コンフィグレーション管理(CM)および設計基準文書(DBD)について

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カテゴリ: 第16回
コンフィグレーション管理(CM)および設計基準文書(DBD)について Configuration Management and Design Basis Document 関西電力(株) 土肥 伸樹 NobukiDOHI Member 関西電力(株) 司1 博喜 HirokiYOSHIKAWA Member 関西電力(株) 富永 悠揮 YukiTOMINAGA Member Abstract: Configuration Management (CM) guarantees that plant activities can be performed safely and appropriately, by maintaining the balance of the three elements (design requirements, facility configuration information, and physical configuration) that are the basis for securing the safety of the plant. If this becomes unbalanced, the risk of occurrence of events affecting nuclear safety will increase. Kansai Electric Power is developing a Design Basis Document (DBD) that summarizes design requirements in order to strengthen management of "Design requirements" of configuration management. We introduces the status of efforts to strengthen configuration management. Keywords: Configuration Management, Design Basis Document はじめに 米国では、事業者の設 要求事項の理解不足に起因する原子炉緊急停止系や原子炉給水系設備の故障といった原子力安全を酋かす事象が1980"'-- 90 年代に多数発生したことから1990 年代より重要な課題としてコンフィグレーション管理(CM Configuration Management)の活動が展 されている。コンフィグレーション管理は、プラン の安全 保のた の となる つの要 (設 要 、施設構成情報、物理的構成)の均衡を維持することで、プラン の諸活動を安全かつ遥切に実施できることを保証するものであり、この均衡が崩れた場合、原子力安全に影響を及ぼす事象の発生リスクが高まることになる。国内では、コンフィグレーション管理は、これまでの 事業者の諸活動において実施されているものであるが、 原子力規制委員会による検査制度の見直し(ROP の導入) 連絡先:司1 博喜 〒919-1141 福井県三方郡美浜町 郷市13 号横田8 番原子力事業本部 原子力発電部門保修管理グループ E-mail: yoshikawa.hiroki@d2.kepco.co.jp を踏まえて、より体系的な管理が必要であるとの考えから、2017 年10 月にJANSI にワーキンググループ(CM- WG)が設置され、2018 年9 月に「原子力発電所のコンフィギュレーション管理に関するガイドライン」が制定されており、コンフィグレーション管理の充実に取組んでいるところである。 関西電力では、現在、コンフィグレーション管理の「設 要 」の管理を するた 、設 要 を取り た設 (DBD Design Basis Document)の 備を展 しているところである。本稿では、コンフィグレーション管理 の取り組み状況について紹介する。 コンフィグレーション管理 コンフィグレーション管理とは コンフィグレーション管理は、構築物、系統および機器が、設 で要求したとおりに製作・設置され、運転・維持(保全)されていることを常に 認、保証する仕組みであり、以下の つの要 の均衡を保つことである。 ① 設 要 構築物、系統および機器はどのようなものでならなければならないか ② 施設構成情報 構築物、系統および機器はどのようなものかを示す図 ③ 物理的構成 実際の構築物、系統および機器 図1 CM3要素均衡モデル 現業務におけるコンフィグレーション管理 コンフィグレーション管理の3 要 の均衡は、各業務を展 することで維持しているが、その中でも重要となる業務は、「設 検証業務」と「設備 管理業務」である。 設 検証は、工事 画段階で設 の⇔当性を評価し、工事実施段階では設 通り設備が設置されたかを検証する業務である。これにより、「設 要 」⇔「物理的構成」と「設 要 」⇔「施設構成情報」の均衡を維持している。 設備 管理は、設備 に う図 の を遥切に管理することにより、図 の 管理を っている業務である。これにより、「設 要 」⇔「施設構成情報」と「物理的構成」⇔「施設構成情報」の均衡を維持している。 設計基準文書の整備 設計基準文書整備の目的 現状、設 要 は各種設備図 にて管理している状況にあるが、規制要 を踏まえ安全機能を 保する上で安全上重要な設 要 を取り た図 として設 を 備し運用することにより、コンフィギュレーション管理の「設 要 」の管理の を図る。 設計基準文書の構成 工事 画等の業務において、安全上重要な設 要 を 「遥 に」かつ「容易に」把握できることが重要であることから、設 は以下の構成で 備を進 ている。 運用面を考慮し、系統編、一般事項(事象)編、構造物編に分類し 備 1 章「概要」、2 章「設 要 」、3 章「設備の仕様及び 認事項」、4 章「参照 献」の4 章構成 2 章「設 要 」では、規制要 (設置許可 規則、技術 規則)を踏まえ安全上重要な設 要 を記載 3 章「設備の仕様及び 認事項」では、2 章の設要 を機器毎に展 した内容を記載 設計基準文書の運用 原子力発電所のパフォーマンスを高いレベルで維持するた には、安全上重要な設 要 を取り た設 の維持管理が重要であることから、コンフィグレーション管理の 要 の均衡を保つ上で重要となる「設 検証業務」と「設備 管理業務」に設 を取り込み運用する。 まとめ 安全機能を 保する上で安全上重要な設 要 を取り た設 を 備することにより、安全上重要な設 要 の一 が図られる。「設 検証業務」「設備 管理業務」等の業務に設 を取り込み運用することにより、コンフィギュレーション管理が される。これにより、より高いレベルでのコンフィギュレーション管理が可能となり原子力発電所のパフォーマンス向上につながる。
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