電磁非破壊評価法を用いたNi 基合金の鋭敏化評価

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カテゴリ: 第6回
1. 緒言
価の可能性を検討することを目的とする。始めに鋭敏化度と磁気特性との関係を明らかにするため、様々な - Ni基合金は、機械的強度、耐腐食性に優れているこ 条件で作製した鋭敏化試料について、透過型電子顕微 とから、原子炉の蒸気発生器細管や蒸気発生器伝熱管、 鏡(TEM)による観察および数値計算によって鋭敏化度 異材継手溶接材などに広く用いられる合金である。し を定量的に評価し、磁化曲線と比較検討する。さらに かし溶接熱影響部等では、Cr 炭化物の粒界析出、それ 鋭敏化度と磁気特性との関係について、そのメカニズ に伴う粒界近傍での Cr 欠乏により、鋭敏化が進行する。 ムを考察する。次に得られた知見を基に、電磁非破壊 鋭敏化は粒界における耐腐食性を低下させるため、粒 評価法の一種である非線形渦電流法を適用し、鋭敏化 界型応力腐食割れ(IGSCC)の要因となることが知られ度の非破壊評価の可能性を検討する。 ている[1-4]。したがって鋭敏化度を非破壊的に評価す2.600 合金試料の鋭敏化評価 ることは、IGSCCに至る前の材料劣化の傾向を監視す。 るという観点から重要である。
2.1 鋭敏化試料の作製 一方、特殊熱処理を施された 600 合金では、鋭敏化 1 本研究で用いた600合金供試材の化学組成を表1に示 により析出した炭化物が隣接する母相と交互に整合す。 す。供試材は表2に示すように1100°Cで1時間の溶体化 ることで、応力腐食割れによるき裂進展が緩和される 処理を施した後、異なる条件の鋭敏化試料を作製する ことが知られており、600 合金焼き鈍し材(TT600 合金) ための熱時効処理を施す。以下、試料名は例として処 として用いられている[5-7]。本研究が目指す鋭敏化度 理温度650°C、保持時間100 時間の場合は、650C-100h 非破壊評価技術は、TT600 合金の検査技術としての応のように表記する。 用も考えられる。
Table 1 Chemical composition of alloy 600. 1600 合金は溶体化処理後には常磁性であるが、鋭敏 | Ni | Cr | Fe | Mn| C |Cul sils |化の進行に従いその磁性が変化することが知られてい bal. | 15.7 | 9.1 | 0.2 | 0.03 | 0.1 | 0.2 | 0.01 る[8,91。したがって鋭敏化に起因する磁性の変化に着 Table 2 Conditions of heat treatments for sensitization. 目し、電磁非破壊評価法を用いることで、鋭敏化を非 | Temp. [C] |Duration [h] 破壊評価することが可能であると考えられる。650 | 1, 2.5, 5, 10, 25, 50, 100, 150, 250 本研究では、Ni基合金の一種である 600 合金を対象:700 1, 2.5, 5, 10, 25, 50, 100 とし、電磁非破壊評価法を用いた鋭敏化度の非破壊評
- 380 -E01-E10F01-F14500 nmA01-A10A11-A20500mmFig.1 Observations by TEM (a)650°C-10h, (b)650°C -100h. _ 2.2 透過型電子顕微鏡による粒界観察 * 作製した鋭敏化試料を、TEMで観察した。図1は、そ れぞれ(1)650°C-10hと(6)650°C-100hの粒界を観察した 結果である。図1(a) に示したE01-E10は、粒界を起点 (E01)としてTEMを走査し、Cr濃度分布を測定した経路 を表す。図1(a)に示した, F01-F14、および図1(b)に示し たA01-A10, A11-A20も同様である。この結果より、作 製した試料の粒界においてM,C型Cr炭化物が析出し、 熱時効処理の進行に伴い炭化物が粗大化していること が確認された。また、図1(a)中のE01-E10、F01-F14での Cr濃度分布を図2に、図1(b)中のA01-A10、A11-A20での Cr濃度分布を図3にそれぞれ示す。試料の粒界近傍にお いて、鋭敏化によるCr欠乏が生じ、熱時効処理の進行 に伴いCr濃度分布が変化することを確認した。 2.3 Cr 濃度分布計算鋭敏化度を推定するために、熱力学モデルおよび拡 散モデル[10-13]に基づき、粒界におけるCr濃度分布の 数値計算を行った。このモデルでは、初期値として母 材での化学組成を用い、M,C,型Cr炭化物と母材との境AAAA・Cr concentration (at.]asannoss4204212-650C-10h (Numerical) ? E01-E10 (Experimental) A F01-F14 (Experimental)100200 300400500 Distance from grain boundary [nm]Fig.2Distribution of Cr concentration (650°C-10h).Cr concentration (at.%]wson 286445www.www650°C-100h (Numerical) ● A01-A10 (Experimental) A All-A20 (Experimental)6 100““ 200 300 400 500Distance from grain boundary [nm] Fig.3 Distribution of Cr concentration (650°C-100h).Scal・まさこいいいいいいCr concentration [at.%]~650C-1h ---+650°C-10h ・・・....6,50°C-25h.. - 650°C-100h .....650C-150h- 650C-250h100200300400 500Distance from grain boundary [nm] Fig.4 Results of Numerical analysis of distribution ofCr concentrations (650°C). 界での熱化学平衡を解く。そのため、600合金をNi、Fe、 およびMC型Cr炭化物のCr、Cの四元系合金として扱 う。次に、拡散方程式に基づいた一次元拡散モデルを 解くことで、粒界近傍でのCr濃度分布を得る。炭化物 と母材の境界条件を考慮しながら、拡散方程式の時間 発展を求めることで、任意の温度と試験時間における 粒界近傍のCr濃度分布を求めることが可能である。381ios5 umFig.5 Observation of grain boundary by MFM (650°C -100h).Exciting coilSpecimenDCPickup coilMultifunction synthesizerPreamplifier for high frequency10000Fig.6 Experimental setup of B-H loop analyzer. 図2および図3は、それぞれ650°C-10hと650°C-100hの 粒界近傍におけるCr濃度分布をTEMによって測定した 結果と、熱力学モデルおよび拡散モデルによって計算 されたCr濃度分布を示したものである。数値計算結果 がTEMによる観察結果と概ね一致しており、今回用い た計算モデルの妥当性を確認した。図4 は熱時効処理温度650°Cで作製した鋭敏化試料 について、Cr濃度分布を数値計算した結果である。こ こで600 合金が強磁性を示すCr濃度14wt.% 以下の領 域をCr欠乏領域と定義し[9]、Cr欠乏幅をCr欠乏領域の ・粒界からの距離と定義する。熱時効処理の初期にはCr 欠乏幅が狭く、濃度勾配が急であるが、熱時効処理の 進展に伴い粒内からのCr再拡散によってCr欠乏が回復 する過程が得られた。処理温度700°C、750°Cの場合も 同様の結果を得、TEM観察結果と数値解析との一致が 確認されたため、今後鋭敏化に関するパラメータは数 値解析に基づいた値を用いる。3. 鋭敏化度と磁気特性の関係0.91M [mt]~650C-100h650C-10h 650°C~150h 6500C-1h 650C-250h-3000キー15003000H[A/m]Fig. 7 Change of magnetization curves (650°C). 3.1 磁気力顕微鏡による観察650°C-100hの粒界を、磁気力顕微鏡(MFM)によって 観察した。観察面はダイヤモンドスラリー0.25 umを用 い、バフ研磨で仕上げを行った。図5は、その観察結果 であるが、粒界に沿って磁化が生じていることが確認 できる。文献[9]によれば、Nino+zCr16 Fegモデル合金に おいて、Cr濃度が低下するに従い、自発磁化が生じる ことが報告されている。したがって図5に示す結果は、 鋭敏化に起因して650C-100hの粒界のCr濃度が低下し、 粒界に沿って磁化が生じたものと考えられる。 3.2 試験方法 - 鋭敏化試料の磁気特性評価を行うため、B-Hループア ナライザを用いて磁化曲線の測定を行った。使用した B-Hループアナライザの構成を、図6に示す。B-Hルー プアナライザは、円柱状試験片と同軸の励磁コイルと 検出コイルから構成される。励磁コイルにより試験片 の外部磁場を変化させ、このときの試験片の磁化変化 を検出コイル信号から解析し、試験片の磁化曲線を評 価する。試験片は直径3mm、長さ30mmの円柱状に加工 し、周波数1kHzにおいて、磁場2400A/mの範囲で磁化 曲線を測定した。 3.3 鋭敏化度と磁化曲線との関係熱時効処理温度650°Cで作製した鋭敏化試料の磁化 曲線を、図7に示す。測定は1kHzで行った。熱時効処理 の進展に伴い、残留磁化が増加するとともに保磁力は 減少し、試験時間が100時間を経過すると、残留磁化は しだいに減少するという変化の過程が確認された。図7に示した磁化曲線と、図4 に示した数値計算によ って得られた粒界近傍のCr濃度分布を対応させること により、鋭敏化と磁気特性との関係を調べる。図8はCr 欠乏量と残留磁化MGの関係を示しており、図9はCr欠乏 幅と保磁力Hcとの関係を示す。ここでCr欠乏量とは、 Cr濃度が母材濃度以下の領域を、Cr欠乏幅について積382Mr [mT]66500 07000 A7500TSMr [mt]6650°C0 700C 1A 750°C015 Amount of Cr depletion zone (arb, unit)Fig. 8 Correlation between the amount of Cr depletion and remanence Mr.120011000Hic [A/m]■650°C 0 700°C A 750°C115020025030050100Width of Cr depletion zone [nm] Fig. 9 Correlation between the width of Cr depletion and coercitivity Hc. 分したものである。図8より、Cr欠乏量が増加するに従 い残留磁化が増加するという相関関係が得られ、また 図9より、Cr欠乏幅が増加するに従い保磁力が減少する という相関関係が得られた。Cr欠乏幅が狭いほど外部 磁場を加えた際の磁区の回転が妨げられるため保磁力 は大きくなり、Cr欠乏量の増加に伴い残留磁化が増加 する。また試験時間が100時間を経過すると、粒内から のCr再拡散によってCr欠乏が回復するため、残留磁化 は減少すると考えられる。以上の結果より、Cr欠乏量 が残留磁化に対応し、Cr欠乏幅が保磁力に対応するこ とが確認された。4. 鋭敏化非破壊評価の検討4.1 非線形渦電流法の概要 - 非線形渦電流法は、電磁非破壊評価方法の一種であ り、測定対象物の磁気特性を間接的に測定することが 可能である。装置の概略を図10に示す。この手法では、 試験体近傍に交流電流を流した励磁コイルを配置し、 励磁コイルにより発生した磁場で試験体が磁化され、ProbePickup signalD=10mm 100 turnsPCExciting signal0HIGH SPEED BI POL AR AMPLIFIER(HS.A4011)MULTIFUNCTION SYNTHESIZER(WAVE FACTORY WF 1943B)Fig.10 Setup of nonlinear eddy current method. その磁化過程が相互誘導作用により検出コイルの電圧 として検出される。信号発生器で作った正弦波をバイ ポーラ電源により増幅し、励磁コイルに交流電流を流 す。検出コイルの電圧はADボードを介してPC に取り 込む。プローブは、直径0.1mmの銅線を平面に100回巻 いた直径30mmのコイルを、下側を励磁コイル、上側を 検出コイルとして上下に重ねて作製した。本研究では 周波数を1kHz、印加電圧を4Vとして測定を行った。 -- 非線形渦電流法では、入力電圧波形と出力電圧波形 を互いに直交させ、合成することで得られるリサージ ュ波形を測定することで、様々な磁気パラメータが測 定可能である。リサージュ波形はB-Hループアナライザ より得られる磁化曲線に対応し、磁化曲線の残留磁化、 保磁力、ループ面積に対応して、リサージュ波形の残 留磁化相当、保磁力相当、ループ面積等のパラメータ が得られる。またリサージュ波形より基本波と第三高 調波の比である第三高調波比、基本波と第五高調波の 比である第五高調波比などの高調波成分が測定可能で ある。 4.2 磁気パラメータと非線形渦電流法の関係残留磁化および保磁力と、非線形渦電流法の測定パ ラメータとの関係を考察するため、次式で表されるポ ッター・シミュリアンの式[14]を用いて、保磁力Hcお よび残留磁化Mを変化させた任意の形状の磁化曲線を 作成した。Mitse) = us fonter-aft tum ( * - Hento unt““ cs]}( Hc-H.sgn(a) M(H%3Ba) = Msgsgn(a)-a'|1+ tanh3 tanh ,Hctsa'%3D2sgn(@)-a{1+ tanh[(1 - Hm sgn(@)/ Hc): tanh (s)]}14 tanh[(1+ Himsgn(a) / He)tanh““ (S)]-2383、Ho [A/m]50010001500AThe 3rd higher harmonic wave ratio [dB]650°C | 0 700°CA 750°C1015|--Hc = constant|-~Mr/Ms = constantl 105001000Amount of Cr depiction zone (arb, unit)1500The 3rd higher harmonic wave ratio [dB]Hc = constant |~Mr/Ms = constant1 0.70 0.80 0.90 1.00 1.10Mr/Ms [mT] Fig. 11 Correlation between the 3rd higher harmonic ratio and Hc, Mr/Ms.2.3Loop arca2.154■650°C 0700°C A 750°CTTTTT2.10 TTTTTT 0 30 100 150 200250Mr x Hc300350 400Fig. 12 Correlation between Mr X Hc and loop area. 式aは式(2)によって表される。ここで、aは磁場が増 加する場合は1、磁場が減少する場合は-1である。また、 Hcは保磁力、Mは残留磁化、MSは飽和磁化、Hmは最 大磁場であり、SはMとMSの比M/MSである。 - Hcを一定とし、M/MSを変化させたもの、および M/Msを一定とし、Hcを変化させて作成した磁化曲線 から、第三高調波比を求めた結果を図11に示す。Hcを 一定とした場合は下側の軸を参照し、M/MSを一定とし た場合は上側の軸を参照する。Hcを一定とし、M/Ms が変化する場合には、第三高調波比に変化がみられる のに対し、M/MSを一定とし、HCを変化させた場合に は第三高調波比がほとんど変化しない。したがって、 残留磁化は高調波成分に対応すると考えられる。一方、図12に示すように、測定されたループ面積に 対し残留磁化と保磁力の積MixHcが比例関係を持つこ とから、保磁力は残留磁化に対応する第三高調波比で ループ面積を除したパラメータに相関性があると考えThe 3rd higher harmonic wave ratio [dB]650°C 0 700°C A 750°CAmount of Cr depletion zone (arb, unit) Fig.13 Correlation between amount of Cr depletion zone and the 3rd higher harmonic ratio.-0.03■650°C 0 700°C A 750°C-0.06Loop area / The 3rd higherharmonic wave ratio2009TO1.05010015020025E+15Width of Cr depletion zone (nm)Fig.14 Correlation between the width of Cr depletion zone and loop area / the 3rd higher harmonic ratio.られる。 4.3 非線形渦電流法による鋭敏化度の評価図8より残留磁化とCr欠乏量には相関性があり、図11 に示したように高調波成分が残留磁化に対応して変化 することから、高調波成分によってCr欠乏量を推定す ることを検討する。図13は、数値計算により求めたCr 欠乏量と測定された第三高調波比との関係を表すもの であるが、Cr欠乏量の増加に伴い第三高調波比も増加 することから、よい相関性を示していることがわかる。 今回行った測定においては、第五高調波比以上の高位 の高調波成分よりも、第三高調波比が良い相関性を示 した。同様に、図9より保磁力とCr欠乏幅には相関性があり、 図12に示したようにループ面積に対し残留磁化と保磁 力の積MaxHcが比例関係を持つことから、ループ面積 を残留磁化に対応する第三高調波比で除したループ面 積/第三高調波比というパラメータによってCr欠乏幅 を推定することを検討する。図14は、Cr欠乏幅とルー384プ面積/第三高調波比との関係を表すものであるが、Cr 欠乏幅の増加に伴いループ面積/第三高調波比が減少 するという相関関係が示された。 - 以上のことから、非線形渦電流法を適用することに より、第三高調波比およびループ面積等のパラメータ によって、鋭敏化による粒界のCr 欠乏量およびCr欠乏 幅を推定することが可能であると考えられる。5.結言本研究では、透過型電子顕微鏡による粒界観察結果 とCr欠乏に関する数値計算結果から、鋭敏化度の変化 を明らかにし、磁化曲線と対応させることによって残 留磁化と保磁力という二つの磁気パラメータが、鋭敏 化度と密接に関わることを示した。すなわち、残留磁 化はCr欠乏に伴い生じる磁化の総量に対応しており、 Cr欠乏量に関係すること。また保磁力は、粒界におけ る磁区の回転の容易さに関係するものであるため、Cr 欠乏層の幅に対応すると考えられる。 -- 以上の知見を踏まえ、非線形渦電流法を適用するこ ことによって、鋭敏化度非破壊評価の可能性を検討した。 非線形渦電流法の測定パラメータである第三高調波比 が、Cr欠乏量と相関関係を持つことが確認された。し たがって、第三高調波比は鋭敏化度を反映するパラメ ータであるといえる。また新たに定義した磁気パラメ ータであるループ面積/第三高調波比が、Cr欠乏幅と相 関関係をもつという結果が得られた。したがって、非 線形渦電流法を適用し第三高調波比およびループ面積 を測定することで、鋭敏化によるCr欠乏量およびCr欠 乏幅を非破壊的に推定することが可能であると考えられる。謝辞本研究を進める上で、試験片作製、実験装置の操作に ついてご協力頂いた、東北大学流体科学研究所渡邉勉 技術職員、佐藤武志技術室長、浦山良一産学官連携研 究員に感謝の意を表します。 また、透過型電子顕微鏡観察にご協力頂きました、東 北大学工学研究科技術部合同計測分析室の宮崎孝道様 に感謝の意を表します。参考文献[1] M.Kowaka, H.Nagano, T.Kubo, Y.Okada, M.Yagi,O.Takaba, T.Yonezawa, and K.Arioka, Effect of HeatTreatment on The Susceptibility to Stress Corrosion Cracking of Alloy 600, Nuclear Technology, Vol.55,Nov., (1981), pp.394-404 [2] J.D.Wang, D.Gan, Effects of grain boundary Carbides onthe Mechanical Properties of Inconel 600, MaterialsChemistry and Physics, 70, (2001), pp.124-128 [3] J.J.Kai, C.H.Tsai, T.A.Huang, and M.N.Liu, The Effectsof Heat Treatment on the Sensitization and SCC Behavior of Inconel 600 Alloy, MetallurgicalTransactions A, Vol.20A, June, (1989), pp.1077-1088 [4] William E.Mayo, Predicting IGSCC/IGA susceptibilityof Ni-Cr-Fe alloys by modeling of grain boundary chromium depletion, Materials Science andEngineering, A232, (1997), pp.129-139 [5] G.P.Airey, Microstructual Aspects of the ThermalTreatment of Inconel Alloy 600, Metallography, 13,(1986), pp.21-41 [6] Kim Hong Pyo, Park Jung Kyu, Lim Yun Soo, and KimJoung Soo, Effect of Microstructure on Stress Corrosion Cracking of Alloy600 and Alloy 690 in Caustic Solution,Transactions, SMiRT 16, Aug., (2001), pp.1-8 [7] 日下部隆也, 米澤利夫, 徳永節男, 蒸気発生器伝熱管耐食性に関する研究, 三菱重工技報, Vol.32, No.3,(1995), pp.161-164 [8] R.G.Aspden, G.Economy, F.W.Pement, and I.L.Wilson,Relationship between Magnetic Properties, Sensitization, and Corrosion of Incoloy Alooy 800 and Inconel Alloy 600, Metallurgical Transactions, Vol.3,Oct., (1972), pp.2691-2697 [9] S. 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