電磁超音波共鳴法による配管減肉測定技術と原子炉配管への適用
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カテゴリ: 第15回
電磁超音波共鳴法による配管減肉測定技術と原子炉配管ヘの適用
Wall thickness measurement of piping using electromagnetic acoustic resonance method and its application to nuclear reactor cooling system
東北大学
流体科学研究所
高木
敏行
Toshiyuki TAKAGI
Member
東北大学
流体科学研究所
内一
哲哉
Tetsuya UCHIMOTO
Member
東北大学
流体科学研究所
浦山
良一
Ryoichi URAYAMA
東北大学大学院 工学研究科孫 宏君Hongjun SUNMember
Abstract
In this study, we developed a method to measure pipe wall thinning by electromagnetic acoustic resonance method (EMAR) which is one of electromagnetic ultrasonic method. The EMAR can evaluate the thickness of piping with high accuracy. In addition, we propose a method to obtain the resonance frequency with high accuracy when the thickness reduction progresses and the SN ratio decreases. We applied the technology to PWR and BWR pipings and examined its applicability.
Keywords: nondestructive testing, electromagnetic acoustic resonance, pipe wall thinning, thickness measurement, monitoring system
1 緒言
原子力発電所は高経年化により配管の腐食減肉の加速
と て されている ，配管減肉の管理重要となっている 現在，超音波厚さ計(UT)による定期的な配管肉厚測定を実施 ている ，検査による高コスト 問題となっている 一方，腐食減肉を合理的に管理する方法と て，システム全体の腐食減肉状態を予測
する の減肉 予 される 測定 での配管肉厚 と て電磁超音波 子(EMAT, electromagnetic acoustic transducer)による配管肉厚測定提案されている[1]
本研究では，配管肉厚測定の のEMAT システムを加圧水型(PWR , Pressurized Water Reactor)発電プ トの肉厚測定と， の 水型(BWR, Boiling Water Reactor)発電プ トの肉厚 に適用 ，その適用 について検討する
2 EMAT システムによる測定
PWR 発電プラントヘの適用と測定結果[2]
PWR 発電プ ト( 発電所2 号機)の 次系実機
連絡先 高木 敏行 〒980-8577 仙台市青葉区 平2-1-1 東北 学流体科学研究所未到エネルギー研究セ ーシステムエネルギー保全研究分野
E-mail : takagi@ifs.touhoku.ac.jp
配管の肉厚測定に EMAT システムを適用 ，UT による測定結果と比較する EMAT システムは，EMAT プローブ，パルサーレシーバー(RPR-400，RITEC 社製)，プ
プ， ー ル (FV-628B N 社製)，オシロスコープおよび制御PC から構成される
ま ，電磁超音波共鳴法により得られ FFT スペクトルから N 周期加算(SNC)法により基本共鳴周波数を解析 肉厚を求 る[2] ここで，共鳴周波数 ークを加算
基本共鳴周波数 ーク を， の ーク を1 と て 化 化SNC ーク は の とされ， 化SNC ーク 1 に近いほど 増す[2] ま ，傾斜や凹凸などの底面の形状変化によりその
は小さくなる傾向を示す
Fig.1 に 化SNC ーク とUT との測定厚さの差の結果を示す 化SNC ーク 0.1 の 合にUT との測定厚さの差 くなる傾向 され [2]
BWR 発電プラントの配管肉厚モニタリングヘの適用と測定経過[3]
EMAT システムを 中の東京電力福島第一原子力発電所(1F)4 号機使用済燃料プール循環冷却一次系配管の配管肉厚を する に， の EMAT システムに加え，10cH プローブ切替機，FFT の高速化の
のFFT 計測用 A/D 変換ユ ット(IDMS ユ ット， イ サイト社製)，および放射線量の少ない建屋から社内LAN を 用 てシステムを する 用PC
Fig. 1 Relationship between the SNC peak values and the difference in thicknesses obtained with EMAR and UT.
を使用する
測定箇所の環境は，配管温度は5~30℃であり，空間放射線量は0.2 mSv/h，配管 面放射線量は7 mSv/hである 測定箇所は発電用原子力設備 JSME S NH1-2006 により減肉 予 されるオ ス 流側配管と，その比較と てオ ス 流側配管と ，配管周方向にそれぞれ4個のEMAT プローブを設 する ー 解析は同じくSNC 法を使用する
システムの設 と当初の測定結果については第 14 回学 講演会で報告 [3] ここでは，その後の 測定経過について報告する Fig. 2 にオ
ス 流とFig.3にオ ス 流の配管肉厚
の経過を示す 測定期間中の減肉による肉厚のな変化は られない だ ，オ ス 流において 厚さにばらつ みられる ま ，底面の形状変化の となる 化SNC ーク は 流側の 0.2 前後と比較 てオ ス 流側では 0.04 前後と低く，配管内面に形状変化 あると推測される
3 まとめ
本研究では，EMAT システムをPWR 型発電プ トの
次系冷却システム配管の肉厚測定と， のBWR 型発電プ トの使用済み燃料プール冷却配管の肉厚 に適用 ，適用 について検討
PWR にお る配管肉厚測定では， 化 SNC ーク
0.1 でUTとの 差-0.3~0.8 mmと くなっBWR にお る配管肉厚 では，一年間 にわ り継続 て すること で ているオ ス 流ではオ ス 流と比べて 化 SNC
ーク 1/5 となり，測定肉厚 安定 を欠いている だ ，測定肉厚のばらつ を，それ 前の測定結果と比較 て，ノイズ処理 平滑化で る
Fig. 2 Result of upstream of the orifice.
Fig. 3 Result of downstream of the orifice.
のことから，EMAT システムを実機の肉厚測定と
に適用すること であっ
謝辞
発電所にお るEMAT システムによる実機配管測定に際 てご尽力を賜りま 日本原子力発電株の 平拓様並びに菊池貴好様，ま 福島第一原子力発電所へのEMAT システムの設 に関 てご尽力を賜りま 東京電力ホール ス株の鈴木聡則様と村山諒太様に感謝の意を ます
参考文献
Ryoichi Urayama, Tetsuya Uchimoto, Toshiyuki Takagi,
Shigeru Kanemoto, “Online Monitoring of Pipe Wall Thinning by Electromagnetic Acoustic Resonance Method”, E-journal of Advanced Maintenance, Vol.5, No.5, (2013) , pp.155-164.
Ryoichi Urayama, Toshiyuki Takagi, Tetsuya Uchimoto, Shigeru Kanemoto, Taku Ohira and Takayoshi Kikuchi , “Implementation of electromagnetic acoustic resonance in pipe inspection”, E-journal of Advanced Maintenance, Vol.5, No.1, (2013) , pp.25-33.
高木敏行，内一哲哉，浦山良一，鈴木聡則，“電磁超音波を用い 減肉 システムの福島第一原子力発電所4 号機使用済燃料プール冷却配管への適用’，日本保全学会 第14 回学 講演会要旨集， (2017)，pp.483-484.