米国NRCおよび米国原子力産業界の専門家3名による...