異種材溶接継ぎ手の残留応カシミュレーション

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カテゴリ: 第8回
1. 緒言
大型構造物をはじめ製造において,部品・素材の接合 方法として溶接が用いられる.その一方,溶接時の熱 履歴に起因し,溶接近傍部には残留応力が生じ,疲労 の低減、応力腐食割れ (SCC: stress corrosion cracking) の発生・進展1) などの原因となり,問題が多い。ゆえ に,溶接部の残留応力の測定が行われている.現在,溶接部およびその近傍の残留応力評価には,数 値計算や切断法, X 線応力測定法などが行われ,なか でも数値解析が一般的である. 切断法は,試験片を破 壊しなければならず, X 線応力測定法は,非破壊的な 唯一の方法であるが,溶接部の集合組織や粗大粒に起 因したばらつきが生じ,測定が難しい。そのほか, X線 応力測定方法の不統一に起因するものも考えられ,日 本材料学会 X 線材料強度部門委員会では,溶接部残留 応力測定小委員会を設立し,溶接部残留応力測定ガイ ドラインについて検討されている [2].本研究では,異種材溶接継ぎ手の残留応力分布を求 めるために,計算力学研究センターの Quick Welder を 用いて解析モデルの作成,残留応力のシミュレーション を行った.同一材溶接継ぎ手および異種材溶接継ぎ手の 解析を行い,残留応力分布を求め,得られた2つの残留 応力分布の比較・検討を行ったので報告する.また,溶 接応力を改善するために,異種材溶接部にショットピーニング処理を施した. そのピーニング面の残留応力を 放射光にて実測した結果についても報告する.
2. 解析方法
まず,異種材溶接継ぎ手の解析対象試験体を図1に 示す.試験体は,オーステナイト系ステンレス鋼 SUS316L および NCF600の突き合わせ溶接体とし,先端曲 率半径 2R, 15°, 深さ 21.0 mm の開先加工をした. 溶 接金属には YNiCr-3 (82 合金) を使用している.溶接条 件を表1に示す,溶接施工後,施工面から5mm を機 械加工により除去し,さらに電解研磨した.そして, 溶 接施工面にショットピーニングを施した. 座標の取り方 は、図1のように溶接施工方向 , 垂直方向 022, そ れらがつくる平面に対して垂直方向 033 を定めた.1900/04/12Removal1900/01/21YNiCr-3これはPart C1903/06/04-Line A-Part B1900/05/04250SUS316LNCF6001900/07/18Specimen of SUS316L-NCF600 welding joint.Fig. 1.
“ “異種材溶接継ぎ手の残留応カシミュレーション“ “山岸 葵,Aoi YAMAGISHI,鈴木 賢治,Kenji SUZUKI
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