ICT技術を適用した可搬型設備運用支援システムの開発

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カテゴリ: 第15回
ICT 技術を適用した可搬型設備運用支援システムの開発 Development of operation support system for the mobile equipment applying ICT technology 二菱電機掬二菱電機掬 北村信吾金丸剛之 ShingoKITAMURA YoshiyukiKANAMARU Non-Member Non-Member Abstract With the introduction of new regulatory requirements, mobile equipment such as power supply cars and transportable pumps used in emergency of power plants is increasing. As the result, it would be an urgent issue to enhance the organization and procedure manuals to cope with increasingly complex plant operation and equipment configuration, also to visualize the situation under limited infrastructure environment in the event of accident. In this article, we introduce the development of an operation support system that realizes efficient operation and management of mobile equipment by utilizing ICT technology. Keywords: mobile equipment, operation support system, accident response, resource management 1 はじめに 原子力発電所での新規制基準導入等により、発電所で緊急時に使用する電源車やポンプなどの可搬型設備が増加している。その結果、プラント運用および設備構成の複雑化に対応するための体制/手順書の充実が課題となっている。また、事故発生時における限定されたインフラ環境下での状況の見える化や、事故を想定した防災訓練の有効活用等が課題となっている。 本発表では、ICT 技術を活用することで可搬型設備の運用管理効率化を実現する「可搬型設備運用支援システム」(以下、本システム)の開発について、コンセプト及び特徴について述べる。 2 本システムの開発コンセプト 本システムの開発コンセプトを以下に示す。 事故時の限定されたインフラ環境での使用 ・事故時の使用できるインフラ(電源、通信設備等)が限定される状況でも動作可能なシステム 点検合理化 ・増大した設備の点検等の維持管理を支援 事故対応の迅速な判断を支援 ・状況判断に必要な情報の見える化 リソース管理負荷低減 ・管理情報(作業進捗、人員、設備)の見える化 ・管理情報間の連携(残存リソースでの作業実現可否判断等) 連絡先:北村信吾、〒652-8555 神戸市兵庫区和田崎町1丁目1番2号、三菱電機株式会社 電力システム製作所 原子力部 原子力電算システム設計課、 E-mail: Kitamura.Shingo@dw.MitsubishiElectric.co.jp 3 本システムの特長 本章では、2 章で述べた開発コンセプトに基づいたシステム実現について述べる。 モバイル機器を活用したシステム 本システムは、事務所に設置するPC 端末、現場に持参可能なタブレット端末、及びサーバによって構成される。タブレット端末を活用することで以下を可能とする。 電源・通信が無い状況での使用 ・タブレット端末に電子化した点検要領書を格納し点検に持参 ・現場で点検結果を入力し、ローカル接続でサーバにアップロードすることにより、結果を容易に集約 過去データを用いた傾向把握 ・過去の点検結果を蓄積し、点検時の判断材料として活用 図1 タブレット端末活用イメージ 可搬型設備の維持管理業務支援 従来手作業で行っていた点検計画の管理を自動化し、人によるチェック作業を省力化、ヒューマンエラーを防止する。 点検計画作成支援 ・保安規定で定められた点検周期等、点検計画のインプット条件と自動照合することでチェック作業を省力化 実施漏れの防止 ・点検進捗率表示で点検漏れを防止 事故対応支援 事故対応タスクの進捗状況をフローチャートで管理し、判断フローのビジブル化、事象判断を支援する。 プラント状態に応じて必要な手順書を提示 ・プラントパラメータから事象を推定し該当する手順書を表示することで迅速な判断を支援(図2)。 優先対応が必要な手順への移行を自動支援 ・事象進展に伴い、フロー形式で手順書の遷移を表示し、全貌を把握(図2)。 図2 手順書提示画面 リソース管理負荷低減 多様なリソース(人、設備、燃料)の配分を一元管理し、事故対応時のリソース管理を支援する。 リソースをビジブルに管理 ・常に把握が必要なリソース使用状況を集約表示(図3)。可搬型設備の使用可否は点検結果に基づき初期表示することで、事故時の初動対応を省力化。 将来のリソース枯渇等を事前察知 ・作業計画から燃料等の消費量を予測表示し、補給漏れを防止(図4)。 設備の所在把握 ・点検等での設備移動予定を集約し、設備所在を見える化 図3 リソース管理画面 図4 電源残時間管理画面 4 まとめ 本発表では、ICT 技術により可搬型設備の運用管理効率化を実現する「可搬型設備運用支援システム」の開発について報告した。 噂パの展望としては、本システムを導入した場合の改善効果確認、訓練の支援システムの開発を実施する計画である。 参考文献 [1] JEAC 4209-2014, “原子力発電所の保守管理規程”
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