特集記事「AIと保全」(7) 予知保全・故障予測~ AIの実践的活用例~


著者:
井上 道雄 Michio INOUE
発刊日:
公開日:
カテゴリ: 特集記事

概要

近年、製造業をはじめとする様々な現場において「予知保全(Predictive Maintenance)」の取り組みが注目を浴びている。予知保全とは、機器に取り付けられた各種センサーから得られる情報から、機器の故障時期を予測し適切なタイミングでのメンテナンス実施を目指すものである。余計なメンテナンス作業を避けることによるコストの削減だけでなく、予期しない故障を減らすことによる稼働率や安全性の向上も期待されている。稼働率ダウンが致命的になる発電設備や、安全性を追求する航空機業界では早い段階から取り組みが進んでいた。ここ数年は Internet of Things (IoT) 関連技術の飛躍的な発展も手伝いその適応範囲は広がりを見せ、工作機械や生産設備なども含め、様々なところで予知保全が実現されつつある [1]。多くのプラントで老朽化が進むほか、保守・安全管理の実務を担ってきた多くのベテラン技術者が引退の時期を迎えつつある。技術者の勘・コツ・経験を AIで補完する観点からも、今後予知保全のニーズは更に高まることが予想される。


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