ガイド波用圧電式リング形センサーで励起した 円周Lambの共鳴現象を利用した肉厚測定法
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カテゴリ: 第10回
1. 諸 言
ガイド波計測には,圧電式リング形センサー[1]と磁歪式センサー[2]の2つが主に用いられている。本研究で利用する圧電式リング形センサーは,円周に等間隔に配置された探触子エレメントで構成される。例えばT(0,1)基本モードガイド波の励起では,8つの各探触子エレメントを配管の周方向に同位相で駆動すればよい(図1)。一方で周方向への探触子エレメントの駆動は,同時に円周Lamb波の励起条件にも符合し,それを励起する。励起される円周Lamb波は,探触子エレメントと円周Lamb波の波長が特定の関係を有する時に共鳴し,非常に大きな振幅として観測される[3,4,5]。この円周Lamb波の共鳴現象を利用した新しい肉厚測定法に関する研究を行ってきた。本報告では入力サイクル数増加によるQ値の変化と共鳴周波数の評価方法について考察したので報告する。
2.共鳴現象と肉厚測定原理
共鳴現象は,配管の円周中に円周Lamb波の波長が連続的に(位相ギャップ無しに)整数個存在することで発生する。図1には本研究で用いた波長が1899/12/31,2,1900/01/03,1900/01/07個存在する(角波数1899/12/31,2,1900/01/03,8)場合を示した。角波数1899/12/31のときは,探触子エレメント⑧,①,②と④,⑤,⑥を逆位相方向(図1899/12/31の矢印)に振動させれば共鳴が起きる。このとき③,⑦は振動させない。角波数1900/01/01のときは,①,⑤と③,⑦を逆位相方向で②,④,⑥,⑧は振動させなければ共鳴が起きる。角波数4のときは,①,③,⑤,⑦と②,④,⑥,⑧を逆位相方向に振動させれば共鳴が起きる。角波数1900/01/07では,1900/01/07つの探触子エレメントを全て同位相で振動させることで共鳴が起きる。
連絡先:西野秀郎、〒770-8506徳島県徳島市南常三島町1900/01/01-1、徳島大学大学院ソシオテクノサイエンス研究部、
E-mail: hidero.nishino@me.tokushima-u.ac.jp
図1円周Lamb波共鳴定在波と探触子エレメントの関係
円周Lamb波の波長(周波数) は配管の肉厚で変化する。このため円周Lamb波の周波数を掃引し,共鳴現象が発生する共鳴周波数を求めることで配管の肉厚を求めることが可能である。図2に角波数に対する共鳴周波数の関係をアルミニウム (Al) パイプの場合で示す。CL1modeとCL2modeは円周Lamb波の2つの最低次モードで,それぞれLamb波のS0とA0モードに似たモードである。図2より角波数によって共鳴周波数が異なることがわかる。図3(a)~(d)に外径60.5 mmのAlパイプにおける肉厚と共鳴周波数の関係を角波数1,2,1900/01/03,1900/01/07の場合で示した。さらに本報告で最終的に得られた実験結果も示している。
3.実験装置および実験方法
図4に実験配置図を示す。試験体には外径60.5 mm,肉厚3.9 mmと肉厚5.5 mmのAlパイプを用いた。円周Lamb波の励起と検出には圧電式リング形センサーを用いた。センサーは円周方向に8個の探触子が等間隔に配置されたものを1組として,軸方向に30 mm離れて2組設置さている。各組それぞれを励起と検出に用いた。上記測定原理に従って,角波数が1,2,4,8となるように振動させた。入力サイクル数は図5(a)と図5(b)にそれぞれ示した13波と25波を使用した。周波数は角波数1のとき30- 70kHz,角波数2のとき40- 80 kHz,角波数1900/01/03のとき100- 1900/05/29kHz,角波数1900/01/07のとき40- 1900/01/080 kHzをそれぞれ1 kHzステップで変化させた。
140120100806040200Frequency (kHz)109876543210Angular wave numberCL2 modeCL1 mode
図1900/01/01円周Lamb波の分散曲線
45444342Resonant Frequency (kHz)654321Wall thickness (mm) Theory 3.9mm Experiment 5.5mm Experiment(a) AWN=17069686766Resonant Frequency (kHz)654321Wall thickness (mm)(b) AWN=2 Theory 3.9mm Experiment 5.5mm Experiment130128126124122Resonant Frequency (kHz)654321Wall thickness (mm)(c) AWN=4 Theory 3.9mm Experiment 5.5mm Experiment9080706050403020Resonant Frequency (kHz)654321Wall thickness (mm) Theory 3.9mm Experiment 5.5mm Experiment(d) AWN= 8
図1900/01/02共鳴周波数と肉厚の関係(理論)
図4実験配置図
1050-5-10Amplitude (a.u.)-150-100-50050100150Propagation time (μs)
(a) 13波
1050-5-10Amplitude (a.u.)-300-200-1000100200300Propagation time (μs)
(b) 25波
図5入力信号
4.実験結果
図6に周波数ごとに得られた入力サイクル数25波のRF時間波形として角波数8,肉厚3.9 mmの場合を示した。65 kHz近傍に見られるサイクル数の大きな波束が共鳴によるリンギングを示している。信号の出力時刻から20周期目における振幅値を,各周波数の関数として図7に示した。○と□が,それぞれ入力サイクル数13波と25波を示している。13波と25波で,Q値はそれぞれ7.2と15.6であり,25波の場合にピークが比較的鋭くQ値の上昇が確認できた。中心周波数の特定のため,最大値とその左右3つの計測値に対してガウス曲線への最小2乗近似を行った。13波と25波で,中心周波数はそれぞれ64.53 kHzと64.82kHzとなり理論計算値との誤差はそれぞれ0.00344と0.00112となった。このことから25波を使うことで優位性が確認できた。上記は20周期目の振幅値で評価を行ったが,周期により推定される中心周波数が異なることが考えられる。表1に角波数1,2,4,8における20,25,30,35,40周期目の信号出力時刻から求めた共鳴の中心周波数と平均値,理論計算値を肉厚3.9 mmと5.5mmの場合で示した。角波数8のとき平均値と理論計算値の誤差は,肉厚3.9 mmと5.5 mmの場合でそれぞれ0.132%,0636%となり,実験結果は理論計算値と非常によく一致した。20~40周期における共鳴周波数から推定される肉厚は,3.9 mmの場合で3.89. 3.91mm (最大肉厚誤差0.317%),5.5 mmの場合で554. 556mm(最大肉厚誤差112%)であった。その他の角波数においても、周波数で見たときの誤差は全て0.01以内で収まり,肉厚で見たときの誤差は最大で0.0324となったが全体的に良好な計測ができた。
50403020100Relative amplitude (a.u.)1.51.00.50.0Propagation time (ms)90kHz70kHz50kHz80kHz60kHz40kHz
図6周波数別のRF信号,65kHzに共鳴が観測できる。
1.00.80.60.40.20.0Normalized amplitude (a.u.)7570656055Frequency (kHz)13 cycle25 cycly
図7共鳴周波数分布
5.結言
本報告では,ガイド波用圧電式リング型センサーで励起される円周Lamb波の共鳴周波数を用いてパイプの肉
厚を推定する方法を示した。角波数1,2,4,8において2種類の肉厚で実験した。推定精度を高めるために入力サイクル数と共鳴周波数の決定方法について考察を行った。入力サイクル数を増やすことでQ値が増加することが確認できた。共鳴周波数の中心値の決定には,共鳴現象により発生する継続時間の長いリンギング波形の振幅値を取得する必要があるが,本手法では20周期から40周期における振幅値で決定した。その結果,角波数8のとき3.9 mmと5.5 mmの公称肉厚の50A配管で3.89. 3.91mm (最大肉厚誤差0.317%),5.5 mmの場合で554. 556mm(最大肉厚誤差112%)で計測できることが確認できた。
参考文献
[1] D.N.Aellye and P.Cawly:Mater.Eval.55(1997)504.
[2] H.Kwun and K.A.Bartel:Ultrasonics36(1998)171.
[3] 問山ら, 非破壊検査協会, 平成23年春季講演概要集, p.7.
[4] 片岡ら, 非破壊検査協会, 平成23年度秋季講演論文集, p0.103-104
[5] 森田ら, 機械学会2012年度年次大会講演論文集, J042012.
角波数1
肉厚
周期数
20
25
30
35
40
平均値
理論値(実験値との誤差)
3.9 mm
共鳴周波数 (kHz)
43.6
43.59
43.6
43.67
43.69
43.62±0.042
43.67 (0.09%)
推定肉厚 (mm)
3.8
3.78
3.8
3.9
3.92
3.84±0.059
3.9 (1.52%)
5.5 mm
共鳴周波数 (kHz)
44.86
44.8
44.8
44.75
44.89
44.82±0.049
44.81 (0.02%)
推定肉厚 (mm)
5.58
5.49
5.49
5.43
5.62
5.52±0.068
5.5 (0.38%)
角波数2
肉厚
周期数
20
25
30
35
40
平均値
理論値(実験値との誤差)
3.9 mm
共鳴周波数 (kHz)
69.04
69.01
68.89
68.86
68.93
68.95±0.068
68.85 (0.14%)
推定肉厚 (mm)
4.091
4.059
3.938
3.914
3.977
4.00±0.068
3.9 (1.97%)
5.5 mm
共鳴周波数 (kHz)
70.59
70.5
70.43
70.37
70.37
70.45±0.084
70.41 (0.05%)
推定肉厚 (mm)
5.703
5.6
5.524
5.469
5.466
5.55±0.089
5.5 (0.61%)
角波数4
肉厚
周期数
20
25
30
35
40
平均値
理論値(実験値との誤差)
3.9 mm
共鳴周波数 (kHz)
127.39
126.97
126.52
126.21
126.1
126.64±0.48
126.49 (0.12%)
推定肉厚 (mm)
4.54
4.25
3.95
3.74
3.67
4.03±0.33
3.9 (3.24%)
5.5 mm
共鳴周波数 (kHz)
128.96
128.72
128.6
128.51
128.47
128.65±0.18
128.73 (0.06%)
推定肉厚 (mm)
5.7
5.6
5.52
5.47
5.47
5.45±0.15
5.5 (0.89%)
角波数8
肉厚
周期数
20
25
30
35
40
平均値
理論値(実験値との誤差)
3.9 mm
共鳴周波数 (kHz)
64.82
64.69
1900/03/04 15:21:36
64.6
64.57
64.66±0.088
64.75 (0.13%)
推定肉厚 (mm)
3.91
3.9
3.89
3.89
3.89
3.89±0.0063
3.9 (0.15%)
5.5 mm
共鳴周波数 (kHz)
85.54
85.42
85.39
850.32
85.29
85.39±0.086
84.85 (0.64%)
推定肉厚 (mm)
5.56
5.55
5.55
5.54
5.54
5.55±0.0076
5.5 (0.89%)
表1共鳴周波数の中心値
“ “ガイド波用圧電式リング形センサーで励起した 円周Lambの共鳴現象を利用した肉厚測定法 “ “森田 圭一,Keiichi MORITA,西野 秀郎,Hideo NISHINO“ “ガイド波用圧電式リング形センサーで励起した 円周Lambの共鳴現象を利用した肉厚測定法 “ “森田 圭一,Keiichi MORITA,西野 秀郎,Hideo NISHINO
ガイド波計測には,圧電式リング形センサー[1]と磁歪式センサー[2]の2つが主に用いられている。本研究で利用する圧電式リング形センサーは,円周に等間隔に配置された探触子エレメントで構成される。例えばT(0,1)基本モードガイド波の励起では,8つの各探触子エレメントを配管の周方向に同位相で駆動すればよい(図1)。一方で周方向への探触子エレメントの駆動は,同時に円周Lamb波の励起条件にも符合し,それを励起する。励起される円周Lamb波は,探触子エレメントと円周Lamb波の波長が特定の関係を有する時に共鳴し,非常に大きな振幅として観測される[3,4,5]。この円周Lamb波の共鳴現象を利用した新しい肉厚測定法に関する研究を行ってきた。本報告では入力サイクル数増加によるQ値の変化と共鳴周波数の評価方法について考察したので報告する。
2.共鳴現象と肉厚測定原理
共鳴現象は,配管の円周中に円周Lamb波の波長が連続的に(位相ギャップ無しに)整数個存在することで発生する。図1には本研究で用いた波長が1899/12/31,2,1900/01/03,1900/01/07個存在する(角波数1899/12/31,2,1900/01/03,8)場合を示した。角波数1899/12/31のときは,探触子エレメント⑧,①,②と④,⑤,⑥を逆位相方向(図1899/12/31の矢印)に振動させれば共鳴が起きる。このとき③,⑦は振動させない。角波数1900/01/01のときは,①,⑤と③,⑦を逆位相方向で②,④,⑥,⑧は振動させなければ共鳴が起きる。角波数4のときは,①,③,⑤,⑦と②,④,⑥,⑧を逆位相方向に振動させれば共鳴が起きる。角波数1900/01/07では,1900/01/07つの探触子エレメントを全て同位相で振動させることで共鳴が起きる。
連絡先:西野秀郎、〒770-8506徳島県徳島市南常三島町1900/01/01-1、徳島大学大学院ソシオテクノサイエンス研究部、
E-mail: hidero.nishino@me.tokushima-u.ac.jp
図1円周Lamb波共鳴定在波と探触子エレメントの関係
円周Lamb波の波長(周波数) は配管の肉厚で変化する。このため円周Lamb波の周波数を掃引し,共鳴現象が発生する共鳴周波数を求めることで配管の肉厚を求めることが可能である。図2に角波数に対する共鳴周波数の関係をアルミニウム (Al) パイプの場合で示す。CL1modeとCL2modeは円周Lamb波の2つの最低次モードで,それぞれLamb波のS0とA0モードに似たモードである。図2より角波数によって共鳴周波数が異なることがわかる。図3(a)~(d)に外径60.5 mmのAlパイプにおける肉厚と共鳴周波数の関係を角波数1,2,1900/01/03,1900/01/07の場合で示した。さらに本報告で最終的に得られた実験結果も示している。
3.実験装置および実験方法
図4に実験配置図を示す。試験体には外径60.5 mm,肉厚3.9 mmと肉厚5.5 mmのAlパイプを用いた。円周Lamb波の励起と検出には圧電式リング形センサーを用いた。センサーは円周方向に8個の探触子が等間隔に配置されたものを1組として,軸方向に30 mm離れて2組設置さている。各組それぞれを励起と検出に用いた。上記測定原理に従って,角波数が1,2,4,8となるように振動させた。入力サイクル数は図5(a)と図5(b)にそれぞれ示した13波と25波を使用した。周波数は角波数1のとき30- 70kHz,角波数2のとき40- 80 kHz,角波数1900/01/03のとき100- 1900/05/29kHz,角波数1900/01/07のとき40- 1900/01/080 kHzをそれぞれ1 kHzステップで変化させた。
140120100806040200Frequency (kHz)109876543210Angular wave numberCL2 modeCL1 mode
図1900/01/01円周Lamb波の分散曲線
45444342Resonant Frequency (kHz)654321Wall thickness (mm) Theory 3.9mm Experiment 5.5mm Experiment(a) AWN=17069686766Resonant Frequency (kHz)654321Wall thickness (mm)(b) AWN=2 Theory 3.9mm Experiment 5.5mm Experiment130128126124122Resonant Frequency (kHz)654321Wall thickness (mm)(c) AWN=4 Theory 3.9mm Experiment 5.5mm Experiment9080706050403020Resonant Frequency (kHz)654321Wall thickness (mm) Theory 3.9mm Experiment 5.5mm Experiment(d) AWN= 8
図1900/01/02共鳴周波数と肉厚の関係(理論)
図4実験配置図
1050-5-10Amplitude (a.u.)-150-100-50050100150Propagation time (μs)
(a) 13波
1050-5-10Amplitude (a.u.)-300-200-1000100200300Propagation time (μs)
(b) 25波
図5入力信号
4.実験結果
図6に周波数ごとに得られた入力サイクル数25波のRF時間波形として角波数8,肉厚3.9 mmの場合を示した。65 kHz近傍に見られるサイクル数の大きな波束が共鳴によるリンギングを示している。信号の出力時刻から20周期目における振幅値を,各周波数の関数として図7に示した。○と□が,それぞれ入力サイクル数13波と25波を示している。13波と25波で,Q値はそれぞれ7.2と15.6であり,25波の場合にピークが比較的鋭くQ値の上昇が確認できた。中心周波数の特定のため,最大値とその左右3つの計測値に対してガウス曲線への最小2乗近似を行った。13波と25波で,中心周波数はそれぞれ64.53 kHzと64.82kHzとなり理論計算値との誤差はそれぞれ0.00344と0.00112となった。このことから25波を使うことで優位性が確認できた。上記は20周期目の振幅値で評価を行ったが,周期により推定される中心周波数が異なることが考えられる。表1に角波数1,2,4,8における20,25,30,35,40周期目の信号出力時刻から求めた共鳴の中心周波数と平均値,理論計算値を肉厚3.9 mmと5.5mmの場合で示した。角波数8のとき平均値と理論計算値の誤差は,肉厚3.9 mmと5.5 mmの場合でそれぞれ0.132%,0636%となり,実験結果は理論計算値と非常によく一致した。20~40周期における共鳴周波数から推定される肉厚は,3.9 mmの場合で3.89. 3.91mm (最大肉厚誤差0.317%),5.5 mmの場合で554. 556mm(最大肉厚誤差112%)であった。その他の角波数においても、周波数で見たときの誤差は全て0.01以内で収まり,肉厚で見たときの誤差は最大で0.0324となったが全体的に良好な計測ができた。
50403020100Relative amplitude (a.u.)1.51.00.50.0Propagation time (ms)90kHz70kHz50kHz80kHz60kHz40kHz
図6周波数別のRF信号,65kHzに共鳴が観測できる。
1.00.80.60.40.20.0Normalized amplitude (a.u.)7570656055Frequency (kHz)13 cycle25 cycly
図7共鳴周波数分布
5.結言
本報告では,ガイド波用圧電式リング型センサーで励起される円周Lamb波の共鳴周波数を用いてパイプの肉
厚を推定する方法を示した。角波数1,2,4,8において2種類の肉厚で実験した。推定精度を高めるために入力サイクル数と共鳴周波数の決定方法について考察を行った。入力サイクル数を増やすことでQ値が増加することが確認できた。共鳴周波数の中心値の決定には,共鳴現象により発生する継続時間の長いリンギング波形の振幅値を取得する必要があるが,本手法では20周期から40周期における振幅値で決定した。その結果,角波数8のとき3.9 mmと5.5 mmの公称肉厚の50A配管で3.89. 3.91mm (最大肉厚誤差0.317%),5.5 mmの場合で554. 556mm(最大肉厚誤差112%)で計測できることが確認できた。
参考文献
[1] D.N.Aellye and P.Cawly:Mater.Eval.55(1997)504.
[2] H.Kwun and K.A.Bartel:Ultrasonics36(1998)171.
[3] 問山ら, 非破壊検査協会, 平成23年春季講演概要集, p.7.
[4] 片岡ら, 非破壊検査協会, 平成23年度秋季講演論文集, p0.103-104
[5] 森田ら, 機械学会2012年度年次大会講演論文集, J042012.
角波数1
肉厚
周期数
20
25
30
35
40
平均値
理論値(実験値との誤差)
3.9 mm
共鳴周波数 (kHz)
43.6
43.59
43.6
43.67
43.69
43.62±0.042
43.67 (0.09%)
推定肉厚 (mm)
3.8
3.78
3.8
3.9
3.92
3.84±0.059
3.9 (1.52%)
5.5 mm
共鳴周波数 (kHz)
44.86
44.8
44.8
44.75
44.89
44.82±0.049
44.81 (0.02%)
推定肉厚 (mm)
5.58
5.49
5.49
5.43
5.62
5.52±0.068
5.5 (0.38%)
角波数2
肉厚
周期数
20
25
30
35
40
平均値
理論値(実験値との誤差)
3.9 mm
共鳴周波数 (kHz)
69.04
69.01
68.89
68.86
68.93
68.95±0.068
68.85 (0.14%)
推定肉厚 (mm)
4.091
4.059
3.938
3.914
3.977
4.00±0.068
3.9 (1.97%)
5.5 mm
共鳴周波数 (kHz)
70.59
70.5
70.43
70.37
70.37
70.45±0.084
70.41 (0.05%)
推定肉厚 (mm)
5.703
5.6
5.524
5.469
5.466
5.55±0.089
5.5 (0.61%)
角波数4
肉厚
周期数
20
25
30
35
40
平均値
理論値(実験値との誤差)
3.9 mm
共鳴周波数 (kHz)
127.39
126.97
126.52
126.21
126.1
126.64±0.48
126.49 (0.12%)
推定肉厚 (mm)
4.54
4.25
3.95
3.74
3.67
4.03±0.33
3.9 (3.24%)
5.5 mm
共鳴周波数 (kHz)
128.96
128.72
128.6
128.51
128.47
128.65±0.18
128.73 (0.06%)
推定肉厚 (mm)
5.7
5.6
5.52
5.47
5.47
5.45±0.15
5.5 (0.89%)
角波数8
肉厚
周期数
20
25
30
35
40
平均値
理論値(実験値との誤差)
3.9 mm
共鳴周波数 (kHz)
64.82
64.69
1900/03/04 15:21:36
64.6
64.57
64.66±0.088
64.75 (0.13%)
推定肉厚 (mm)
3.91
3.9
3.89
3.89
3.89
3.89±0.0063
3.9 (0.15%)
5.5 mm
共鳴周波数 (kHz)
85.54
85.42
85.39
850.32
85.29
85.39±0.086
84.85 (0.64%)
推定肉厚 (mm)
5.56
5.55
5.55
5.54
5.54
5.55±0.0076
5.5 (0.89%)
表1共鳴周波数の中心値
“ “ガイド波用圧電式リング形センサーで励起した 円周Lambの共鳴現象を利用した肉厚測定法 “ “森田 圭一,Keiichi MORITA,西野 秀郎,Hideo NISHINO“ “ガイド波用圧電式リング形センサーで励起した 円周Lambの共鳴現象を利用した肉厚測定法 “ “森田 圭一,Keiichi MORITA,西野 秀郎,Hideo NISHINO