電気計装品の保全・管理の高度化

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カテゴリ: 第15回
電気計装品の保全?管理の高度化 Development of management and maintenance for electrical and I&C equipment 二菱重工業(株) 福山 俊彦 Toshihiko FUKUYAMA Nonmember 二菱重工業(株) 田辺 健一 Kenichi TANABE Nonmember 二菱重工業(株) 落合 勉 Tsutomu OCHIAI Nonmember 二菱重工業(株) 江口 康隆 Yasutaka EGUCHI Nonmember Management and maintenance of electrical and I&C equipment, such as cables of nuclear power plants require a great effort. This is because there is a lot of equipment in nuclear power plants and the information which should be managed is written on a lot of documents and drawings. Therefore, the management and maintenance methods are developed. In this report, the management method od electrical and I&C equipment which is qualified environmentally is introduced. Keywords: electrical equipment, I&C equipment, maintenance, management, environmental qualification はじめに 原子力発電所のケープル等の電気計装品の保全・管理は、 象設備 が多く、また、管理すべき情報が の資料/図面に記載されているために、総合的に管理するた めには多大な労力が必要である。したがって、弊社では、 統合的な管理を簡単かつ高度化する手 の 発を進めている。現状の 状況として、耐環境性が求められている電気計装品の2 つの管理システムについて紹介する。 耐環境性要求のある電気計装品の管理手法の高度化 耐環境性要求のある電気計装品の管理 原子力発電所で使用されている耐環境性要求のある電 気計装品は、設計基準事故時に、その事象の拡大を防止 する又はこれを速やかに収束するために、通常運転時の 供用期間を経て設計基準事故時の環境条件においても期 待される機能を発揮し、維持できることを管理していく 必要がある。そのため、電気計装品は、設備仕様、確認 エビデンス、図面、設置個所等の関連する 多くの情報の管理が必要となる。 これらの情報は、設備の取替、改造、保全状況により 連絡先:福山 俊彦、〒652-8585 神戸市兵庫区和田崎 一 1 1 、二菱重工業株 社 ICT リ ーション本部 電気計装技術部 電気システム技術課、E-mail: toshihiko_fukuyama@mhi.co.jp 変更となるため、絶えず、最新化、設備間で整合を持っ た状態で管理されているが、手間のかかる作業である。 したがって、電気計装品の情報を合理的に管理する方 を し、 管理システムを 発した。 EQ管理システム概要 管理システムでは、電気計装品の仕様、設置個所、 取 時期等の情報を整理した管理リストおよび、それらの根拠となる図面、確認エビデンスを含めた関連する情報すべてを管理するシステムである。 象設備の管理リストのデータ入力・修正が容易となるように、図1に示すような各設備毎の情報入力画面を作成し、各設備毎に関連する図面/確認エビデンス等を 紐づけて管理できる構成となっている。また、管理シス テムが保有する情報を管理リストとして、様々な用途に 応じたフォーマットでの出力が可能である。 また、各電気計装品は、幾つかの構成部品(例 計器、コネクタ、ケープル等)から成り立っており、設備が機能を満足するには、構成品すべての取替時期が適切に管理されていることが必要である。本システムでは、各設備の構成品すべての取替時期を視覚的に一括で表示できる画面もあり取 時期確認が容易である。図 に取 時期確認画面を示す。ここでは、余寿命を色で識別している。例えば、青色は余寿命が10 年以上、黄色は5 年以上、 色は5 年 満としている。(年 は適 設 可能である) 図1 電気計装品の設備情報入力画面 図2 設備の取換時期確認画面 EQ管理システムを使用した管理の高度化 管理システムに管理リスト、図面類の情報を入力し、改造工事等で設備変更となった際に、システムに変更となった情報及び図面類を登録すれば、管理システムに反映される。よって、必要なときに、いつでも最新の管理リストの確認が可能となる。また、本システムでは、 各電気計装設備の取 時期を簡単に確認することができるため、保全計画の立案も容易となる。 ケーブル敷設情報管理の高度化 ケーブル敷設情報の管理 原子力プラントに敷設されるケープルは、ケープルト レイや電線管等にて配線されている。従来、現場でケー プルトレイ内の個々のケープルを確認しても、何の回路 に使用されているケープルであるかを特 することは困難であった。そのため、現場でケープルの損傷や劣化の 兆候が確認されたとしても、その損傷や劣化によるプラ ント機能への影響の把握や取替計画を行うことは容易で はないことから、現場で個々のケープルの使用されてい る回路を容易に特 することができるケープル敷設情報 管理システムを 発した。 ケーブル敷設情報管理システム概要 ケープル敷設情報管理システムは現場において個々のケープルの使用回路を特 するシステムである。ケープルシース表面に識別記 を印字し、携帯端末のカメラを識別記 にかざすと、携帯端末の画面上に様々なケープル情報を表示することが可能である。(図3、図4に携帯端末上での表示例を示す。) 図3 携帯端末上でのケーブル番号の表示例 図4 携帯端末上でのケーブルの関連情報の表示例 重要なケープルを新規に敷設する際に、ケープル敷設 情報管理システムを適用することで、現場でケープルの 損傷や劣化の兆候が確認されたとしても、容易に 象回路を特 し、プラント機能への影響の把握や保全計画を立案することが可能となる。 まとめ 耐環境性要求のある電気計装品の保全・管理の高度化 のために、 管理システム、及びケープル敷設情報管理システムを 発した。これら管理システムを導入することにより、保全計画の立案も含めた管理の高度化に繋 げることができると考える。
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