超音波探傷シミュレーション技術を活用した訓練用データの試作

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カテゴリ: 第16回
超音波探傷シミュレーション技術を活用した訓練用データの試作 Prototype of UT Training Simulator using Large Scale FEM Simulation (一財)発電設備技術検査協会 古川 敬 Takashi FURUKAWA Member (一財)発電設備技術検査協会 上山 芳教 Yoshinori KAMIYAMA (一財)発電設備技術検査協会 山本 敏弘 Toshihiro YAMAMOTO Member (一財)発電設備技術検査協会 直本 保 Tamotsu JIKIMOTO Member Ultrasonic testing (UT) is one of the most appropriate non-destructive testing because of capabilities for flaw detection and flaw height sizing of flaw. Interpretation and analysis of UT data are not easy, to identify and classify relevant indications are sometimes very difficult. UT personnel shall be qualified to an appropriate level in accordance with a code and standard. In addition, personnel should keep and improve their skills. In this paper, an FEM UT simulation was applied to make UT training data. A prototype of a virtual specimen was presented. Keywords: Ultrasonic Testing, Welds, Flaw Detection, Training, Simulator, FEM はじめに プラントの保全において非破壊検査技術、中でも超音 探傷 、UT と )は 全 の寸 を計測する重要な技術の一つである。UT では、探傷 技術 が探傷結果 形 は )を解 してきずの 別、検出、 イ ン を う。この解 とは、探傷器等の 器上の信号がきずに由来する信号であるか否かを判別することである。この判別は、用いている探傷条件に加えて、 体の形状の情報や探触子の位置変化に対する信号の応答などを手掛かりとして様々な要因を しており、UT 技術 の も重要な技量の一つと える。こうした技量を取得し技量を高めるためには訓練が効果的である[1]。 この訓練において、種々のきずを狙い通りに付与した 体を し、 れらを訓練に用いることは も 効な と えるが、多くの 体を し、管 ・保管するには多大なコストを要し、付与したきずの位置や寸 の「正解」を測定することも容易なことではない。 一 、UT 結果の解 を支援する技術の一つとしてシミ ュレーション解析が活用されてきている[2]が、シミュレーション解析が、探傷結果を再現できる信頼のある結果を出力できて、実際の探傷と同程度の量の結果が出力できるのであれば、前述の「数多くの 体を探傷」した ー に代替することができると考えられる。しかも、シミュレーション解析で設定した 体の条件の中の の位置や寸 は「正解」であり、 れらを して訓 練すればオープンな訓練に、伏せて訓練すればプラインド訓練に活用できると考えられる[3]。 本報では、シミュレーション解析技術をUT の訓練に活用する取り として、 体 きずの 化 、実際のUT と同様の条件 探触子や走査等)を 化する 、UT 訓練用解析 ー の ・ 等を検し、UT 技量の訓練用 ー を した を する。 主要な技量と訓練の方法 主要な技量 UT の技量には多様な内容があり、本報で対象とするシミュレーション解析の活用がす ての内容を するものではない。ここでは、UT 技術 が持つ きと考えられる主要な技量を挙げ、本シミュレーション解析で対応が可能な範囲を明確化することとする。 UT 技術 にとって、(1)探傷の や 対象部位接部等)、想定されるきずに関する知 が必要になるとともに、(2)探傷装置の取り扱いに熟知することが必要となる。 して(3)規格や手順書に従ってUT を実施し、(4)UT 結果の記録・分類、(5)UT 結果の解 ・ を う必要がある。また、規格や仕様に従って手順書を することも重要な技量の一つである。これら(1)~(5)のうち、(1)は主に座学で習得する内容であり、(2)は実際の探傷器を用いた訓練やPC 上で動 するテキスト[4]等の活用で対応が可能と考えられる。(5)は 対象部位の材質、形状等なら に探傷 の条件を考慮し、規格や仕様に従って探傷 結果を解 ・ する技量であり、探傷 連絡先:古川 敬、〒230-0044 横浜市鶴見区弁天町 14-1、 一財)発電設備技術検査協会、E-mail: furukawa-takashi@japeic.or.jp 外の知 や経 等も求められる。 ここで、(3)~(4)は 体を用いた実技訓練が重要と考えられる。具体的な技量として、(3)では探触子を決められた 通常は、手動探傷の場合は ザ 走査[5]、自動探傷の場合は矩形走査)で、決められた範囲内を走査できるかどうか、(4)では探触子位置を考慮しながらエ コーを観察し、きずの可能 がある「疑わしい」エコーを見分けることができるか、きずと判断したエコーに対 して、 大エコー高さ、反射源位置、指 長さ等の記録ができるかどうかが求められる。 なお、手動探傷では、疑わしいエコーに対してきずエコーかどうかを特定する際や 大エコー高さを求める場合に前後・左右走査に追加して振子走査や首振り走査を う場合もある。自動探傷では通常は矩形走査で探傷ー を収録し、エコーの特定や記録においても振子走査や首振り走査は わない。 (3) (4)の訓練ヘシミュレーション解析を活用した を に す。 試験体のモデル化及び解析方法 試験体のモデル化 体の は、図面やCAD ー を基に入力することもできるが実際の 接ビードの形状を 化する の一つとして3D スキャナを用いて 体の外面形状を取り込んだ を す。図1は炭素鋼平板突合せ継手の写真とこの 体の形状をSHINING3D 社 EinScan で取り込んだポリゴン ー の である。 金属 織の は、一般的なフェライト系鋼であれば母材も 接金属部も等 均質体として 化できるが、圧延鋼板やオーステナイト系 接金属部のような集合 織の場合は、金属 織に応じた 化を うことが重要となる。図2 には、オーステナイト系の突合せ接金属の 織を 化した を す。この様な不均一な柱状晶 織を設定することで柱状晶に起因する“ノイズ”を再現することができ、オーステナイト系 接部のUT に対するノイズと との 別の訓練に活用できると考える。 きずの については、きずが想定される任意の位置に任意の形状・寸 、傾きで設定することができる。ただし、きずの 状により図3[6]に す様に 寸 とエコー高さの関係を考慮したきずの設定が重要となる。 炭素鋼平板突合せ溶接試験体の外観 3D スキャンデータの例図1 試験体のモデル化の例 図2 オーステナイト系溶接金属組織モデルの例 図3 疲労亀裂とSEE に対するきず高さとエコー高さの関係[6] 解析方法 UT では図4 に すように探触子を前後、左右に走査しており、手動UT では各々の探触子位置での探傷 形をの場で解 している。自動UT では探触子位置毎の探傷形を一旦保存し、 化した結果や 形を再生して解している。各探触子位置における探傷 形の解析が瞬時に可能であれば逐次解析すればよいが、現時点では高精度で瞬時に解析できる は無いため、あらかじめ各探触子位置での探傷 形を解析し、手動UT あるいは自動UT の訓練かに応じて、後述する で解析済 の ー を再生することとした。また、現時点では計算時間等の関係で 接部全体の3 次元 での計算は困難であるため、図5 に す様に超音 ビームに直交する軸 向を薄く切り出した疑似的な2 次元 で前後走査の解析を い、 接線 向の切り出し位置を変えて解析し、3 次元の ー を再 築することとした。 シミュレーション解析の として、図1 に した板厚12mm 炭素鋼平板突合せ 接部に対する、公称周 数4MHz、横 7 ゜斜角探傷を想定した。探触子の走査範囲は、前後走査を1mm ステップで走査長63mm 探触子の位置は64 か )、左右走査は1mm ステップで走査長1 mm 1 1 断面)とした。矩形走査を想定し、6 464 か 64 1 1) の探触子の位置でシミュレーション解析を った。解析は市販のUT シミュレーション解析コード CTC 社ComWAVE)を用いた。解析コード 解析 の妥当 精度)は既報[2 7]に記した。今回の解析の主要な条件を 1 に す。 図.4 UT における探触子走査の例 図5 2 次元断面の切り出し例と前後走査の解析方法 表1 主要な解析条件 要素形状・寸法 立方体・25? 解析時間ステップ 3 .4 ナノ秒 総ステップ数 17 77 試験体の音速・ 鋼 縦波 5 9 s 横波 3 23 s 7 9 1 3 3 さ の音速・ ル 縦波 2 73 s 横波 1 .43 s 1 1 1 3 3 訓練用データの表示方法 シミュレーション解析で得られた前後、左右走査の形を探触子位置に対応させて ・再生すればUT の訓練に活用できる。図6 は自動UT 結果のように した である。この は自 のソフトで したが、市販の自動UT 用のソフトでの も検 中である。 手動UT の訓練の場合は、探触子の位置に対応して 形を逐次再生させる必要がある。探触子位置の入力にはマウスやトラックパッドを、 形の にはPC や プレットの活用も考えられる。ここでは一 として、机上に投影可能な短焦点プロ ェク ーと ッチ操 セン が 合わされた機器 Xperia Touch、SONY )を活用した を図7 に す[8]。 ッチ操 セン で検知した位置に対応して探触子位置の座標と再生した 形を同時にプロ ェク ーで した。 図6 自動UT の訓練を想定した表示例 図7 手動UT 訓練を想定した表示例 まとめ シミュレーション解析を活用してUT の技量訓練用のー の を た。今後解決す き課題がいくつか残されているものの、訓練ヘ活用できる見込 が得られたと する。UT 技量の実技訓練は、実際の 体を用いる が基本ではあるが、冒頭に述 た課題を考慮すると、複数の代替 の検 も重要と える。代替 の中には、 体で取得した膨大な探傷 ー を再生する[9]なども提 されており、今後訓練等に活用されてゆくことが期待される。 参考文献 平澤ら、“ステンレス鋼配管突合せ 接継手の超音 探傷 員に対する教育・訓練の 効 に関する検 ”保全学、Vol.15 No.1 (2 16) p.77 古川ら、“超音 伝搬シミュレーション解析を用いた超音 探傷の支援技術”平 2 年度火力 子力発電大会論文集別冊CD-ROM (2 9)、p.123 古川ら、“超音 探傷シミュレー ” 第14 回超音 による非破壊 シンポ ウム講演論文集、平19 年1 月、p.145 (一社)日本非破壊検査協会 超音 探傷入門(パソコンによる実技演習) (2 13) [5] JIS Z 3 6 2 15 鋼 接部の超音 探傷 (2 15) p.11 独立 政 人 子力安全基盤機 平 16 年度 子力発電施設検査技術実証 業に関する報告書 超音 探傷 における 検出 イ ン 精度の確認に関するもの)総括版 平 17 年4 月、p.7 4 古村ら、“光弾 可視化 による超音 探傷シミュレーションソフトウェアの検証”発電技検技術レビュー Vol.3,(2 7)、p.9 上山ら、“ ッチ操 可能な短焦点プロ ェク ーによる超音 探傷訓練シミュレー の ” 第25 回超音 による非破壊 シンポ ウム講演論文集、2 18、p.145 東海林ら、“技量認定 に使用可能なバーチャUT システムの ” 電力中央研究 研究報告Q14 7、2 15
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