JRR-3 における計測制御装置の保全活動
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カテゴリ: 第6回
1.緒言
JRR-3 は、熱出力 20MW、軽水減速冷却、重水反 射体付きプール型の研究用原子炉である。昭和 37 年9月にわが国初の国産研究炉として臨界に達した 後、昭和 60年より性能向上のための改造工事を行 い、平成2年に再び臨界に達した。 - 計測制御装置は JRR-3 改造時の設置より 18年以 上が経過し、原子炉の安全安定運転を確保するため に機器の更新を含めた保全活動が必要不可欠である。今回、JRR-3 において行われている計測制御装置 の保全内容及び今後の保全活動について述べる。
2. 計測制御装置及び保全活動の概要JRR-3 計測制御装置は、制御部分を各現場に分散 して持たせたフィールドコントロールステーショ ン(以下「FCS」という)を有しており、分散型制 御システムを構築している。各 FCS から得られた 原子炉本体施設全般の流量、温度、圧力等のプロセ ス量信号は非常に膨大(アナログ入出力点数:713 点、ディジタル入出力点数 : 4135 点 合計 4848) である。本装置はそれらの信号を制御室において集 中監視・制御をしている非常に重要な装置である。計測制御装置の保全活動は毎回定期自主検査中に 計画的に実施しており、活動内容として時間計画保 全の観点から有寿命部品の定期的な交換、状態監視 保全の観点から各装置の入出力カード等の単体点 検及び各現場伝送器から模擬信号を入力しての計 測制御ループ校正を行っている。また、高経年化対 策として計測制御装置の段階的な更新を行ってい2793. JRR-3 保全活動の内容と点検内容JRR-3 においてこれまで行われてきた保全活動を 大別すると時間計画保全、状態監視保全、事後保全 の三つがある。 時間計画保全は分解点検等の計画立案が容易に行 うことができる。しかし機器の状態に関係なく分解 点検・交換等を行うため、経年変化による機器寿命 を把握することができない。状態監視保全は機器の故障及び異常の兆候を把握 して機器寿命を最大限活かすことができるが、故障 及び異常の兆候や交換する状態の基準を知る、或い は設定をしなければならない。以下のような条件の ものは状態監視保全に適している。 1機器の状態がその劣化具合に応じて変化する。 2故障にいたるまでの変化及び異常の兆候が観測(目視、計測等)できる。 事後保全は使用期間中の点検費用がかからないが、 設備に不具合が生じてから修理にあたることにな るため修理に要する費用が急に必要となるととも に、復旧までに長期間を要することになる。 計測制御装置の保全活動はこのいずれかの保全活 動に沿って行われている。設置後当初の計測制御装 置の点検は時間計画保全が大部分を占めていたが、 近年予算の削減などもあり、過剰な時間計画保全の 見直しを行い、より効率的な保全活動を行う必要が 生じた。そのため、現在は時間計画保全から状態監 視保全へと移行が進んでいる。 時間計画保全の例として計測制御装置で使用され ている有寿命部品の交換があり、交換周期表を作成 することにより交換周期を管理し、毎回行われる定 期自主検査ごとに交換している。FCS 内部の空気を 循環する天井ファンについては事後保全の管理を している。これは FCS には天井ファンが2台から3 台設置されているが、仮に1台が故障により停止し ても残りのファンで十分な排熱が確保できるため である。また、交換作業も比較的容易であり費用も あまりかからない。 状態監視保全の例として機器単体点検と計測制御 ループ校正がある。機器単体構成ではアナログ及び ディジタル入出力カードに模擬信号を加え、出力す るデータ精度を専用の装置を用いて判定基準内で あるかどうか確認している。判定基準外及び判定基準内であっても出力誤差が大きいカードについて は調整前データを記録保存して出力データの調整 を行っている。調整後に再度模擬信号を加え、出力 するデータ精度を専用の装置を用いて判定基準内 であるかどうか確認している。しかし、判定基準外 で計器の調整を行っても判定基準を満たさない入 出力カードに対しては順次交換を行っている。入出 カカードは一枚につき 16点から 32 点の入出力信号 を処理することができるが、1点でも判定基準外で あるとカード毎の交換としている。 また、計測制御ループ校正では、流量、温度、圧 力等各現場に設置されている伝送器から模擬信号 を入力し、操作端末(プロセス量等の指示値の表示 及び機器の操作等を行う部分)のヒューマンインタ ーフェイスステーション(以下「HIS」という)に 正確な値が表示されるのかを確認している。計測制 御ループ校正は使用計器の重要度によりランク付 けがされており、定期自主検査毎に行うものから定 期自主検査4回につき一度行うものに分かれている。 計測制御ループは現場伝送器から HIS に値が表示 されるまで多様なカードを介しており、計測制御ル ープ校正の判定基準は各カードの入出力誤差を考 慮して算出し、判定基準外の計器及び判定基準内で あっても計器誤差が大きい計器については調整前 データを記録保存して計器の調整を行っている。調 整後に再度計測制御ループ校正を行い、判定基準内 であることを確認している。しかし、判定基準外で 計器の調整を行っても判定基準を満たさない計器 に対しては順次交換を行っている。4. 計測制御装置の段階的な更新計測制御装置は設置以来18年以上が経過し、5年 ほど前から主要構成部品や消耗品等の入手が困難 な状況になった。原子炉の安全安定運転を確保する ため、高経年化対策として最新の計測制御装置への 更新計画を行い、更新作業を3段階に分けて行って いる。 更新の主な内容は、 【1段階目】 1操作端末の更新 【2段階目】 OFCS 制御部の更新2802制御部更新に伴うソフトウェアの修正及びバス ライン(通信速度が 1Mbps から 10Mbps) の変更 3SI 単位化への完全移行 【3段階目】 OFCS 及びターミナルボードキュービクル(以下「TBC」という)盤内に設置してある I/0 カード 類の更新 TBC は FCS と専用ケーブルで接続して、現地機器 及び検出器等のプロセスデータの取得又はポン プ・弁などの現地設備への信号の入出力を行ってい る。図1に更新前の計測制御装置の概略を、図2に 段階的更新計画の概略を示す。 現段階では2段階目までの更新が終了している。1 段階目更新時には画面表示スピード及び画面表示 量(5 ウィンドウまで展開が可能)が格段にあがり、 ●画面表示がより速く詳細になったことにより視認 性が向上した。またグラフィック画面から関連する トレンド画面又はタグ調整画面への展開が画面の 設定をすることで可能になり、機器操作がスムーズ に行うことができるなどの操作性向上を得ること ができた。図3に更新前と更新後操作端末を示す。 - 2段階目更新時には各FCS との通信処理及び速度 の性能があがり、制御部及びバスラインの信頼性の 向上を得ることができた。また今までメーカに発注 していたグラフィック画面の改造・作成、検出器レ ンジの変更、帳票の作成などが JRR-3 担当者自身で 改良できる幅が広がり、使用するものにとって操作 性の良い計測制御装置を構築していくことが可能 になった。図4 に FCS 制御部更新作業概略を示す。制御室室操作端末、操作端末プリンタHFバスFCS:Field ControlStation TBC:Terminal BoardCubicleHF22上位計、 算機FCS 3台/ FCS 7台TBC 8台FCS 16 1.FCS 4台 TBC 2台 - TBC 6台| FCS 2台 - TBC 2台45事務官理棟」室冷却塔」実験利用様、結室制御室炉室1段階目操作端ま撮作端末FCS:Field ControlStation TBC: Terminal BoardCubicls2段階目Henzsong算機FCS 36FCS 7台 | 1TBC-8台FCS 1台 | TBC-28FCS 4 E-TBC-68FCS 2 TBC 2台|| 事務官理據||炉室冷却塔・実験利用朝室3段階目Dansamtomeo(mmminis・1段階目:操作端末の更新 ・2段階目:FCS制御部・バスライン等の更新 ・3段階目:FCS、TBCのI/Oカード類の更新 図2 段階的更新計画概略本当に、更新前更新後 図3 更新前と更新後の操作端末旧制御部の撤去設置位置を下げる。更新前のFCS更新後のFCS新制御部の設置図4 FCS 制御部更新作業概略5.今後の保全活動計画- 近年、計測制御装置においては効率的保全活動を 行うために時間計画保全から状態監視保全にでき281るだけ移行させるよう保全活動の見直しを行って きた。点検内容の整備や記録の保存・管理を行えば 状態監視保全により装置の性能維持を十分に確保 できるものであり、また維持費を低減できるもので ある。今後も状態監視保全を継続し、装置の長期的 な性能維持を図っていく。 また、高経年化対策の計測制御装置の更新は2段 階目までの更新作業によって、計測制御装置の HIS 及び FCS 主要構成部品の更新が完了した。今後3 段階目として現地からの信号を取扱う I/Oカード及 びシグナルコンディショナカード類の更新を予定 している。3段階目の更新作業は、FCS 及び TBC 内部の I/Oカード類の更新及びソフトの変更が主な 作業となり、より現地作業の比率が増すことになる ため、更新する設備を分割し、定期自主検査期間に 効率よく更新作業を行う予定である。きた。点検内容の整備や記録の保存・管理を行えば 状態監視保全により装置の性能維持を十分に確保 できるものであり、また維持費を低減できるもので ある。今後も状態監視保全を継続し、装置の長期的 な性能維持を図っていく。 また、高経年化対策の計測制御装置の更新は2段 階目までの更新作業によって、計測制御装置の HIS 及び FCS 主要構成部品の更新が完了した。今後3 段階目として現地からの信号を取扱う I/Oカード及 びシグナルコンディショナカード類の更新を予定 している。3段階目の更新作業は、FCS 及び TBC 内部の I/O カード類の更新及びソフトの変更が主な 作業となり、より現地作業の比率が増すことになる ため、更新する設備を分割し、定期自主検査期間に 効率よく更新作業を行う予定である。-282“ “?JRR-3における計測制御装置の保全活動。“ “井坂 浩二,Koji ISAKA,照沼 憲明,Noriaki TERUNUMA,大内 諭,Satoshi OHUCHI,大木 恵一,Keiichi OHKI,諏訪 昌幸,Masayuki SUWA
JRR-3 は、熱出力 20MW、軽水減速冷却、重水反 射体付きプール型の研究用原子炉である。昭和 37 年9月にわが国初の国産研究炉として臨界に達した 後、昭和 60年より性能向上のための改造工事を行 い、平成2年に再び臨界に達した。 - 計測制御装置は JRR-3 改造時の設置より 18年以 上が経過し、原子炉の安全安定運転を確保するため に機器の更新を含めた保全活動が必要不可欠である。今回、JRR-3 において行われている計測制御装置 の保全内容及び今後の保全活動について述べる。
2. 計測制御装置及び保全活動の概要JRR-3 計測制御装置は、制御部分を各現場に分散 して持たせたフィールドコントロールステーショ ン(以下「FCS」という)を有しており、分散型制 御システムを構築している。各 FCS から得られた 原子炉本体施設全般の流量、温度、圧力等のプロセ ス量信号は非常に膨大(アナログ入出力点数:713 点、ディジタル入出力点数 : 4135 点 合計 4848) である。本装置はそれらの信号を制御室において集 中監視・制御をしている非常に重要な装置である。計測制御装置の保全活動は毎回定期自主検査中に 計画的に実施しており、活動内容として時間計画保 全の観点から有寿命部品の定期的な交換、状態監視 保全の観点から各装置の入出力カード等の単体点 検及び各現場伝送器から模擬信号を入力しての計 測制御ループ校正を行っている。また、高経年化対 策として計測制御装置の段階的な更新を行ってい2793. JRR-3 保全活動の内容と点検内容JRR-3 においてこれまで行われてきた保全活動を 大別すると時間計画保全、状態監視保全、事後保全 の三つがある。 時間計画保全は分解点検等の計画立案が容易に行 うことができる。しかし機器の状態に関係なく分解 点検・交換等を行うため、経年変化による機器寿命 を把握することができない。状態監視保全は機器の故障及び異常の兆候を把握 して機器寿命を最大限活かすことができるが、故障 及び異常の兆候や交換する状態の基準を知る、或い は設定をしなければならない。以下のような条件の ものは状態監視保全に適している。 1機器の状態がその劣化具合に応じて変化する。 2故障にいたるまでの変化及び異常の兆候が観測(目視、計測等)できる。 事後保全は使用期間中の点検費用がかからないが、 設備に不具合が生じてから修理にあたることにな るため修理に要する費用が急に必要となるととも に、復旧までに長期間を要することになる。 計測制御装置の保全活動はこのいずれかの保全活 動に沿って行われている。設置後当初の計測制御装 置の点検は時間計画保全が大部分を占めていたが、 近年予算の削減などもあり、過剰な時間計画保全の 見直しを行い、より効率的な保全活動を行う必要が 生じた。そのため、現在は時間計画保全から状態監 視保全へと移行が進んでいる。 時間計画保全の例として計測制御装置で使用され ている有寿命部品の交換があり、交換周期表を作成 することにより交換周期を管理し、毎回行われる定 期自主検査ごとに交換している。FCS 内部の空気を 循環する天井ファンについては事後保全の管理を している。これは FCS には天井ファンが2台から3 台設置されているが、仮に1台が故障により停止し ても残りのファンで十分な排熱が確保できるため である。また、交換作業も比較的容易であり費用も あまりかからない。 状態監視保全の例として機器単体点検と計測制御 ループ校正がある。機器単体構成ではアナログ及び ディジタル入出力カードに模擬信号を加え、出力す るデータ精度を専用の装置を用いて判定基準内で あるかどうか確認している。判定基準外及び判定基準内であっても出力誤差が大きいカードについて は調整前データを記録保存して出力データの調整 を行っている。調整後に再度模擬信号を加え、出力 するデータ精度を専用の装置を用いて判定基準内 であるかどうか確認している。しかし、判定基準外 で計器の調整を行っても判定基準を満たさない入 出力カードに対しては順次交換を行っている。入出 カカードは一枚につき 16点から 32 点の入出力信号 を処理することができるが、1点でも判定基準外で あるとカード毎の交換としている。 また、計測制御ループ校正では、流量、温度、圧 力等各現場に設置されている伝送器から模擬信号 を入力し、操作端末(プロセス量等の指示値の表示 及び機器の操作等を行う部分)のヒューマンインタ ーフェイスステーション(以下「HIS」という)に 正確な値が表示されるのかを確認している。計測制 御ループ校正は使用計器の重要度によりランク付 けがされており、定期自主検査毎に行うものから定 期自主検査4回につき一度行うものに分かれている。 計測制御ループは現場伝送器から HIS に値が表示 されるまで多様なカードを介しており、計測制御ル ープ校正の判定基準は各カードの入出力誤差を考 慮して算出し、判定基準外の計器及び判定基準内で あっても計器誤差が大きい計器については調整前 データを記録保存して計器の調整を行っている。調 整後に再度計測制御ループ校正を行い、判定基準内 であることを確認している。しかし、判定基準外で 計器の調整を行っても判定基準を満たさない計器 に対しては順次交換を行っている。4. 計測制御装置の段階的な更新計測制御装置は設置以来18年以上が経過し、5年 ほど前から主要構成部品や消耗品等の入手が困難 な状況になった。原子炉の安全安定運転を確保する ため、高経年化対策として最新の計測制御装置への 更新計画を行い、更新作業を3段階に分けて行って いる。 更新の主な内容は、 【1段階目】 1操作端末の更新 【2段階目】 OFCS 制御部の更新2802制御部更新に伴うソフトウェアの修正及びバス ライン(通信速度が 1Mbps から 10Mbps) の変更 3SI 単位化への完全移行 【3段階目】 OFCS 及びターミナルボードキュービクル(以下「TBC」という)盤内に設置してある I/0 カード 類の更新 TBC は FCS と専用ケーブルで接続して、現地機器 及び検出器等のプロセスデータの取得又はポン プ・弁などの現地設備への信号の入出力を行ってい る。図1に更新前の計測制御装置の概略を、図2に 段階的更新計画の概略を示す。 現段階では2段階目までの更新が終了している。1 段階目更新時には画面表示スピード及び画面表示 量(5 ウィンドウまで展開が可能)が格段にあがり、 ●画面表示がより速く詳細になったことにより視認 性が向上した。またグラフィック画面から関連する トレンド画面又はタグ調整画面への展開が画面の 設定をすることで可能になり、機器操作がスムーズ に行うことができるなどの操作性向上を得ること ができた。図3に更新前と更新後操作端末を示す。 - 2段階目更新時には各FCS との通信処理及び速度 の性能があがり、制御部及びバスラインの信頼性の 向上を得ることができた。また今までメーカに発注 していたグラフィック画面の改造・作成、検出器レ ンジの変更、帳票の作成などが JRR-3 担当者自身で 改良できる幅が広がり、使用するものにとって操作 性の良い計測制御装置を構築していくことが可能 になった。図4 に FCS 制御部更新作業概略を示す。制御室室操作端末、操作端末プリンタHFバスFCS:Field ControlStation TBC:Terminal BoardCubicleHF22上位計、 算機FCS 3台/ FCS 7台TBC 8台FCS 16 1.FCS 4台 TBC 2台 - TBC 6台| FCS 2台 - TBC 2台45事務官理棟」室冷却塔」実験利用様、結室制御室炉室1段階目操作端ま撮作端末FCS:Field ControlStation TBC: Terminal BoardCubicls2段階目Henzsong算機FCS 36FCS 7台 | 1TBC-8台FCS 1台 | TBC-28FCS 4 E-TBC-68FCS 2 TBC 2台|| 事務官理據||炉室冷却塔・実験利用朝室3段階目Dansamtomeo(mmminis・1段階目:操作端末の更新 ・2段階目:FCS制御部・バスライン等の更新 ・3段階目:FCS、TBCのI/Oカード類の更新 図2 段階的更新計画概略本当に、更新前更新後 図3 更新前と更新後の操作端末旧制御部の撤去設置位置を下げる。更新前のFCS更新後のFCS新制御部の設置図4 FCS 制御部更新作業概略5.今後の保全活動計画- 近年、計測制御装置においては効率的保全活動を 行うために時間計画保全から状態監視保全にでき281るだけ移行させるよう保全活動の見直しを行って きた。点検内容の整備や記録の保存・管理を行えば 状態監視保全により装置の性能維持を十分に確保 できるものであり、また維持費を低減できるもので ある。今後も状態監視保全を継続し、装置の長期的 な性能維持を図っていく。 また、高経年化対策の計測制御装置の更新は2段 階目までの更新作業によって、計測制御装置の HIS 及び FCS 主要構成部品の更新が完了した。今後3 段階目として現地からの信号を取扱う I/Oカード及 びシグナルコンディショナカード類の更新を予定 している。3段階目の更新作業は、FCS 及び TBC 内部の I/Oカード類の更新及びソフトの変更が主な 作業となり、より現地作業の比率が増すことになる ため、更新する設備を分割し、定期自主検査期間に 効率よく更新作業を行う予定である。きた。点検内容の整備や記録の保存・管理を行えば 状態監視保全により装置の性能維持を十分に確保 できるものであり、また維持費を低減できるもので ある。今後も状態監視保全を継続し、装置の長期的 な性能維持を図っていく。 また、高経年化対策の計測制御装置の更新は2段 階目までの更新作業によって、計測制御装置の HIS 及び FCS 主要構成部品の更新が完了した。今後3 段階目として現地からの信号を取扱う I/Oカード及 びシグナルコンディショナカード類の更新を予定 している。3段階目の更新作業は、FCS 及び TBC 内部の I/O カード類の更新及びソフトの変更が主な 作業となり、より現地作業の比率が増すことになる ため、更新する設備を分割し、定期自主検査期間に 効率よく更新作業を行う予定である。-282“ “?JRR-3における計測制御装置の保全活動。“ “井坂 浩二,Koji ISAKA,照沼 憲明,Noriaki TERUNUMA,大内 諭,Satoshi OHUCHI,大木 恵一,Keiichi OHKI,諏訪 昌幸,Masayuki SUWA