耐震尤度設計におけるマクロ・マイクロ塑性理論

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カテゴリ: 第6回
1. 緒言
地球温暖化に伴う二酸化炭素排出規制や石油などの 化石燃料の産出量の将来への不安などから、原子力発 電や自然エネルギーに対する期待が今までになく高ま っている。しかしながら、原子力発電所においては、 地震に見舞われた時の安全性の評価を特に十分行う必 要がある。このことから,最近再稼働の許可が下りた 柏崎・刈羽発電所の場合は、地震を受けてから再稼働 までに2年以上の歳月を有している。このような長期 間の稼働停止は電力会社の損失のみならず社会的影響 は多大である。これを受けて、地震に見舞われた原子 力発電所の再稼働のための新基準を定める動きがあり、 これには、原子力施設の建屋、機器、配管に至るまで の地震動による影響をシステマティックに検討し、そ の地震動に対する施設の余裕を正確に評価する必要が ある。 - 平成 20 年度から開始されたプロジェクト「原子力施 設用配管の耐震尤度評価法と耐震性向上技術に関する 開発」(経済産業省 革新的実用原子力技術開発費補助 プログラム)では、地震度を受けた原子力施設の早期 再稼働のために、地震動の機器,特に原子炉周りの主 蒸気管や再循環系管への影響を評価する手法について、 地殻から建屋、床を通して機器、配管に伝わる地震動 を考慮して検討することを目的としている。本報告では、このプロジェクト内における目的の一つである、 原子炉周りの主蒸気管および再循環系配管に対する、 地震動の影響およびその尤度に関して、マクロおよび マイクロ塑性モデルを用いた評価手法について検討した。
2. 耐震尤度評価の概要
本プロジェクトの概要を図1に示す。本プロジェク トは、1) 地盤の地震動解析から建屋の地震動解析を経 た床応答の導出、2) 床応答から機器、配管への入力負
4.結言1. 本研究では、地震動による発電施設内の配管系に 対する余寿命評価や尤度評価のために、マクロ塑性 モデルおよびマイクロ塑性モデルとしての結晶塑性 モデルによる配管の解析の可能性について検討した。 両モデルによる素材単独での解析がある程度可能で あることから、これらを実機を対象とした有限要素 解析に取り入れることにより、地震動を模擬したよ り正確な配管の変形解析が可能となることを示した。謝辞本研究は経済産業省革新的実用原子力技術開発費補助金により実施された成果の一部である。関係各位に 深く謝意を表す。参考文献[1] T. Mayama, K. Sasaki, and H. Ishikawa, “A ConstitutiveModel of Cyclic Viscoplasticity Considering Changes in Subsequent Viscoplastic Deformation due to the Evolution of Dislocation Structures”, InternationalJournal of Plasticity, Vol. 23, 2007, pp.915-930. [2] Tsuyoshi Mayama, Katsuhiko Sasaki, and MitsutoshiKuroda, “Quantitative evaluations for strain amplitude dependent organization of dislocation structures due to cyclic plasticity in austenitic stainless steel 316L”, Acta Materialia, Vol. 56, 2008, pp. 2735-2743.“ “?耐震尤度設計におけるマクロ・マイクロ塑性理論“ “佐々木 克彦,Katsuhiko SASAKI,眞山 剛,Tsuyoshi MAYAMA
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