研究開発段階発電用原子炉の特徴を考慮した保守管理の提案 (4)ナトリウム弁の事例
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カテゴリ: 第14回
1.はじめに
原子力発電所の保守管理に関しては、基本要件が日本電気協会で「原子力発電所の保守管理規程(JEAC4209)」 [1]として規格化されており、更に内容の理解促進を図るために「原子力発電所の保守管理指針(JEAG4210)」[2] が発行されている。JAEAC4209およびJEAG4210の対象は、これまでに長年の運転経験を有する軽水炉(現状で唯一の実用発電用原子炉(以下、「実用炉」という。))であり、運転経験が限られる研究開発段階発電用原子炉(以下、「研開炉」という。)に適用する際には十分な配慮が必要である。そこで、本研究では、保守管理において考慮すべき研開炉の特徴を明確にし、その特徴を考慮して、JEAC4209の研開炉への適用性を分析し、研開炉の特徴を考慮した保守管理を提案した[3]。また、原子力学会の新型炉部会においても「研究開発段階炉の保守管理の在り方に関する検討会」が設置され検討が行われた[4]。本報告では提案した研開炉の保守管理の考え方に基づき、保全計画策定の考え方を明確にした上で、ナトリウム冷却高速炉の特有な機器であるナトリウム弁の保全計画(点検計画)を検討した。
2.ナトリウム弁の特徴
ナトリウム弁は活性化の高いナトリウムを封入する観 点で気密性を保つ必要があるため弁棒のシールにベロー ズシールまたはフリーズシールを採用している(図 1 参 照)。このため軽水炉のように弁棒のシールをグランドパ ッキンで行う弁と差異がある。弁の種類としてはグロー ブ弁、アングル弁、ゲート弁、バタフライ弁、逆止弁等 が存在する。 図1 ベローズシールとフリーズシールの比較 ベローズシールは弁棒の上下の動作をベローズの伸縮 で吸収するがベローズの耐久性、ドレン不良後の予熱、 予熱不良、操作速度過大による非均質ひずみ、ベローズ 部の流力振動等が過去の破損の原因となっている。 フリーズシールは弁棒が通過する部位をフィンからの 放熱で冷却することにより、弁棒とその筒の間の狭隘部 のナトリウムを固化させることによりシールする。フリ ーズシールの弁棒の雰囲気は不活性が望ましいが、空気 の場合、ナトリウムの酸化により操作力が増大する。こ のため定期的な操作力の確認が必要となる。 ベローズシール、フリーズシールともにグランドパッ キンによる 2 重目のシールがあり、第一シールと第二シ - 367 - ない。表面硬化材のナトリウム共存性について ールの間のスペースに検知器(接触式)が設置されてい 600°C、 ることが多い。なお、逆止弁については弁棒がないため 4000 時間、CT 温度140°Cの試験を行った。ステライトの 上記のようなベローズシールや、フリーズシールは存在 重量変化(図 4 参照)は小さく、表面粗さ、表面成分等 しない。 に変化は確認されなかった。 弁箱と弁ふたの接合についてはフランジ、ボルト締め とシール溶接の組合せ、または全溶接構造が考えられる。 大きな弁ではボルト締めとシール溶接の組合せが用いら れている例が多いが、いずれの弁においても最終的なバ ウンダリは溶接構造となっている。 ナトリウム弁はバウンダリとしての機能を有するがナ トリウム冷却炉のため配管と同様の考え方[5, 6]で1低圧 系のためバウンダリ損傷時の炉心冷却への影響は小さい 2純度管理されたナトリウム環境では内面の腐食等の劣 化は無視できる3クリープ疲労等の熱過渡による劣化に 対し裕度が大きい等の特徴を有するため、基本的に配管 と同様の保全を採用することができると考えられる。 3.ナトリウム弁の機能維持 (1) 表面硬化 ナトリウム冷却炉の構造材料として用いられている SUS304、SUS316 等は運転温度において癒着を生じるた め弁体および弁箱等の接触部においては表面硬化が行な われる。これら表面硬化処理の性能およびナトリウム共 存性等のデータを整理した。図 2 に SUS316 の試験片を お互いに接触させ 200~2000 時間ナトリウム中で保持し た場合の引きはがし力と温度の関係を示す。500°Cにおい てすでに一定の引きはがし力が必要となっている。 SUS304についても同様の結果を示している[7]。 図4 表面硬化材のナトリウムとの共存性 (600°C、4000時間、CT 温度140°C) (2) バタフライ弁 崩壊熱除去運転時に蒸気発生器を隔離する弁は 22B の 大口径のため、炉外試験において耐久性を確認した。図5 に試験体を示す。リーク量は測定限界(1cc/sec)以下、 開閉操作所要時間は 9.4sec となった。図 6 にサイクル回 数とトルク変化を示す。起動トルクは30~40kg-mで最大 トルク 525kg-m に対し余裕があり、10000 回の動作で有 意な経年変化は観察されなかった。 (3) 逆止弁 1次系の逆止弁に内蔵されているダッシュポット(図7 参照)についてナトリウム中(ナトリウム温度397°C、ナ トリウム中使用時間5000時間)の健全性、耐久性の評価 を行った。図 8 に内部圧力、作動加重等の特性を試験前 図2 SUS316の癒着試験結果 および3000回作動後を比べて示す。内部圧力、作動加重 図3にステライトの場合の引きはがし力示す。650°Cで引 のいずれも3000回の仮想的な作動回数に対して変化して きはがし力が発生しているが、600°Cでは癒着は生じてい おらず、ダッシュポットの耐久性は寿命期間中十分な裕 - 368 - 図3 ステライトの癒着試験 度があることが確認された。 図6 サイクル回数とトルク変化 図5 22Bバタフライ弁の試験体 図7 逆止弁概念図 図9 成型ベローズ試験体 - 369 - 4.シールベローズ耐久性 3000回作動後 図8 ダッシュポットの作動特性 ナトリウム弁の特徴であるシールベローズの耐久性に ついてナトリウム中試験(試験体:3B弁用軸封ベローズ、 ナトリウム温度:500°C)を成型ベローズと溶接ベローズ それぞれについて行った(図 9、図 10 参照)。結果を図 11、12 にそれぞれ示す。このデータによりそれぞれの疲 労寿命の算出式が評価される。また、代表的な作動条件 において 105 回の作動回数以上の寿命を有することが示 され、十分な余裕があることが確認された。 作動前 図12 溶接ベローズの耐久性試験結果 5.ナトリウム弁の保全提案 ナトリウム弁の保全について1バウンダリ(一般部)、 2バウンダリ(軸封部)、3機能維持に分けて検討した。 バウンダリ(一般部)についてはナトリウム冷却炉の バウンダリの特徴から配管と同様に純度・熱過渡管理お よび代表部位による劣化のないことの確認等が保全内容 の中心となる。ナトリウムとの共存による劣化のないこ との確認は配管の代表部位において確認することができ る。 バウンダリの軸封部についてはベローズシールの場合 は耐久性が懸念されるが、105回程度の作動は実験により 確認されているため、寿命期間中の耐久度は十分にある。 さらにグランドパッキンによる 2 重シールと 2 重シール 中間部における漏えい検知により、破損があった場合で も系統機能に影響を与えることなく(低温の狭隘部のた めナトリウムは固化する)、速やかに交換することができ 図11 成型ベローズの耐久性試験結果 図10 溶接ベローズ試験体 る。 開閉等の弁の機能維持については、表面硬化について 性能およびナトリウム共存性の確認が行われているが、 安全上の要求がある開閉等を行う弁については定期的な 試験により機能を確認することが求められる。 6.まとめ 提案した研開炉の保守管理の考え方に基づき、ナトリ ウム冷却高速炉の特有な機器であるナトリウム弁(点検 計画)を1バウンダリ(一般部)、2バウンダリ(軸封部)、 3機能維持に分けて検討した。1については他のナトリ ウムバウンダリと同様であり、純度管理・熱過渡管理が 重要であり、それらが維持されている限り有意な劣化は ないと考えられる。2については 2 重シールの中間部に おける漏えい検知、3については安全上の機能を有する 開閉等の機能について定期的な機能試験を提案した。 JEAG4210-2014(2014). [3]高屋茂ら、” 研究開発段階発電用原子炉の特徴を考慮 した保守管理の提案 (1)基本要件” 日本保全学会第 13 回学術講演会、神奈川、2016 年7月 [4] S. Takaya, et al., _Proposal of Basic Principles of Maintenance Management for Prototype Reactors”, Proc. Of FR17, Yekaterinburg, Russia, June 2017 [5] 近澤佳隆ら、” 研究開発段階発電用原子炉の特徴を考 慮した保守管理の提案 (1)適用例” 日本保全学会第 13 回学術講演会、神奈川、2016 年7月 [6] S. Kotake, et al., _Development of prototype reactor maintenance (1) application to piping system of sodium-cooled reactor prototype”, ICAPP2017, Kyoto, Japan, April 2017 [7] 加納茂機ら、表面硬化材のナトリウム中試験(VI)、 PNC TN941-144(1979) 参考文献 [1] 日本電気協会:_原子力発電所の保守管理規程”, JEAC4209-2014 (2014). [2] 日本電気協会:_原子力発電所の保守管理指針”, - 370 - 研究開発段階発電用原子炉の特徴を考慮した保守管理の提案 (4)ナトリウム弁の事例 近澤 佳隆,Yoshitaka CHIKAZAWA,髙屋 茂,Shigeru TAKAYA,田川 明広,Akihiro TAGAWA,久保 重信,Shigenobu KUBO
原子力発電所の保守管理に関しては、基本要件が日本電気協会で「原子力発電所の保守管理規程(JEAC4209)」 [1]として規格化されており、更に内容の理解促進を図るために「原子力発電所の保守管理指針(JEAG4210)」[2] が発行されている。JAEAC4209およびJEAG4210の対象は、これまでに長年の運転経験を有する軽水炉(現状で唯一の実用発電用原子炉(以下、「実用炉」という。))であり、運転経験が限られる研究開発段階発電用原子炉(以下、「研開炉」という。)に適用する際には十分な配慮が必要である。そこで、本研究では、保守管理において考慮すべき研開炉の特徴を明確にし、その特徴を考慮して、JEAC4209の研開炉への適用性を分析し、研開炉の特徴を考慮した保守管理を提案した[3]。また、原子力学会の新型炉部会においても「研究開発段階炉の保守管理の在り方に関する検討会」が設置され検討が行われた[4]。本報告では提案した研開炉の保守管理の考え方に基づき、保全計画策定の考え方を明確にした上で、ナトリウム冷却高速炉の特有な機器であるナトリウム弁の保全計画(点検計画)を検討した。
2.ナトリウム弁の特徴
ナトリウム弁は活性化の高いナトリウムを封入する観 点で気密性を保つ必要があるため弁棒のシールにベロー ズシールまたはフリーズシールを採用している(図 1 参 照)。このため軽水炉のように弁棒のシールをグランドパ ッキンで行う弁と差異がある。弁の種類としてはグロー ブ弁、アングル弁、ゲート弁、バタフライ弁、逆止弁等 が存在する。 図1 ベローズシールとフリーズシールの比較 ベローズシールは弁棒の上下の動作をベローズの伸縮 で吸収するがベローズの耐久性、ドレン不良後の予熱、 予熱不良、操作速度過大による非均質ひずみ、ベローズ 部の流力振動等が過去の破損の原因となっている。 フリーズシールは弁棒が通過する部位をフィンからの 放熱で冷却することにより、弁棒とその筒の間の狭隘部 のナトリウムを固化させることによりシールする。フリ ーズシールの弁棒の雰囲気は不活性が望ましいが、空気 の場合、ナトリウムの酸化により操作力が増大する。こ のため定期的な操作力の確認が必要となる。 ベローズシール、フリーズシールともにグランドパッ キンによる 2 重目のシールがあり、第一シールと第二シ - 367 - ない。表面硬化材のナトリウム共存性について ールの間のスペースに検知器(接触式)が設置されてい 600°C、 ることが多い。なお、逆止弁については弁棒がないため 4000 時間、CT 温度140°Cの試験を行った。ステライトの 上記のようなベローズシールや、フリーズシールは存在 重量変化(図 4 参照)は小さく、表面粗さ、表面成分等 しない。 に変化は確認されなかった。 弁箱と弁ふたの接合についてはフランジ、ボルト締め とシール溶接の組合せ、または全溶接構造が考えられる。 大きな弁ではボルト締めとシール溶接の組合せが用いら れている例が多いが、いずれの弁においても最終的なバ ウンダリは溶接構造となっている。 ナトリウム弁はバウンダリとしての機能を有するがナ トリウム冷却炉のため配管と同様の考え方[5, 6]で1低圧 系のためバウンダリ損傷時の炉心冷却への影響は小さい 2純度管理されたナトリウム環境では内面の腐食等の劣 化は無視できる3クリープ疲労等の熱過渡による劣化に 対し裕度が大きい等の特徴を有するため、基本的に配管 と同様の保全を採用することができると考えられる。 3.ナトリウム弁の機能維持 (1) 表面硬化 ナトリウム冷却炉の構造材料として用いられている SUS304、SUS316 等は運転温度において癒着を生じるた め弁体および弁箱等の接触部においては表面硬化が行な われる。これら表面硬化処理の性能およびナトリウム共 存性等のデータを整理した。図 2 に SUS316 の試験片を お互いに接触させ 200~2000 時間ナトリウム中で保持し た場合の引きはがし力と温度の関係を示す。500°Cにおい てすでに一定の引きはがし力が必要となっている。 SUS304についても同様の結果を示している[7]。 図4 表面硬化材のナトリウムとの共存性 (600°C、4000時間、CT 温度140°C) (2) バタフライ弁 崩壊熱除去運転時に蒸気発生器を隔離する弁は 22B の 大口径のため、炉外試験において耐久性を確認した。図5 に試験体を示す。リーク量は測定限界(1cc/sec)以下、 開閉操作所要時間は 9.4sec となった。図 6 にサイクル回 数とトルク変化を示す。起動トルクは30~40kg-mで最大 トルク 525kg-m に対し余裕があり、10000 回の動作で有 意な経年変化は観察されなかった。 (3) 逆止弁 1次系の逆止弁に内蔵されているダッシュポット(図7 参照)についてナトリウム中(ナトリウム温度397°C、ナ トリウム中使用時間5000時間)の健全性、耐久性の評価 を行った。図 8 に内部圧力、作動加重等の特性を試験前 図2 SUS316の癒着試験結果 および3000回作動後を比べて示す。内部圧力、作動加重 図3にステライトの場合の引きはがし力示す。650°Cで引 のいずれも3000回の仮想的な作動回数に対して変化して きはがし力が発生しているが、600°Cでは癒着は生じてい おらず、ダッシュポットの耐久性は寿命期間中十分な裕 - 368 - 図3 ステライトの癒着試験 度があることが確認された。 図6 サイクル回数とトルク変化 図5 22Bバタフライ弁の試験体 図7 逆止弁概念図 図9 成型ベローズ試験体 - 369 - 4.シールベローズ耐久性 3000回作動後 図8 ダッシュポットの作動特性 ナトリウム弁の特徴であるシールベローズの耐久性に ついてナトリウム中試験(試験体:3B弁用軸封ベローズ、 ナトリウム温度:500°C)を成型ベローズと溶接ベローズ それぞれについて行った(図 9、図 10 参照)。結果を図 11、12 にそれぞれ示す。このデータによりそれぞれの疲 労寿命の算出式が評価される。また、代表的な作動条件 において 105 回の作動回数以上の寿命を有することが示 され、十分な余裕があることが確認された。 作動前 図12 溶接ベローズの耐久性試験結果 5.ナトリウム弁の保全提案 ナトリウム弁の保全について1バウンダリ(一般部)、 2バウンダリ(軸封部)、3機能維持に分けて検討した。 バウンダリ(一般部)についてはナトリウム冷却炉の バウンダリの特徴から配管と同様に純度・熱過渡管理お よび代表部位による劣化のないことの確認等が保全内容 の中心となる。ナトリウムとの共存による劣化のないこ との確認は配管の代表部位において確認することができ る。 バウンダリの軸封部についてはベローズシールの場合 は耐久性が懸念されるが、105回程度の作動は実験により 確認されているため、寿命期間中の耐久度は十分にある。 さらにグランドパッキンによる 2 重シールと 2 重シール 中間部における漏えい検知により、破損があった場合で も系統機能に影響を与えることなく(低温の狭隘部のた めナトリウムは固化する)、速やかに交換することができ 図11 成型ベローズの耐久性試験結果 図10 溶接ベローズ試験体 る。 開閉等の弁の機能維持については、表面硬化について 性能およびナトリウム共存性の確認が行われているが、 安全上の要求がある開閉等を行う弁については定期的な 試験により機能を確認することが求められる。 6.まとめ 提案した研開炉の保守管理の考え方に基づき、ナトリ ウム冷却高速炉の特有な機器であるナトリウム弁(点検 計画)を1バウンダリ(一般部)、2バウンダリ(軸封部)、 3機能維持に分けて検討した。1については他のナトリ ウムバウンダリと同様であり、純度管理・熱過渡管理が 重要であり、それらが維持されている限り有意な劣化は ないと考えられる。2については 2 重シールの中間部に おける漏えい検知、3については安全上の機能を有する 開閉等の機能について定期的な機能試験を提案した。 JEAG4210-2014(2014). [3]高屋茂ら、” 研究開発段階発電用原子炉の特徴を考慮 した保守管理の提案 (1)基本要件” 日本保全学会第 13 回学術講演会、神奈川、2016 年7月 [4] S. Takaya, et al., _Proposal of Basic Principles of Maintenance Management for Prototype Reactors”, Proc. Of FR17, Yekaterinburg, Russia, June 2017 [5] 近澤佳隆ら、” 研究開発段階発電用原子炉の特徴を考 慮した保守管理の提案 (1)適用例” 日本保全学会第 13 回学術講演会、神奈川、2016 年7月 [6] S. Kotake, et al., _Development of prototype reactor maintenance (1) application to piping system of sodium-cooled reactor prototype”, ICAPP2017, Kyoto, Japan, April 2017 [7] 加納茂機ら、表面硬化材のナトリウム中試験(VI)、 PNC TN941-144(1979) 参考文献 [1] 日本電気協会:_原子力発電所の保守管理規程”, JEAC4209-2014 (2014). [2] 日本電気協会:_原子力発電所の保守管理指針”, - 370 - 研究開発段階発電用原子炉の特徴を考慮した保守管理の提案 (4)ナトリウム弁の事例 近澤 佳隆,Yoshitaka CHIKAZAWA,髙屋 茂,Shigeru TAKAYA,田川 明広,Akihiro TAGAWA,久保 重信,Shigenobu KUBO