特集記事「原子燃料サイクル」(9)「電磁誘導法による肉厚測定技術の開発」


著者:
下川原 茂
発刊日:
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カテゴリ: 特集記事

概要

再処理施設のセル内には加熱ジャケットが付属している二重缶構造容器が設置されており、厳しい腐食環境下にあることから、腐食評価を行う為、遠隔による二重缶構造の容器内側の肉厚測定が可能な保全技術を必要としている。そこで、既存技術である渦流探傷法を応用した電磁誘導法による肉厚測定センサを開発し、二重缶構造容器の内缶の肉厚測定技術の研究開発を行ってきた。 開発にあたり、先ずは電磁誘導法による肉厚測定センサの開発を行い、外缶厚さ 30mm、内缶厚さ 35mmの二重缶構造容器の内缶厚さを測定できることを確認している。肉厚測定センサの開発について、一定の成果が出たことから、現在は肉厚測定センサを再処理施設セル内に搬出入させる導入装置、セル内に搬出入する際に必要な遮蔽装置、セル内に搬入された肉厚測定センサを二重缶構造容器下部にアクセスさせ、容器にセンサを押し付けるためのアクセス装置の開発に着手しており、概念設計、要素試験の一部の成果が纏まったことから、その成果を発表する。


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