原発「反対」の論理構造(2)-時間と空間のメタファーに基づいた分析-


著者:
宮 健三 Kenzo MIYA
発刊日:
公開日:
カテゴリ: 論文

概要

1.はじめにメタファーの役割は、抽象的で理解しにくい対象を、具体的で分かりやすい対象に見立てたり、あるいは置き換えたりして、世界現象をよりよく理解するための手助をすることにある。誇張して言えば、原子力問題は人間存在の根源的矛盾に絡んでいる部分が多々あり、それらの論点は多様すぎるので、推論の基本が共有されていなければ往々にしてすれ違いや誤解が見られ、議論によって理解を深めるといったルールはそっちのけで混乱だけが目立つことになる。混乱の縦の側面は技術的なものであり、原発における安全上軽微な故障が安全上重大だと...


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