円筒形タンクのスロッシング評価
公開日:
カテゴリ: 第7回
1.緒言
する場合、天板強度が流体の衝突に耐えられると評 BWR発電所に設置される平底円筒形タンクはその価するには困難を伴う。こういった状況を踏まえ、 耐震重要度に応じて「原子力発電所耐震設計技術規タンクではスロッシングによる最高液面高さが天板 程 JEAC 4601」により耐震クラスが定められ、それぞに届かないよう設計することが一般的である。 れの耐震クラスにおいて想定される地震力に対する しかしながら、平成 18年9月19日付で「発電用 設備の健全性、内包流体の維持機能が求められてい原子炉施設に関する耐震設計審査指針」が改訂され る。しかし、スロッシングにより衝突する内部流体たことにより、各発電所において想定される地震力 が天板へ与える影響を合理的に評価する手法は確立が増大し、既設タンクにおいてスロッシングにより されておらず、多くのタンクは想定する地震力によ液面が天板に達する可能性が生じることとなったた り発生する最大波高が天板に達しないように設計さ め、スロッシングによる内包流体の挙動解明、天板への影響評価手法が求められている。 れている。 - 本研究では、平底円筒形タンクの振動試験を行い、 非線形性の強い内部流体の波高、動圧などの時刻歴3.平底円筒形タンクのスロッシング評価 データを取得した。あわせて 3 次元シミュレーショ 13.1 振動試験 ンによる流動解析を実施し、試験結果との比較によ (本振動試験に使用したタンクの仕様および試験に りその再現性を確認するとともに、スロッシングに用いた入力波を Table 1 に示す。 よるタンク天板への影響評価手法の検討を行った。 また、タンクの外観写真を Fig.1、振動試験で計測する項目のイメージ図を Fig.2、天板における波高計 2. 発電所に設置されるタンクの設計 および圧力計の設置位置を Fig.3 にそれぞれ示す。 原子力発電所に設置されるタンクは、それぞれの なお、本振動試験は独立行政法人防災科学技術研 耐震クラスに応じた地震に対して健全性、機能維持 究所 兵庫耐震工学研究センターの実大三次元震動 が求められる。例として原子炉補機冷却水サージタ破壊実験施設(E-ディフェンス)にて行った。 ンクは、発電所において想定される最大の地震が発Table 1 Tank model and input wave for shaking test 生した場合においても非常用機器に冷却水を供給でタンク高さ1.3000mm きるよう、内包流体を保持する耐震強度が求められタンク直径 |.3000mm る。また、耐震クラスが低いものでも、屋外設置で・平板天板 危険物を内包するタンクは、放爆構造となるように 天板形状、・円錐天板 天板の溶接部位は比較的脆弱であることが求められ試驗水位 ・高水位 (2700mm) ることとなり、スロッシングによる波高が天板に達
・新潟県中越沖地震 地表面観測波345Fig.1 Figure of model tank for shaking test1. スロッシング波頭衝突圧圧力センサ(42ch)2. アクリル天板歪歪ゲージ (12ch)天板(タンク内水応答測定) 3. スロッシング波高容量式波高計 (26ch)タンク4. スロッシング動液圧圧力センサ (27ch)ベースプレート(試験体応答測定) 5. タンク応答加速度加速度計(6ch)震動台(入力波形測定) 6. 震動台上加速度加速度計(6ch)7. 震動台上速度速度計11(1ch)8. スロッシング波面挙動ビデオカメラ(13箇所)Fig.2 Measurement data180°180波高計ON 圧力センサ//120/1042加振方向(東)(...100:00:0024 - 11 1270°3)の文132331285““翌ey1908/03/1917Z1Y451315020030330““Fig.3 Location of sensors for wave height andpressure on top board3.2 流動解析 * 3 次元モデルによるスロッシング応答の流動解析 を行い振動試験の結果と比較を行った。解析条件を Table2 に示す。Table 2 Analysis condition・ 平板天板 天板形状. 円錐天板 試験水位 |. 標準水位(2300mm)加振波形 | . 共振正弦波1波(変位 300mm) | 解析コード . STAR-CDR v3.15本流動解析において、圧力は高さ補正を行った全 圧とし、波高は各メッシュにおける液体の体積割合 である VOF を用いて式-1により算出することとし た。出水位FxV)・・(式1)-S ここで VOF:体積分率 V:体積(m2) S: 面積(m2)a000311111VOF VOF VOF 算出水位のイメージLULU流動解析により求めた平底円筒形タンクの中心断 面における水面図を Fig.4 に示す。揺動した水は約 13.8 秒で波高計1番 (天板圧力計 38 番)の側で天 二 板に衝突し、約 15 秒で反対側に振れる。そこで、最初に水面が天板に衝突する西側で解析結果と試験結 果とを比較した。波高計 1,2,3 番および天板圧力計 34,36,38 番について比較した結果をそれぞれ Fig.5、 Fig.6に示す。 - 波高、天板圧力ともに、流動解析結果と試験結果 とは全体によく一致した。衝突により水が砕けた以 降に認められる波高の差については、衝突後の複雑 な気液界面を再現するには、微細にメッシュ分割し た解析モデルが必要であるのに対して、今回用いた モデルのメッシュが比較的粗いことが原因であると 推定した。同様に天板圧力に関しても、メッシュの粗さが原 因で、試験結果に比べて流動解析で得られた最大圧 力が低いと考え、メッシュの細分化を試みた。タン クの上半分について xyz 3方向のメッシュサイズを 1/2 とした後、さらに衝突の影響が大きい最上層2層 のメッシュをz方向(上下方向)に 1/5 とした結果が Fig.7 となり Fig.6 よりも試験結果の再現性が高まっ た。よって、天板衝突圧力のピークについても、3次 元メッシュを細分化することにより再現できること が分かった。12359123123(3) 13.552013.3(C) 14.25(d)15.05(e) 15.33Fig.4Fluid distribution through shaking time346M3[E]・M1(解析) ・M2解析)-M3(解析) ---M1(試験) ---M2(試験)- M3(試験) ・・天井114161715時間 [3]1Fig.5 Comparison of wave height betweenshaking test and analysis1)M36圧力 [APJ]ここには[ M34(解析)-M36(解析)-M解析) ----M34(試験) ----M36(試験) ----M3(試験)0M38M34-5113.7513.81900/01/12 20:24:0013.9514.0513.9 時間 [3]Fig.6 Comparison of pressure betweenshaking test and analysisED [kPa]M34(解析) M35(解析) ・M36(解析) -M37(解析) ・M38(解析) M34(試験) M35 (試験)M36(試験) - M37(試験) --M38(試験)ひずみ(4)IM37[M36M35-1013.7513.813.8513.913.!時間 [s] Fig.7 Analysis with segmentalized modelFig.73.3 天板の健全性評価 ・ スロッシングによる波面衝突が天板強度へ与える 影響を確認することにより、天板健全性の合理的な 評価手法を検討した。 - 天板の健全性評価に必要な変形量は、振動試験に おいてひずみデータとして取得している。また先述 のとおり天板の圧力データも得られているため、 Fig.8 に示すように天板をモデル化し、各圧力計の周 囲の領域に圧力時刻歴を与えて応答解析を実施し、 発生するひずみを試験により計測されたひずみと比 較した。さらに、瞬間的な圧力のピークが天板の変 形に与える影響を評価するため、20000Pa以上の衝撃 圧をカットした圧力時刻歴による応答解析結果も合 わせて確認した。それぞれのひずみの時刻歴結果を Fig.9 に示す。応 答解析結果は周期的な振動が発生しているが平均的 には試験結果をほぼ再現している。また、20000Pa以 上をカットした応答解析結果においては、振動の各 ピークで若干小さくなっているものの、衝撃圧を含 む結果とほとんど変わらない。よって瞬間的な衝撃 圧が変形に与える影響は限定的であり全体的なひず みはそれ以外の圧力の影響が支配的であると言える。262829 3031321113483 35 36 37387東側西側「レオ30 31323324.25221200026400 E101900/11/18E1、E2、E3、E10はひずみゲージ番号Analysis model to calculate strain on top boardFig. 8E1(試験) E1_org E1 cutorg : 衝撃圧を含む cut: 20000Pa以上をカット--51mm-100.3-30 10 _ 0.05 0.1 0 .15 0.2 0.25時間(s) Fig.9 Measured strain and that calculated withmeasured pressureFig. 9また、流動解析により得られた圧力時刻歴を用い たひずみを Fig10 に示す。衝撃圧に相当する部分はな いが、全体として試験圧力による応答解析およびひ ずみを模擬しており、流動解析で得られた圧力時刻 歴を用いた天板の動的応答解析によっても、天板の 変形挙動を模擬できることが分かった。最後に、試験で計測された圧力時刻歴および、流 動解析で得られた圧力時刻歴それぞれの最大値を静 的に加えた結果を Fig.11 に示す。いずれの結果も試 験で計測されたひずみに対し大きく、これらの評価 が安全側の評価であることが分かった。- 347 -ひずみ(4)E1(試験) E1_org E1_calcorg :衝撃圧を含む calc:流動解析による圧力を考慮-TE1(試験)El_org - E1_calcorg :試験圧力最大値による静的解析結果 calc:流動解析圧力最大値による静的解析結果(平成 22年5月 31 日)-20---------7:12:000_ 0.05 0.1 0.15 0.2 0.25時間(s) Fig. 10 Strain calculated by pressure withsimulation- E1(試験)E1_org E1_calci/ |org :試験圧力最大値による静的解析結果 calc:流動解析圧力最大値による静的解析結果-----------ひずみ(4)-101・・・--------------0.310 _ 0.05 0.1 0 .15 0.2 0 .25時間(s) Fig. 11 Strain calculated by maximum pressurewith shaking test or analysis4.結言 *1) 平板天板と円錐天板の各平底円筒形タンクの振動試験により天板衝突圧とスロッシング液面の分布デ 4.結言 1) 平板天板と円錐天板の各平底円筒形タンクの振動 試験により天板衝突圧とスロッシング液面の分布デ ータを取得できた。 2) 3次元シミュレーション解析により、液体が天板 に衝突するまでの波高および天板圧力の試験結果を 再現できた。 3) 3次元モデルのメッシュ細分化により天板への衝 突圧力の試験結果を再現できることを確認した。 4)瞬間的な圧力ピークが天板の変形に与える影響は 限定的であることを確認した。 5)シミュレーション解析により得られた天板圧力の 時刻歴データを用いて天板の変形挙動を模擬できる ことが分かった。 謝辞 1. 本研究の成果は BWR 電力共通研究「タンクスロッ シングに関する研究」によるものである。本研究に 参加した会社を以下に記す。 東京電力株式会社 東北電力株式会社 中部電力株式会社 北陸電力株式会社 中国電力株式会社 日本原子力発電株式会社 電源開発株式会社 株式会社東芝 日立GEニュークリア・エナジー株式会社 - 348 -“ “円筒形タンクのスロッシング評価“ “西岡 邦泰,Kunihiro NISHIOKA,服部 靖,Kiyoshi HATTORI,藁科 正彦,Masahiko WARASHINA,吉村 良治,Ryoji YOSHIMURA,福士 直己,Naoki FUKUSHI
する場合、天板強度が流体の衝突に耐えられると評 BWR発電所に設置される平底円筒形タンクはその価するには困難を伴う。こういった状況を踏まえ、 耐震重要度に応じて「原子力発電所耐震設計技術規タンクではスロッシングによる最高液面高さが天板 程 JEAC 4601」により耐震クラスが定められ、それぞに届かないよう設計することが一般的である。 れの耐震クラスにおいて想定される地震力に対する しかしながら、平成 18年9月19日付で「発電用 設備の健全性、内包流体の維持機能が求められてい原子炉施設に関する耐震設計審査指針」が改訂され る。しかし、スロッシングにより衝突する内部流体たことにより、各発電所において想定される地震力 が天板へ与える影響を合理的に評価する手法は確立が増大し、既設タンクにおいてスロッシングにより されておらず、多くのタンクは想定する地震力によ液面が天板に達する可能性が生じることとなったた り発生する最大波高が天板に達しないように設計さ め、スロッシングによる内包流体の挙動解明、天板への影響評価手法が求められている。 れている。 - 本研究では、平底円筒形タンクの振動試験を行い、 非線形性の強い内部流体の波高、動圧などの時刻歴3.平底円筒形タンクのスロッシング評価 データを取得した。あわせて 3 次元シミュレーショ 13.1 振動試験 ンによる流動解析を実施し、試験結果との比較によ (本振動試験に使用したタンクの仕様および試験に りその再現性を確認するとともに、スロッシングに用いた入力波を Table 1 に示す。 よるタンク天板への影響評価手法の検討を行った。 また、タンクの外観写真を Fig.1、振動試験で計測する項目のイメージ図を Fig.2、天板における波高計 2. 発電所に設置されるタンクの設計 および圧力計の設置位置を Fig.3 にそれぞれ示す。 原子力発電所に設置されるタンクは、それぞれの なお、本振動試験は独立行政法人防災科学技術研 耐震クラスに応じた地震に対して健全性、機能維持 究所 兵庫耐震工学研究センターの実大三次元震動 が求められる。例として原子炉補機冷却水サージタ破壊実験施設(E-ディフェンス)にて行った。 ンクは、発電所において想定される最大の地震が発Table 1 Tank model and input wave for shaking test 生した場合においても非常用機器に冷却水を供給でタンク高さ1.3000mm きるよう、内包流体を保持する耐震強度が求められタンク直径 |.3000mm る。また、耐震クラスが低いものでも、屋外設置で・平板天板 危険物を内包するタンクは、放爆構造となるように 天板形状、・円錐天板 天板の溶接部位は比較的脆弱であることが求められ試驗水位 ・高水位 (2700mm) ることとなり、スロッシングによる波高が天板に達
・新潟県中越沖地震 地表面観測波345Fig.1 Figure of model tank for shaking test1. スロッシング波頭衝突圧圧力センサ(42ch)2. アクリル天板歪歪ゲージ (12ch)天板(タンク内水応答測定) 3. スロッシング波高容量式波高計 (26ch)タンク4. スロッシング動液圧圧力センサ (27ch)ベースプレート(試験体応答測定) 5. タンク応答加速度加速度計(6ch)震動台(入力波形測定) 6. 震動台上加速度加速度計(6ch)7. 震動台上速度速度計11(1ch)8. スロッシング波面挙動ビデオカメラ(13箇所)Fig.2 Measurement data180°180波高計ON 圧力センサ//120/1042加振方向(東)(...100:00:0024 - 11 1270°3)の文132331285““翌ey1908/03/1917Z1Y451315020030330““Fig.3 Location of sensors for wave height andpressure on top board3.2 流動解析 * 3 次元モデルによるスロッシング応答の流動解析 を行い振動試験の結果と比較を行った。解析条件を Table2 に示す。Table 2 Analysis condition・ 平板天板 天板形状. 円錐天板 試験水位 |. 標準水位(2300mm)加振波形 | . 共振正弦波1波(変位 300mm) | 解析コード . STAR-CDR v3.15本流動解析において、圧力は高さ補正を行った全 圧とし、波高は各メッシュにおける液体の体積割合 である VOF を用いて式-1により算出することとし た。出水位FxV)・・(式1)-S ここで VOF:体積分率 V:体積(m2) S: 面積(m2)a000311111VOF VOF VOF 算出水位のイメージLULU流動解析により求めた平底円筒形タンクの中心断 面における水面図を Fig.4 に示す。揺動した水は約 13.8 秒で波高計1番 (天板圧力計 38 番)の側で天 二 板に衝突し、約 15 秒で反対側に振れる。そこで、最初に水面が天板に衝突する西側で解析結果と試験結 果とを比較した。波高計 1,2,3 番および天板圧力計 34,36,38 番について比較した結果をそれぞれ Fig.5、 Fig.6に示す。 - 波高、天板圧力ともに、流動解析結果と試験結果 とは全体によく一致した。衝突により水が砕けた以 降に認められる波高の差については、衝突後の複雑 な気液界面を再現するには、微細にメッシュ分割し た解析モデルが必要であるのに対して、今回用いた モデルのメッシュが比較的粗いことが原因であると 推定した。同様に天板圧力に関しても、メッシュの粗さが原 因で、試験結果に比べて流動解析で得られた最大圧 力が低いと考え、メッシュの細分化を試みた。タン クの上半分について xyz 3方向のメッシュサイズを 1/2 とした後、さらに衝突の影響が大きい最上層2層 のメッシュをz方向(上下方向)に 1/5 とした結果が Fig.7 となり Fig.6 よりも試験結果の再現性が高まっ た。よって、天板衝突圧力のピークについても、3次 元メッシュを細分化することにより再現できること が分かった。12359123123(3) 13.552013.3(C) 14.25(d)15.05(e) 15.33Fig.4Fluid distribution through shaking time346M3[E]・M1(解析) ・M2解析)-M3(解析) ---M1(試験) ---M2(試験)- M3(試験) ・・天井114161715時間 [3]1Fig.5 Comparison of wave height betweenshaking test and analysis1)M36圧力 [APJ]ここには[ M34(解析)-M36(解析)-M解析) ----M34(試験) ----M36(試験) ----M3(試験)0M38M34-5113.7513.81900/01/12 20:24:0013.9514.0513.9 時間 [3]Fig.6 Comparison of pressure betweenshaking test and analysisED [kPa]M34(解析) M35(解析) ・M36(解析) -M37(解析) ・M38(解析) M34(試験) M35 (試験)M36(試験) - M37(試験) --M38(試験)ひずみ(4)IM37[M36M35-1013.7513.813.8513.913.!時間 [s] Fig.7 Analysis with segmentalized modelFig.73.3 天板の健全性評価 ・ スロッシングによる波面衝突が天板強度へ与える 影響を確認することにより、天板健全性の合理的な 評価手法を検討した。 - 天板の健全性評価に必要な変形量は、振動試験に おいてひずみデータとして取得している。また先述 のとおり天板の圧力データも得られているため、 Fig.8 に示すように天板をモデル化し、各圧力計の周 囲の領域に圧力時刻歴を与えて応答解析を実施し、 発生するひずみを試験により計測されたひずみと比 較した。さらに、瞬間的な圧力のピークが天板の変 形に与える影響を評価するため、20000Pa以上の衝撃 圧をカットした圧力時刻歴による応答解析結果も合 わせて確認した。それぞれのひずみの時刻歴結果を Fig.9 に示す。応 答解析結果は周期的な振動が発生しているが平均的 には試験結果をほぼ再現している。また、20000Pa以 上をカットした応答解析結果においては、振動の各 ピークで若干小さくなっているものの、衝撃圧を含 む結果とほとんど変わらない。よって瞬間的な衝撃 圧が変形に与える影響は限定的であり全体的なひず みはそれ以外の圧力の影響が支配的であると言える。262829 3031321113483 35 36 37387東側西側「レオ30 31323324.25221200026400 E101900/11/18E1、E2、E3、E10はひずみゲージ番号Analysis model to calculate strain on top boardFig. 8E1(試験) E1_org E1 cutorg : 衝撃圧を含む cut: 20000Pa以上をカット--51mm-100.3-30 10 _ 0.05 0.1 0 .15 0.2 0.25時間(s) Fig.9 Measured strain and that calculated withmeasured pressureFig. 9また、流動解析により得られた圧力時刻歴を用い たひずみを Fig10 に示す。衝撃圧に相当する部分はな いが、全体として試験圧力による応答解析およびひ ずみを模擬しており、流動解析で得られた圧力時刻 歴を用いた天板の動的応答解析によっても、天板の 変形挙動を模擬できることが分かった。最後に、試験で計測された圧力時刻歴および、流 動解析で得られた圧力時刻歴それぞれの最大値を静 的に加えた結果を Fig.11 に示す。いずれの結果も試 験で計測されたひずみに対し大きく、これらの評価 が安全側の評価であることが分かった。- 347 -ひずみ(4)E1(試験) E1_org E1_calcorg :衝撃圧を含む calc:流動解析による圧力を考慮-TE1(試験)El_org - E1_calcorg :試験圧力最大値による静的解析結果 calc:流動解析圧力最大値による静的解析結果(平成 22年5月 31 日)-20---------7:12:000_ 0.05 0.1 0.15 0.2 0.25時間(s) Fig. 10 Strain calculated by pressure withsimulation- E1(試験)E1_org E1_calci/ |org :試験圧力最大値による静的解析結果 calc:流動解析圧力最大値による静的解析結果-----------ひずみ(4)-101・・・--------------0.310 _ 0.05 0.1 0 .15 0.2 0 .25時間(s) Fig. 11 Strain calculated by maximum pressurewith shaking test or analysis4.結言 *1) 平板天板と円錐天板の各平底円筒形タンクの振動試験により天板衝突圧とスロッシング液面の分布デ 4.結言 1) 平板天板と円錐天板の各平底円筒形タンクの振動 試験により天板衝突圧とスロッシング液面の分布デ ータを取得できた。 2) 3次元シミュレーション解析により、液体が天板 に衝突するまでの波高および天板圧力の試験結果を 再現できた。 3) 3次元モデルのメッシュ細分化により天板への衝 突圧力の試験結果を再現できることを確認した。 4)瞬間的な圧力ピークが天板の変形に与える影響は 限定的であることを確認した。 5)シミュレーション解析により得られた天板圧力の 時刻歴データを用いて天板の変形挙動を模擬できる ことが分かった。 謝辞 1. 本研究の成果は BWR 電力共通研究「タンクスロッ シングに関する研究」によるものである。本研究に 参加した会社を以下に記す。 東京電力株式会社 東北電力株式会社 中部電力株式会社 北陸電力株式会社 中国電力株式会社 日本原子力発電株式会社 電源開発株式会社 株式会社東芝 日立GEニュークリア・エナジー株式会社 - 348 -“ “円筒形タンクのスロッシング評価“ “西岡 邦泰,Kunihiro NISHIOKA,服部 靖,Kiyoshi HATTORI,藁科 正彦,Masahiko WARASHINA,吉村 良治,Ryoji YOSHIMURA,福士 直己,Naoki FUKUSHI