1.まえがき
格納容器内の水素濃度は、事故時に計測を必要とする パラメータであり、設計基準事故などでは、格納容器内の気体を格納容器外までサンプリングし、冷却器や湿分分離器により降温、除湿した気体の水素濃度を計測するサンプリング方式を採用している。一
1.まえがき
格納容器内の水素濃度は、事故時に計測を必要とする パラメータであり、設計基準事故などでは、格納容器内の気体を格納容器外までサンプリングし、冷却器や湿分分離器により降温、除湿した気体の水素濃度を計測するサンプリング方式を採用している。一
1.緒言
泊発電所においては、福島第一原子力発電所の事故の 教訓から、シビアアクシデント(SA)に至りうる種々の 事故シナリオを想定した事故対策を施してきた。他方で、 多重防護の観点から、万が一のSA発生時を想定し、政府 や自治体も含めた発電所内外
1.緒 言
2011年の東日本大震災で、福島第一原子力発電所(以下、福島第一)は安全機能を広範に喪失し、復旧が試みられたものの重大事故への進展を止められなかった。こ のことから、何らかの原因で喪失した安全機能を、必要な時間内に必要な性能レベルまで回
1.緒言
原子力発電所において、メルトダウンや冷却システム の破損などの“シビアアクシデント”の場合に格納容器 は放射性物質の放散の防壁として重要な機能を備えてい る。格納容器は“シビアアクシデント”で発生する高温 高圧の水蒸気や水素気体に対して高
1.緒言
BWRの原子炉格納容器(以下、「PCV」という。)上 蓋フランジ部等のシール部については、シール材とし てシリコーンゴムやフッ素ゴムを使用してきたが、こ れらゴム材料は、重大事故(以下、「SA」という。)時 のように、200°Cの高温蒸気
1.はじめに
原子力発電所で使用されているケーブルは、機器へ電力を供給する機能や機器の監視・制御信号を伝達する機能を有する。このうち、安全系低圧ケーブル(以下「安全系ケーブル」)は、供用期間中の設計基準事故(冷却材喪失事故等。以下「DBA」)を含む
1.緒言
米国スリーマイルアイランド2号機(TMI-2)と福島第一原子力発電所の過酷事故時には、いずれも水位計指示誤差が発生している。東京電力のMAAP 解析の報告によれ ば、3月12日午前0時ごろには原子炉水位は有効燃料底 部(BAF)に到達した
1.緒言
原子力発電所の安全確保の基本となる機能は、原子炉 を「止める」、燃料を「冷やす」、放射性物質を「閉じ込 める」ことである。 2011年3月に発生した福島第一原子力発電所の事故で は、原子炉を「止める」ことに成功したが、津波による 浸水で
1.緒 言
福島事故の教訓を踏まえ、東京電力ホールディングス では原子力発電所の安全性向上の取り組みを進めてい る。本稿では事故の教訓のうち主要なものとして、1外 的事象に対して、発電所の防護手段が不十分だったこ と、2共通要因で、安全機能が広範囲
1.序論
レジリエンスとは、分野や文脈によってその定義や意 味合いに幅を持つが、システム内外の変動に起因する擾 乱に対してシステムが動的に適応し、その果たすべき機 能を平常に保つ、あるいは機能を喪失したとしても適切 に回復できる能力を意味
1.序論
福島第一原子力発電所の事故では、津波により安全上 重要な設備の多くが機能不全に陥りシビアアクシデント に至った。1号機と3号機については、格納容器の破損 を抑止するため圧力抑制プール(S/P)からの耐圧強化ベ ントが行われ、2号機について
1.はじめに
わが国でも、様々な自然災害の脅威がある。 2007年7月16日、新潟県中越沖地震が発生し、東京電 力柏崎刈羽原子力発電所が被災した。変圧器火災の映像 のセンセーショナルな印象や原発震災という見出しなど により、地震に対する原子力発電所
1.緒言
福島第一発電所事故以降、原子力プラントにとっての 事故時におけるアクシデントマネジメント(AM)の重要性、 すなわちハザード等の原因により一時的に喪失した安全 上重要な機能をいかに早く・いかに必要なレベルまで回 復させられるかという能力の
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