給排水処理設備一括受託の実施について

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カテゴリ: 第16回
給排水処理設備一括受託の実施について Implementation of Maintenance of Water Processing Unit in Nuclear Power Plant 北海道ハ゜ワーエン ジニアリン ジ(株)大坂拓未Takumi OosakaMember Our company has performed operation, regular maintenance and daily maintenance of the water processing unit in Tomari nuclear power station, based on three separate contracts. To save overlaps and avoid waste, we decided to make a single contract for these three tasks with Hokkaido electric power company and started to perform them. So we introduce an outline of this improvement from planning to implementation. Keywords: nuclear power station, water processing, regular maintenance, 1 はじめに 弊社は、北電泊発電所1 2号機給排水処理設備の運 転開始より、運転業務、定検工事、日常保守を受注し施 工を中心に深く係わってきた。当初、運転業務は委託契 約、定検工事・日常保守は請負契約であったが、その後、 平成21 年4 月よりSCM手法を取り入れ一括業務受託契約を行う事で契約業務作業を低減することができた。 現状業務モデルを描くと図1のようになる。北電・弊社の役割分担を端的に表現すると、北電は設備管理・工 事設計・調達管理等の計画機能を担当し、弊社は工事設 計・調達管理・施工管理等の 行機能を担当していることから「工事設計」と「調達管理」は北電殿と重複して いることとなる。 2 発想の背景と経緯 平成18 年頃より、原子力を取り巻く一連の規制強化等 によって、繁忙感の高まりがあるとともに、設備の経年 化対策を見据えたエンジニアリング業務にリソースを投 入して行く事が不可避な状況であると考えている。この 様な状況のもと、弊社が運転・保守業務に深く係わりを 持っている給排水処理設備について、自らいわゆる 「PDCA サイクル」を回す事が出来るような一括業務受託プ スを できないか検 を めていた。平成 18 連絡先:名前、〒045-0201 住所:北海道古宇郡泊村大字堀株村字ヘ カルウス789 番地 所属先:北海道パワーエンジニアリング(株)泊原子力 ンター 工事部 機械3課 E-mail: hp.t-oosaka@hpec.jp 図1 サプライチェーンのイメージ 年 11 月、SCM 手法を取り入れ 的な契約スタイルを 検 した。なお、SCM(サプライチェーンマネジメント) とは供給連鎖管理のことを指し、原材料の調達から生産・販売・物流を経て最 終需要者に至る、製品・サービスの提供のためのビジネス諸活動の一連の流れのことである。 運転・保守業務をこの一括管理形態に移行できれば、泊 発電所保修員の効率的な活用が実現できるとともに、弊社の業務領域の拡大にあわせて、総合的な技術力向上が期待できる。 3 一括受託SCM 検討体制 一括業務受託についての検 制は、泊発電所をト ノプとして北電資材部国際調達・SCM グループと弊社およびコンサルタントとして日本ビジネスクリエイト、オ ブザーバーとして泊原子力事務所総務課の参加を頂き検 を めた。資材部国際調達・SCM グループと弊社は、業務フ ーの策定と契約方法の策定を担当し、技術的な観点を必要とする内容については、泊発電所と弊社で検 を めることで役割を分担した。 4 受託前と受託後の業務範囲 弊社受託前には、定 工事・定 工事、工事に す る記録・ 告書作成、運転業務として日常運転・パトール、工事に係わる隔離復旧操作等の業務を担当していた。受託後は、設備管理業務・運転業務等が弊社の役割となり運転業務、定検工事、日常保守の「P・D・C・A」 サイクル(図2)を回すことが可能となった。 図2 一括受託前と受託後P?D?C?Aサイクル 5 契約業務 一括業務受託契約は、日常保守、運転業務、定検工事 を一本にして受託契約を行い、弊社自らが P・D・C・A を回すことを前提としているが、これまで日常保守と定検工事は請負工事契約、運転業務は委託契約としていた。 一括業務受託契約をすることで弊社による自助努力に対して、 としての いが可能な契約とすることとした。 「P・D・C・A」を回し保全プ グラムの最適化を図り、保全費用を低減することで利 を上げられる仕組を取り入れた。これは、すぐに結果が出るものではないが、 えば状態監視保全を取り入れ、分解点検の頻度を下げる可能性を追求することなどが該当する。 6 現状の受託業務 SCM 手法による一括受託は平成21 年4 月より1、2 号 機給排水処理設備の運転業務含む受託業務より開始した。 その後、平成26 年4 月より3 号機給排水処理設備の受託業務を、平成29 年4 月より3 号機海水淡水化設備の受託業務を実施している。 7 給排水処理設備一括業務受託実施体制 北電の 制については、安全管理課が窓口となり、機 械保修課、電気保修課、制御保修課に各保修担当者を配 置する 制になっている。弊社 制については、化学環境課にて運転業務、機械 3 課にて機械・電気・制御保修業務を担当し、協力会社に工事を発注する 制となっている。 8 おわりに 今後の一括業務受託実施については、常に改善意識を持 つと共に安全・品質面の更なる向上を目指し、日々検を行っている。
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