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1.はじめに
シリーズ3回目の今回は、人の目で直接見ることの出来ない試験体の内部の状態を調査する非破壊試験について解説する。...
2.1 破面から読み取れる情報
前回の解説、その1 では破損破壊の原因を究明するための破損解析では調査の順序が大切であることを示しました。その中で、まず破損物の破面と破損状況から、破壊の種類と起点を判定することの重要性を述べました。
破面から色々な情報を読み取る技術を破面解析、フラクトグラフィ、と言いますが、これには目視から数倍程度のルーペ、実体顕微鏡等による巨視フラクトグラフィと、主としてSEM(走査型電子顕微鏡)による微視フラクトグラフィがあります。
破面の観察、破面解析によって、破壊の種類と破壊の起点の他、 破壊の伝播経路と終点、作用した応力(荷重)の方向とおよその大きさ、材料欠陥の寄与の有無、環境要因の寄与の有無、破壊の経過など、色々な情報を読みとることができます。
破面解析でもその順序が重要です。多数の破損個所があるような事故や、複数の部材の破損がからむ場合には、まず1/10(離れた位置から)破壊部全体の様相を観察し、記録する必要があります。次に1倍(目視)で破損品の破面を個別に観察し、第1破損の部材と起点部、全体の破壊経過を推定した後に、10倍、100倍と倍率を上げ、最後にSEMによる10...
1.緒言
発電プラントにおける各種機器の健全性を評価する非破壊検査のうち,伝熱管に対する体積検査,及び溶接部等の表面に対する表面検査として渦電流探傷試験(ECT:Eddy Current Testing)が適用される。発電プラントは,運転時間の経過に伴い,様々な損傷を経験することになる。このため,当社では種々の損傷モードに対応したECTプローブを開発・適用し,プラントの信頼性向上に努めてきた。
本稿では火力発電プラントにおけるボイラ伝熱管内面腐食減肉部の高効率検査技術開発,および原子力発電プラント,火力発電プラント等の熱交換器伝熱管を対象としたパンケーキコイルによる高性能アレイECT技術の開発について述べる。...