PD資格試験実施から13年の実施状況

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カテゴリ: 第16回
PD 資格試験実施から 13 年の実施状況 Current status of Japanese PD examination for 13 years 電力中央研究所 渡辺恵司 Keiji WATANABE Member 電力中央研究所 東海林一 Hajime SHOHJI Member The PD Center of Central Research Institute of Electric Power Industry (CRIEPI) commenced performance demonstration examinations (PD examination) for flaw depth sizing of austenitic stainless steel pipes in March 2006. At the end of FY 2018, 50 examination sessions had been completed and 68 candidates had passed the examination. The total number of PD examinee including re-examination and re-certification was 116. Passed candidates can perform depth sizing of SCC flaws with a high level of accuracy. Mean of measurement error and the standard deviation for the unsuccessful candidate of PD examination tend to increase with increasing wall thickness of the PD specimen. The pass rate of the PD examinations is not depending on the age of the candidates. Keywords: Performance Demonstration, Ultrasonic Testing, Crack Depth sizing ー 背景 電力中央研究所 材料科学研究所 PD センターは,2006 年3 月より日本非破壊検査協会規格NDIS 0603:2005 の附属書(現NDIS 0603:2015 附属書A)に従った,「軽水型原子力発電所用機器のオーステナイト系ステンレス鋼配管溶接部に対する亀裂高さ測定の PD 資格試験」を実施している。これまでに,2015 年度までの PD 資格試験結果を報告[1-3]した。本講演では,前報告以降2018 年度までの PD 資格試験結果及び PD 資格試験結果から得られた受験者の傾向について報告する。 2 PD 資格試験の実施状況 PD 資格試験受験者及び合格者の推移 各年度の PD 資格試験回数,受験者数及び結果の推移をFig.1 に示す。また,各年度のPD 資格試験回数,受験者数及び受験者の成績(SCC 亀裂高さ(深さ)測定値の平均自乗誤差(Root Mean Square Error RMSE))をTable 1 に示す。NDIS 0603 で再認証は,「資格の有効期限 4020 3015 Number of candidates Number of examination sessions 2010 105 00 Fiscal Year Fig.1 Year-by year distribution in the number of candidates, and examinations PD 資格の有効期限あるいは手順書番号に拘らす,一度PD 資格を取得した者が再度受験する場合を再認証として扱うこととした。RMSE は以下に示す(1)式で表される ので,PD 資格試験受験者の を示す である。 に同じ手順書を用いて再度認証を受けること」と定義さn2 1 Ii=1(mi - ti) 2 れており,「連続した更新による有効期限 ,かつ,最大 RMSE = [ l … (1) n 10 年を超えない範囲で,PD 術者は,認証機関によって再認証を受けることができる」と規定されている。この規 定により,PD 資格を取得してから 10 年目の再認証受験申請者は,手続き 新規受験に分類されるが,本講演では mi 第i 番目のSCC 亀裂高さ(深さ)測定値 ti 第i 番目のSCC 亀裂高さ(深さ)の真とする値 n SCC 亀裂の数 2016 年度から2018 年度は,各年度2 回のPD 資格試験 Table 1 PD examination result in each fiscal year FY Number of examinations Number of candidates Number of successful candidates (Pass rate) FY RMSE* New Re-certification New Re-certification New Re-certification Re- examination Re- examination Re- examination Re- examination Re- examination Re- examination 2005 2 8 3 2005 3.49 2006 10 21 14 7 7 2006 5.19 2.94 2007 6 7 6 1 4 2007 4.81 2.51 2008 5 2 5 1 4 2008 3.15 2.04 2009 3 5 1 3 1 2009 3.29 2010 3 2 3 2 1 3 2 2010 2.52 1.51 1.92 2011 5 2 7 2 5 2011 2.51 3.27 2012 3 1 1 1 1 0 0 0 0 2012 2013 3 1 3 2 1 3 1 2013 1.94 2.40 2014 2 3 1 3 1 2014 1.37 2015 2 1 4 1 4 2015 2.04 2016 2 1 3 1 2 2016 2.01 2017 2 2 1 1 2 1 1 2017 1.26 2018 2 1 1 2 0 1 2 2018 1.27 Total 50 54 31 26 5 23 (43%) 20 (65%) 22 (85%) 3 (60%) Average 4.24 2.56 2.53 2.84 116 68 (59%) 3.48 (各年度の7 月と1 月)を実施した。2006 年3 月の試験開始以降の累 受験者数は 116 名,再認証 含めた合格 基準に達した者は延べ68 名となった。 NDIS 0603 で PD 資格更新の最大期間は 5 年と規定されていることから,2010 年度より再認証試験を実施している。2015 年度には PD 資格試験開始時に PD 資格を取得してから10 年目の再認証受験申請があった。また既報の通り,試験を開始して数年間で PD 資格保有者の必要数がある程度充足されたことから,2008 年度以降はほ 一定の受験者数で推移している[3]。Table 1 より,再認証試験の合格率 [85%] は,全受験者の合格率 [59%] より高く, が維持できている のと考えられる。 PD 資格試験受験者の探傷結果 過去 13 年間の合格者及び不合格者の RMSE と測定誤差の平均値の関係を示した のが Fig.2 である。Fig.2 中の横の は,PD 資格試験の合 定基準の一つである 「測定した SCC 深さ及び真とする深さの RMSE は,3.2 mm を超えないこと」を示す。既報の通り,不合格者の測定誤差の平均値が全 に ス に偏っており,亀裂の先 を に められていない者は, う一つの合 定基準である「4.4mm を超えて下回る結果が一つで あってはならない」を警戒して過大評価をしている のと考えられる。合格者に この傾向が られており, 定基準が測定結果に を えていることが される。また合格者・不合格者の測定誤差(ここでは,回答値一真とする値とする)の平均値及び 準偏差をTable 2 に示す。 * Statistical values for all data (not shown for 1 person or less) Average measurement error (mm) RMSE (mm) Fig.2 RMSE vs. average measurement error Table 2 Statistical analysis of PD examination result Candidate group Mean of measurement error (mm) Standard Deviation (mm) Successful 0.33 1.83 Unsuccessful 0.97 4.79 合格者の誤差平均, 準偏差がそれぞれ0.33mm, 1.83mm で に に 測できていることが かる。 PD 資格試験結果と探傷方法 既報の通り PD 資格試験受験者の くは, 手順として ー レイ (以下PA )とPA を 用しない 部エコー (以下固定角UT )を組み合 せた方 (以下,改良UT )を用いている[1-3]。Fig.4 は,PD 資格試験実施年度 に用いた 手順書の 率を示した のである。既報の通り固定角 UT のみを用いた手順は,PD 資格試験初期に数名の受験者がいたのみであ 100% 80% 60% Ratio 40% 20% 0% 2005 -2006 2007 -2008 2009 -2010 2011 -2012 2013 -2014 2015 -2016 2017 -2018 100% 80% 60% Ratio 40% 20% 0% 0.5 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0 3.5 4.0 Over Fiscal year Fig.3 Ratio of UT procedure in each fiscal year 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0 3.5 4.0 4.5 Test time per specimen (hr) 4.5 る[3]。最近では安価で高精度の ー レイ 器が市販されるようになってきたことから,PD 資格試験回数が進むにつれて PA のみの 手順が増えるかと思 れていた。しかしながらFig.3 に示す通り,最近で 依然として改良 UT による 手順が大半を占めていることが かる。これは, 手順がある程度完成してきていることや,実績のある 手順書への信頼がある のと考えられる。 回答に関する分析 各受験時期における試験体 1 体の 時間を した のがFig.4 である。試験開始初期の2005,--- 2008 年度は,試験体 1 体あたりの 時間は平均で 2.5 時間程度であったが,近年(2015,--- 2018 年度)は 2 時間弱となっており,試験実施年度毎の試験体 1 体あたりの平均 時間が くなる傾向があることが かる。 3.5 Average Flaw detection time(hr) Fig.5 Correct answer rate according to the average test time per test specimen Fig.5 は,全受験者における試験体1 体あたりの回答に要する時間と概ね正解と思 れる誤差士3.2mm の測定値を出した割合を示した のである。試験体 1 体あたりの回答に要する時間が 2 時間程度までは,誤差士3.2mm 以 のSCC 亀裂高さ(深さ)を回答する 率が90%程度であるが,回答に要する時間が 2.5 時間を超えると,士3.2mm 超の誤差を出す割合が増加することが かる。これは, 較 断の容易な試験体にはすぐに回答するとと に, 中にSCC 亀裂高さ(深さ)測定に悩み始めると, データに対して疑心暗鬼になり, データを正しく解釈できす,結果 に誤差の大きい回答をするケースが増えるためと推察される。 各試験体の厚さ(口径) の測定誤差の平均値と 準偏差を めた のがFig.6 である。合格者の誤差平均や 準偏差は,試験体の厚さによらすほ 一定の値となってい Mean of Measurement Error [Successful] 3 2 1.5 1 2005 -2006 2007 -2008 2009 -2010 2011 -2012 2013 -2014 2015 -2016 2017 -2018 8 7 Mean of Measurement Error, Standard Deviation(mm) 6 5 4 3 2 1 0 -1 0 Standard Deviation [Successful] Mean of Measurement Error [UnSuccessful] Standard Deviation [UnSuccessful] 10203040 Test specimen thickness (mm) Fiscal Year Fig.4 Average test time per specimen for each fiscal year Fig.6 Relationship between mean of measurement error, standard deviation and test specimen thickness る。これは,合格者はSCC 亀裂先 の特定ができており, その測定のばらつきが試験体の厚さに依存していないと 考えられる。他方で不合格者は,試験体の厚さの増加とと に測定誤差の平均値 大きくなり, 準偏差 大きくなっている。これは,SCC 亀裂先 が められない場合により深いSCC 亀裂であると解釈してしまう傾向があること,すな ちSCC 亀裂先 を められていないために,試験体の厚さが厚いほど 準偏差が大きくなっていることを示している。 2.4 PD 資格試験受験者・合格者の年齢 Fig.7 は,PD 資格試験受験者数,合格者数及び合格率を年代 に めた のである。2012 年度の PD 資格試験結果の報告では,30 代と40 代の受験者数及び合格者数が く,合格率 高いことを報告した[4]。しかしながら,PD 資格試験初期に30~40 代で資格取得した者が,40 50 代で再認証試験を受験,合格したこと,新たな20 代の受験者は完成度の高い手順書を用い,入念な準備をして合格 することで,年代間の合格率の差は小さくなった。 3 まとめ 2006 年3 月より開始したオーステナイト系ステンレス鋼配管溶接部に対するSCC 亀裂高さ(深さ)測定に関するPD 資格試験を,2019 年 1 月までの約 13 年間で 50 回実施した。この間の累 受験者数は 116 名で,再認証受験者 含めて合格基準に達した者は延べ68 名となった。2018 年度は 2 回のPD 資格試験を実施し,受験者4 名中 50100 4080 Number of candidates PD examination pass rate (%) 3 名が合格した。これまでの試験結果の解析で得られた結果,以下のようなことが得られた。 2018 年度までの合格者の測定誤差の平均値は0.33mm, 準偏差は1.83mm であり,PD 資格試験合格者が高い精度で SCC 亀裂高さ(深さ)を測定していることを確認した。 PD 資格試験初期に べて,試験体 1 体あたりの平均 時間が 30 分以 縮されている。また,試験体 1 体あたりの 時間が2.5 時間を超えると,概ね正解と思 れる誤差(真とする値と べて士3.2mm 以 )を得る 率が低下することが分かった。 PD 資格試験合格者の 準偏差,測定誤差の平均値はほ 一定で,試験体の厚さに依存しない。一方不合格者は,試験体の厚さが厚くなると 準偏差,測定誤差の平均値が増大する傾向である。 近年のPD 資格試験合格者の くは,40 50 代の再認証受験者であることから,受験者の年代 の合格率の差が小さくなりつつある。 参考文献 笹原,直本,秀,井 “SCC 深さ測定のPD 試験受験者の 評価” 保全学, Vol.9 No.1, p.44, 2010. 渡辺,林,東海林,太田 “PD 資格試験開始から 10 年の実施状況” 第 13 回保全学会学術講演会予稿集, 横浜, 2016. 渡辺,林,東海林,太田 “ PD 資格試験の実施状況と今後の展開” 非破壊検査,Vol.66 No.2, p.52-57, 2017. 渡辺,東海林,秀 “PD 資格試験開始から7 年の実施状況” 第 10 回保全学会学術講演会予稿集, 大阪, 2013. 3060 2040 1020 0 20s 30s Ages 40s 0 Over 50s Fig.7 Number of candidates, successful candidates and examination pass rate in each age
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