横型ポンプの振動診断の実績と今後

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カテゴリ: 第1回
1.はじめに
2.導入経緯 原子力発電施設は、安全・安定運転を第1 平成8年当時の発電所の保全は、過去の保 に考え、各種機器・設備を適切に維持・管理 守経験を基に一定の点検基準(点検周期を定 するために科学的知見や運転実績を踏まえた め、分解点検を行い個々の構成部品の健全性 保守管理を実施している。を確認し、消耗品等の取替を行う)を定めた 現在の保守管理は、「定期保全(時間計画保 「時間計画保全」を主体として実施していた。 全)」を基本とした保全方法であるが、昨今の また、「現状の品質レベルを維持し、効率的 電力自由化やプラントの長寿命化に伴い保守 な点検指標作成」を目標とし、検討を進めて の高度化、効率化が重要な課題となってきて いた。さらに、「OSART (Operational Safety いる。とりわけ設備の健全性を損なうことな Review Team(運転管理調査チーム)」の調査に く保守コストの削減が期待される「状態監視おいて信頼性向上および保修コスト低減を目 保全」の技術導入は、必要不可欠なものとな 的として予知保全の導入について提言も受け りつつある。たこともあり、海外でのCBMの実態調査等 当社、浜岡原子力発電所においては、平成 を行う等積極的な導入に向け検討を開始した。 8年に状態監視保全技術(以下CBMとい 一方、異常徴候の早期発見を目的に設備パ う)の検討を開始し、以来、横型ポンプの振 トロール、運転確認(サーベランス含む)、回 動診断を実施してきた。ここでは、その実績 転体振動測定、音響モニター等の状態監視を と今後の展望について紹介する。実施していたが、経験や五感に頼るもので設 -153
備健全性の診断は出来ても寿命予測は出来な いものであった。そこで、他産業や海外原子力プラントで実 績の豊富な回転体振動診断技術に着目するこ ととした。 回転体振動診断測定器の採用にあたっては、 1軸受けの振動診断ができるように高周波数まで測定出来ること 2振動データの保管ができること(過去のデータ保管、事務所での分析が可能) 3携帯性が良いこと 等を考慮してNKK社製の““神童君““(Pic. 1, 2)を採用することとし、パイロットプログ ラムとして横型ポンプの振動診断を開始した。 (Pic.3)Pic.1 Main body of ““Shindou-kun““BERPic.2 Measuring instrumentof ““Shindo-kun““脱塩水ポンプ(B)Pic.3 Vibration diagnosis3.パイロットプログラムの実施従来の時間計画保全を継続した上で、パイ ロットプログラムとして、装置の取扱技術や ・診断技術等の自主技術の修得を兼ねて、平成 9年6月から約2年間、約10台の横型ポン プに対して1回/月の頻度で振動診断を実施 した。監視項目としては、従来から巡視等で 実施している運転状態確認(吸込圧力、吐出 圧力の確認、漏れの有無、潤滑油の量、軸受 部温度確認等)に加え、振動監視項目として
“ “横型ポンプの振動診断の実績と今後 “ “堀井 一明,Horii KAZUAKI,小林 秀壽,Kobayashi HIDETOSHI,鶴来 俊弘,Tsurugi TOSHIHIRO,代田 寿彦,Shirota TOSHIHIKO“ “横型ポンプの振動診断の実績と今後 “ “堀井 一明,Horii KAZUAKI,小林 秀壽,Kobayashi HIDETOSHI,鶴来 俊弘,Tsurugi TOSHIHIRO,代田 寿彦,Shirota TOSHIHIKO
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