炉内構造物等点検評価ガイドラインの適用実績について
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カテゴリ: 第5回
1.緒言
炉内構造物等点検評価ガイドライン検討会(以降、 ガイドライン検討会と記す)にて審議、発行された炉 内構造物等点検評価ガイドライン(以降ガイドライン と記す)は、学協会規格に採り入れられ、その学協会 規格が、規制当局によって規制基準への適合性を承認 された上で実機の点検・評価などの保全活動に適用さ れる事、または、学協会規格に採り入れられるまでの 間にあっても、使用者が必要に応じて規制当局の了解 のもとに、適用される事を念頭においている。BWR炉心シュラウドに関しては、点検で見つかっ たひび割れに対し、健全性評価を実施し、その結果を 踏まえ、プラント運転が継続されている。 1. 健全性を確認した上で、ひび割れが存在する状態で 炉心シュラウドを使用する場合、ひび割れの進展状況 把握のために、現状規制当局からの指示により、頻度 の高い継続点検が行われている。ガイドライン検討会において、該当する各プラント について、1サイクル運転後のひび割れの検査結果と、 ガイドラインに従った評価結果を比較する作業の実績 があり、これを紹介する。
2. 炉心シュラウドにひび割れが存在する場 合のガイドラインによる評価概要
炉心シュラウドにひび割れが存在する場合、健全性 を評価して運用する際の考え方は以下の通りである。 - ひび割れがある場合、ガイドラインに規定する方法 に従いそのひび割れの進展を評価し、次回点検時にお ける健全な断面積が、構造強度と安全機能を維持する ために必要な溶接部の断面積(許容残存断面積)より も大きくなるように次回点検時期および点検必要範囲 を設定する。次回点検までのき裂(ひび割れ)進展を 想定しても、必ず許容残存断面積以上の健全部が確保 されるように点検を行い、確保できない場合には補修 等の対策を実施する。(図-2.1)許容残存断面積の設定溶接部点検範囲及び 周期の設定次回点検までの き裂進展量算定N<点検必要範囲を満足>Yes許容残存断面resを満足2)No1) 点検必要範囲許容残存断面積+次回点検までの健全部残存面積減少量+次回点検までの検出欠陥のき裂進展量 2) 許容残存断面積を満足: 健全範囲一検出欠陥のき裂進展量一健全部残存面積減少量 名許容残存断面積詳細評価No継続使用補修| 欠陥発見無し:設定した点検周期N年後に再点検 欠陥発見 :残存断面積に応じて点検周期見直図-2.1 炉心シュラウド点検・評価の考え方5403.実機における点検結果と評価の比較 1図-3.1に炉心シュラウドの構造と溶接線番号の 説明を示す。- 原子炉圧力容器シュラウドH3H4H6a H6bH7aH76トシュラウドサポート図-3.1 炉心シュラウドの構造31図-3.2~6に各プラントでの点検結果と評価結果 の比較を示す。なお、図-3.3に示すH4内側のき 裂評価及び図-3.5に示すH7a内側(胴)のき裂 評価においては、保守性を確保するよう、目視点検結 果で確認されているき裂長さの両端にそれぞれ胴板 厚に相当する長さを加算した周方向長さと仮定し、貫 通周方向き裂長さによる評価として行っている。5年後の 平均き裂深さ 18.8mm必要残存面 2.7×100mm(WS5年後の残存面接1.6×105mm残存面積×10mm第15回定後 平均き裂深さ 7.8mm1101520253035 (第16回定検)実運転時間(年) 平均き深さ 8.0mm*プラント移動率80%を仮定女川1号機(H2外側)| データ提供:東北電力株式会社 |図-3.2H2外側 (リング)のき裂進展(評価と実績)図-3)必要残存面積 約3.6×10mm周方向き裂長さ(×10mm)残存面積(×10mm)0.5--13回定検 周方向き裂長さ:約26818.3681012同定検方向き! 姿長さ:約245112回定検からの実運転時間(年)注)方向き裂長さは保守性を確保できるよう目視点検結果で確認されているき 裂長さの両にそれぞれ中間板算に相当する長さを加算した周方向長さと仮 定して駅価,113回定検周方向き裂長さも同様に考えてプロット)浜岡3号機(H4内側) | データ提供:中部電力株式会社2077/12/17| 必要残存面積 2.99×10mm60002000(EER5年後の 5年後の 残存面積 き長さ15.20×10' 1342mm換存面積(×10mm)500初期き裂 長さ 102)50051015202530実運転期間(年) *プラント稼働率80%を仮定 第12回定 周方向き裂長26mm 注)初期きは保守性を確保できるよう目視点検結果で確認されているき裂長さ(26mm)の両 にそれぞれ中間板厚に相当する長さ(38mm)を加算した方向長さ(102mm)と仮定した。島根2号機(H4内側) データ提供:中国電力株式会社図-3.3 H4内側のき裂進展(評価と実績)5年後の 平均き裂深さ 19.1mm必要残存画 6.6×10mm(E)残存面積×10mm5年後の面接2.2×105mm「第16回定後 平均きさ 14.1mm-4.410_1520253035 「第16回定 ) 転時間年> 平均きさ*プラント移動 80%を仮定 147mm女川1号機(H6a外側)データ提供:東北電力株式会社が心シュラウド 中間用の板厚 10.0mm真面後 5.5x30ma-----(utus残存町佐(×10mmNX期さ深さ第7回 定時平さ深さ) 7.3km( ) 2030回定時 平均き裂深さ 79mm柏時3号機はかつ柏崎3号機(H6a外側)| データ提供:東京電力株式会社 |図-3.41 H6a外側(リング)のき裂進展(評価と実績)541(mm)12回定検平均ひび利 れ深さ:9.1mmひび割れ深さ13回定換平均ひび割 れ深さ:9.1mm23122.1312回定後からの実運転時間(年)*定点調査範囲(30““ ~612 )の平均値浜岡3号機(H6a外側)データ提供:中部電力株式会社必要残存面積 約9.6×10mmき裂深さ(mm)残存面積(×100mm)8回定検 平均き裂深さ:7.8mm1020 7同定検からの実運転時間(年)307回定検平均き裂 深さ:7.71浜岡4号機(H6a外側)データ提供:中部電力株式会社か心シュラウド 中間の 50.8mm必要残存面積 1.4×10mm(EE) 北版成物23456788残存面積(×10mm)5年後の残存面積 4.6×10mm2 (き裂深さ:22.2 mm)5. 20 実運転時間(年)25:30初期きさ 9.8mm第11回定時 平均課さ 10.5mm注記 *:プラント率80%を仮定(実運転時間=暦年×80%)柏崎2号機(H6a外側)データ提供:東京電力株式会社図-3.42 H6a外側(リング)のき裂進展(評価と実績)・・・・~必要残存面積 約4.4×100m2,周方向き裂長さ(×10mm)残存面積(×10am2)同定校 周方向き裂長さ:約116011687回定機向き17回定検からの実運転時間(年) 長さ:約1160浜岡4号機(H7内側胴部)| データ提供:中部電力株式会社 | 図-3.5 H7a内側(胴)のき裂進展(評価と実績)5年後の 平均きさ 297mm(ru)5年後の存面2.7×100mm必要有面後 1.6×100mm#8 (×10mm)平均きさ 予値 11.4mmJL25 130第6回定 平内さみさ5.9mm110 第7回定後 平均きさ 7.5mm15 運転時間(年)*プラント80%を仮定女川2号機(H7内側)| データ提供:東北電力株式会社き裂深さ(mm)13回定平均き。 森さ:9.8mm12回定平均き 深さ:9.3mm1,40mgur.2.10.““#2312 #13121回定後からの運転時間(年)*定点調査範囲(297~332““ )の平均値浜岡3号機(H7内側)データ提供:中部電力株式会社き裂深さ(m)8回定平均ひび割れ深さ:8.0mm10 7回定検からの実運転時間(年)7回定検平均ひび 割れ深さ:8.01浜岡4号機(H7内側リング部)| データ提供:中部電力株式会社 |図-3.6 H7a内側(リング)のき裂進展(評価と実績)* 図-3.2~3.6より、いずれのケースにおいて も、1サイクル運転後のき裂の進展量は、ガイドライ ンの評価よりも小さいことが、実績として確認できた。4.結言-- 2006年時点までの点検結果とそれぞれに対応 するガイドラインによる評価結果を比較した結果、い ずれの場合も評価は保守的であることを確認した。現状、補修をせずにひび割れを残して継続して運転 するプラントにおいては、ひび割れの進展状況把握の ため、頻度の高い点検が継続して行われている。各プ542ラントで追加蓄積されたデータについて、今後もガイ ドライン検討会の場で、同様の整理、評価をしていく ことを考えている。継続的な評価を通じ、ガイドラインによる評価の保 守性を検証したうえで、現在行われている高い頻度の 継続点検を、適正な頻度に緩和し、プラントの合理的 な運転計画につなげることが重要と考える。 ラントで追加蓄積されたデータについて、今後もガイ ドライン検討会の場で、同様の整理、評価をしていく ことを考えている。継続的な評価を通じ、ガイドラインによる評価の保 守性を検証したうえで、現在行われている高い頻度の 継続点検を、適正な頻度に緩和し、プラントの合理的 な運転計画につなげることが重要と考える。謝辞 * 本報告のデータは、炉内構造物等点検評価ガイドラ イン検討会において、東北電力殿、中部電力殿、中国 * 本報告のデータは、炉内構造物等点検評価ガイドラ イン検討会において、東北電力殿、中部電力殿、中国 電力殿、東京電力より提供され、議論されたものであ る。欠陥が存在する状態で継続使用している構造物の 健全性評価と実際の進展状況について、国内各プラン| トの状況を体系的に比較検討された結果を今回の報 告に使用させて頂くことに謝意を表する。 る。欠陥が存在する状態で継続使用している構造物の 健全性評価と実際の進展状況について、国内各プラン トの状況を体系的に比較検討された結果を今回の報 告に使用させて頂くことに謝意を表する。参考文献 [1] BWR 炉内構造物点検評価ガイドライン[炉心シュラウド](第3版)火力原子力発電技術協会ドラ- 543 -“ “炉内構造物等点検評価ガイドラインの適用実績について“ “末園 暢一,Nobuichi SUEZONO,島 晃洋,Akihiro SHIMA,伊東 敬,Takashi ITO
炉内構造物等点検評価ガイドライン検討会(以降、 ガイドライン検討会と記す)にて審議、発行された炉 内構造物等点検評価ガイドライン(以降ガイドライン と記す)は、学協会規格に採り入れられ、その学協会 規格が、規制当局によって規制基準への適合性を承認 された上で実機の点検・評価などの保全活動に適用さ れる事、または、学協会規格に採り入れられるまでの 間にあっても、使用者が必要に応じて規制当局の了解 のもとに、適用される事を念頭においている。BWR炉心シュラウドに関しては、点検で見つかっ たひび割れに対し、健全性評価を実施し、その結果を 踏まえ、プラント運転が継続されている。 1. 健全性を確認した上で、ひび割れが存在する状態で 炉心シュラウドを使用する場合、ひび割れの進展状況 把握のために、現状規制当局からの指示により、頻度 の高い継続点検が行われている。ガイドライン検討会において、該当する各プラント について、1サイクル運転後のひび割れの検査結果と、 ガイドラインに従った評価結果を比較する作業の実績 があり、これを紹介する。
2. 炉心シュラウドにひび割れが存在する場 合のガイドラインによる評価概要
炉心シュラウドにひび割れが存在する場合、健全性 を評価して運用する際の考え方は以下の通りである。 - ひび割れがある場合、ガイドラインに規定する方法 に従いそのひび割れの進展を評価し、次回点検時にお ける健全な断面積が、構造強度と安全機能を維持する ために必要な溶接部の断面積(許容残存断面積)より も大きくなるように次回点検時期および点検必要範囲 を設定する。次回点検までのき裂(ひび割れ)進展を 想定しても、必ず許容残存断面積以上の健全部が確保 されるように点検を行い、確保できない場合には補修 等の対策を実施する。(図-2.1)許容残存断面積の設定溶接部点検範囲及び 周期の設定次回点検までの き裂進展量算定N<点検必要範囲を満足>Yes許容残存断面resを満足2)No1) 点検必要範囲許容残存断面積+次回点検までの健全部残存面積減少量+次回点検までの検出欠陥のき裂進展量 2) 許容残存断面積を満足: 健全範囲一検出欠陥のき裂進展量一健全部残存面積減少量 名許容残存断面積詳細評価No継続使用補修| 欠陥発見無し:設定した点検周期N年後に再点検 欠陥発見 :残存断面積に応じて点検周期見直図-2.1 炉心シュラウド点検・評価の考え方5403.実機における点検結果と評価の比較 1図-3.1に炉心シュラウドの構造と溶接線番号の 説明を示す。- 原子炉圧力容器シュラウドH3H4H6a H6bH7aH76トシュラウドサポート図-3.1 炉心シュラウドの構造31図-3.2~6に各プラントでの点検結果と評価結果 の比較を示す。なお、図-3.3に示すH4内側のき 裂評価及び図-3.5に示すH7a内側(胴)のき裂 評価においては、保守性を確保するよう、目視点検結 果で確認されているき裂長さの両端にそれぞれ胴板 厚に相当する長さを加算した周方向長さと仮定し、貫 通周方向き裂長さによる評価として行っている。5年後の 平均き裂深さ 18.8mm必要残存面 2.7×100mm(WS5年後の残存面接1.6×105mm残存面積×10mm第15回定後 平均き裂深さ 7.8mm1101520253035 (第16回定検)実運転時間(年) 平均き深さ 8.0mm*プラント移動率80%を仮定女川1号機(H2外側)| データ提供:東北電力株式会社 |図-3.2H2外側 (リング)のき裂進展(評価と実績)図-3)必要残存面積 約3.6×10mm周方向き裂長さ(×10mm)残存面積(×10mm)0.5--13回定検 周方向き裂長さ:約26818.3681012同定検方向き! 姿長さ:約245112回定検からの実運転時間(年)注)方向き裂長さは保守性を確保できるよう目視点検結果で確認されているき 裂長さの両にそれぞれ中間板算に相当する長さを加算した周方向長さと仮 定して駅価,113回定検周方向き裂長さも同様に考えてプロット)浜岡3号機(H4内側) | データ提供:中部電力株式会社2077/12/17| 必要残存面積 2.99×10mm60002000(EER5年後の 5年後の 残存面積 き長さ15.20×10' 1342mm換存面積(×10mm)500初期き裂 長さ 102)50051015202530実運転期間(年) *プラント稼働率80%を仮定 第12回定 周方向き裂長26mm 注)初期きは保守性を確保できるよう目視点検結果で確認されているき裂長さ(26mm)の両 にそれぞれ中間板厚に相当する長さ(38mm)を加算した方向長さ(102mm)と仮定した。島根2号機(H4内側) データ提供:中国電力株式会社図-3.3 H4内側のき裂進展(評価と実績)5年後の 平均き裂深さ 19.1mm必要残存画 6.6×10mm(E)残存面積×10mm5年後の面接2.2×105mm「第16回定後 平均きさ 14.1mm-4.410_1520253035 「第16回定 ) 転時間年> 平均きさ*プラント移動 80%を仮定 147mm女川1号機(H6a外側)データ提供:東北電力株式会社が心シュラウド 中間用の板厚 10.0mm真面後 5.5x30ma-----(utus残存町佐(×10mmNX期さ深さ第7回 定時平さ深さ) 7.3km( ) 2030回定時 平均き裂深さ 79mm柏時3号機はかつ柏崎3号機(H6a外側)| データ提供:東京電力株式会社 |図-3.41 H6a外側(リング)のき裂進展(評価と実績)541(mm)12回定検平均ひび利 れ深さ:9.1mmひび割れ深さ13回定換平均ひび割 れ深さ:9.1mm23122.1312回定後からの実運転時間(年)*定点調査範囲(30““ ~612 )の平均値浜岡3号機(H6a外側)データ提供:中部電力株式会社必要残存面積 約9.6×10mmき裂深さ(mm)残存面積(×100mm)8回定検 平均き裂深さ:7.8mm1020 7同定検からの実運転時間(年)307回定検平均き裂 深さ:7.71浜岡4号機(H6a外側)データ提供:中部電力株式会社か心シュラウド 中間の 50.8mm必要残存面積 1.4×10mm(EE) 北版成物23456788残存面積(×10mm)5年後の残存面積 4.6×10mm2 (き裂深さ:22.2 mm)5. 20 実運転時間(年)25:30初期きさ 9.8mm第11回定時 平均課さ 10.5mm注記 *:プラント率80%を仮定(実運転時間=暦年×80%)柏崎2号機(H6a外側)データ提供:東京電力株式会社図-3.42 H6a外側(リング)のき裂進展(評価と実績)・・・・~必要残存面積 約4.4×100m2,周方向き裂長さ(×10mm)残存面積(×10am2)同定校 周方向き裂長さ:約116011687回定機向き17回定検からの実運転時間(年) 長さ:約1160浜岡4号機(H7内側胴部)| データ提供:中部電力株式会社 | 図-3.5 H7a内側(胴)のき裂進展(評価と実績)5年後の 平均きさ 297mm(ru)5年後の存面2.7×100mm必要有面後 1.6×100mm#8 (×10mm)平均きさ 予値 11.4mmJL25 130第6回定 平内さみさ5.9mm110 第7回定後 平均きさ 7.5mm15 運転時間(年)*プラント80%を仮定女川2号機(H7内側)| データ提供:東北電力株式会社き裂深さ(mm)13回定平均き。 森さ:9.8mm12回定平均き 深さ:9.3mm1,40mgur.2.10.““#2312 #13121回定後からの運転時間(年)*定点調査範囲(297~332““ )の平均値浜岡3号機(H7内側)データ提供:中部電力株式会社き裂深さ(m)8回定平均ひび割れ深さ:8.0mm10 7回定検からの実運転時間(年)7回定検平均ひび 割れ深さ:8.01浜岡4号機(H7内側リング部)| データ提供:中部電力株式会社 |図-3.6 H7a内側(リング)のき裂進展(評価と実績)* 図-3.2~3.6より、いずれのケースにおいて も、1サイクル運転後のき裂の進展量は、ガイドライ ンの評価よりも小さいことが、実績として確認できた。4.結言-- 2006年時点までの点検結果とそれぞれに対応 するガイドラインによる評価結果を比較した結果、い ずれの場合も評価は保守的であることを確認した。現状、補修をせずにひび割れを残して継続して運転 するプラントにおいては、ひび割れの進展状況把握の ため、頻度の高い点検が継続して行われている。各プ542ラントで追加蓄積されたデータについて、今後もガイ ドライン検討会の場で、同様の整理、評価をしていく ことを考えている。継続的な評価を通じ、ガイドラインによる評価の保 守性を検証したうえで、現在行われている高い頻度の 継続点検を、適正な頻度に緩和し、プラントの合理的 な運転計画につなげることが重要と考える。 ラントで追加蓄積されたデータについて、今後もガイ ドライン検討会の場で、同様の整理、評価をしていく ことを考えている。継続的な評価を通じ、ガイドラインによる評価の保 守性を検証したうえで、現在行われている高い頻度の 継続点検を、適正な頻度に緩和し、プラントの合理的 な運転計画につなげることが重要と考える。謝辞 * 本報告のデータは、炉内構造物等点検評価ガイドラ イン検討会において、東北電力殿、中部電力殿、中国 * 本報告のデータは、炉内構造物等点検評価ガイドラ イン検討会において、東北電力殿、中部電力殿、中国 電力殿、東京電力より提供され、議論されたものであ る。欠陥が存在する状態で継続使用している構造物の 健全性評価と実際の進展状況について、国内各プラン| トの状況を体系的に比較検討された結果を今回の報 告に使用させて頂くことに謝意を表する。 る。欠陥が存在する状態で継続使用している構造物の 健全性評価と実際の進展状況について、国内各プラン トの状況を体系的に比較検討された結果を今回の報 告に使用させて頂くことに謝意を表する。参考文献 [1] BWR 炉内構造物点検評価ガイドライン[炉心シュラウド](第3版)火力原子力発電技術協会ドラ- 543 -“ “炉内構造物等点検評価ガイドラインの適用実績について“ “末園 暢一,Nobuichi SUEZONO,島 晃洋,Akihiro SHIMA,伊東 敬,Takashi ITO