予兆監視システム(SIAT)とIBM Watson Explorerの連携によるプラント監視技術の高度化

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カテゴリ: 第16回
予兆監視システム(SIAT)と IBM Watson Exp orer の連携によるプラント監視技術の高度化 Advance of plant monitoring technology by cooperation of an system invariant analysis technology (SIAT) and IBM Watson Explorer 中国電力株式会社 林 司 Hayashi Tsukasa Member 中国電力株式会社 谷川 稔 Minoru Tanigawa Member 日本電気株式会社 山本 敬之 Yamamoto Takayuki Member 日本 IBM 株式会社 宇治原 里志 Uzihara Satoshi Member 株式会社 IIU高瀬健太郎Takase KentaroMenbaer Abustract A place to depend on an experienced of the knowledge of operation engineer and the maintenance engineer so-called experienced engineer about plant administration is big and, in us, will entrust it to "Human" from a process of the phenomenon identification to the last judgment of the result. Because a human resource is limited, we cannot depend on "Human" for all the judgments. Therefore, about keeping a function to substitute in [Human = experienced person] in AI namely SIAT and other AI system namely IBM Watson Explorer, we carried out inspection using the actual machine AI. Keywords:SIAT,IBM Watson Explorer,AI,"Human = experienced engineer?,called experienced enginee はじめに SIAT が検知・捕捉した事象の展開や原因究明および対策については、現状、経験を積んだ運転員や保修員いわゆる熟練技術者の知識に頼るところが大きく、事 象特定の過程から結果の最終判断までは「ヒト」に委ねることになる。 ヒューマンリソースが限られており、かつ、多くの熟練技術者退職という問題もあり、いつまでも全ての判断を「ヒト」に頼る訳にはいかない。 以上から、AI に[ヒト=経験者]を代替する機能を持たせること、すなわちSIAT と他のAI システム連携について、実機AI を用いた検証を実施した。 図1 他のAI とSIAT 連携の概念 〒730-8701 広島市中区小町4-33 中国電力株式会社執行役員 電源事業本部 原子力安全技術部長 林 司E-mail: 463377@pnet.energia.co.jp IBM Watson Exp orer との組合せ 図2 にSIAT とIBM Watson Explorer が連携した システム構成を示す。 図2 SIAT/IBM Watson Explorer 連携システム SIAT とIBM Watson Explorer を組みわせ、データベースとして,原子力安全推進協会(JANSI)により公開されている原子力情報公開ライブラリー(NUCIA)の事故情報および保全品質情報約3,900 件を用いて、事故等データベースを作成した。これを活用し、SIAT により検知した事故・事象をIBM Watson Explorer に伝達することにより、その事象を構築したデータベースから人が容易に内容を理解し判断できる件数である数件か ら十数件に絞り込みができることを確認した。 また、SIAT 情報である過去経験した事象および類似事象を数件~十数件まで絞込み運転員・保修員に提示 予兆監視システム(SIAT)と IBM Watson Exp orer の連携によるプラント監視技術の高度化 する「原因究明アシスト機能」を構築した。 図3、4 にSIAT からの事象情報、すなわちキーワードによりIBM Watson Explorer がDB から類似事象あるいは同一事象へ絞り込みを行って行く過程を示す。 図3 IBM Watson Explorer による事象絞込みー1 図3 はSIAT 側から「島根2 号機」というキーワードを与えトラブル等の事象のDB から類似事象あるいは同 一事として判断できる事象を約40 件まで絞り込んだ状況を示す。 図4 IBM Watson Explorer による事象絞込みー2 図4 は40 件の事象にさらに「PLR」というキーワードを与え、最終結果としてさらに4 件まで絞り込んだことを示したものである。 IBM Watson Explorer を用いた検証の結果、SIAT が検知した事象に対して、適切なキーワードをIBM Watson Explorer に伝えることにより、DB からSIATが伝えた事象に類似あるいは同等な事象を数件から十数件まで絞り込み、提示できることを確認することが できた。 今後の計画 は、SIAT を状 に用い に みの 合 型保全システム(EAM)と組み合わせることにより、「機器の分解点検周期」を適正化し、不必要ないじり壊しを防止する等保全の信頼性向上も図って行きたいと考えている。図5 にEAM との連携の概念を示す。 図5 EAM との連携の概念 最 に、SIAT 本来の目的である異常を兆候の状 で捉え、他のAI の組み合わせにより経験豊富な技術者と同等の知識を「機械」が「ヒト」に提示することにより、 ①経験年数に関わらず若い運転員・保修員も熟練技術者同等の適切な対処ができるようシステムの高度化を実現すること。 ② 設備管理および運転管理の品質向上を図り本来の姿である異常を発生させない適切な保全を実現すること。 という目標を達成する。 そして、SIAT、IBM Watson Explorer 組合せシステムにより、これらふたつの目標を達成し最終目標であ るプラントが固有に有する安全性を可能な限り高め島根原子力発電所を地域のみなさまから信頼され安心さ れる原子力発電所として行きたいと考えている。 以上
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